第12話
「見せてやるであ~る。伝説のドリフトテクを!!」
車はドリフトしながらアッシュ達に突っ込んでいく。
そして、アッシュ達の目の前でピタリと止まった。
アッシュはトランクから出てきている男と数センチの距離で顔を合わせる。
「「うわっ」」
アッシュは跳びさがる。
トランクの男は仰け反った際に足を滑らせトランクの中へと落ちていった。
「な、なんだ?」
マックが恐る恐るトランクを覗き込む。
「うわっ、これ錬金工房か!!そう言うことか!確かにこれなら見つけられない筈だ」
マックの驚く声に皆も覗き込む。
確かに錬金工房だ。
しかも、トランクの下では男の上にさっきの男が落ちており仲良く気絶していた。
「あんた達助かったわ」
「助かったプルッ」
「ふぅー疲れたであ~る」
ハルカイ達が車から降りてくる。
「またアンタたちなの…」
クロエが呆れたように言う。
「だれじゃ?」
頭を傾げるルナに説明した。
「ほう、悪党なのじゃな」
「ちっがーーーう!!秘密結社なの!!」
「ハル大声で言うのはマズいであ~る…」
「そうプルッ…」
「あっ!」
自爆していた。
「まあでも、お手柄といえばお手柄だな」
「そうじゃな」
マックとルナがトランクを見ながら言う。
「なになに?アタシたちまた何かやっちゃいました?」
ハルが得意気に言う。
「まあね、探してたんだこの工房」
アッシュが苦笑いしながら言った。
「俺達は今からこの中に行かなきゃならないんだハルカイお前達この出入口守っててくれないか?」
「えー、なんでアタシたちが?」
「そうプルッ。腹減ってるんだプルッ」
「我輩も、ヘトヘトなのであ~る」
「そう言うなって……そうだちょっと待ってろ」
そう言うとマックは荷物の中から何かを探し始めた。
「あった、ほらこれ弁当。非常用に作ってあったヤツ専用の保管袋に入れてたからまだ出来立てだぞ」
3人に弁当を渡す。
「ふんっ、こんな弁当なんかで懐柔されるなんて安い女じゃないん………ま、まあ今回はやってあげてもいいわよ。その代わり、またアタシ達に作りなさい!」
「はいはい」
「う、旨いであ~る!」
「ま、まさかこんな才能があるなんてプルッ…」
3人は弁当をがっつき始めた。
「はは、マックの料理は美味しいよね。よし、それじゃあ、トランクの工房へ行こう」
アッシュの言葉にルナ達は頷く。
1人ずつトランクの梯子を降りていく。
「「「いってらっしゃい」」」「であ~る」「プルッ」
降りていく際に呑気なハルカイ達の声が聞こえた。
中はかなり広い、それにさっきの運転の影響はまるでないようだ。
「空間が固定されてるからな、外でどんなに暴れようと中には影響はない。中の奴らはまだ何も気付いてない筈だ」
マックが教えてくれる。
「ここは工房の倉庫のようね」
「そうじゃな」
クロエとルナも降りてきた。
「あの扉の向こうにボスがいるのかも」
降りてきた梯子の真向かいに扉がある。
「ああ、可能性は高いだろうな」
「ルナ、準備はいい?」
「もちろんじゃ」
全員武器を構えるとドアノブを回しドアを開けるのだった。




