7話 持つ者 持たざる者
セリフの割り振り
サタン>サ「
あすたきさんちん>あ「
女神>め「
サ「女神様のタイダルウェーブもおさまったことだし、必要な物を収納していくよー」
あ「ふえーん、何が必要で何がいらない物かわかんないよー」
サ「収納する物は昨日配信に使った物全部とベッドと漫画と電子レンジでいらない物はこのプレハブハウスとさんちんの尊厳だね」
あ「あれ?この家売るんすか?」
サ「言葉を発して意思の疎通を図ろうとしてんじゃねぞタンカスがあ!収納スキルを獲得した今もうこのプレハブハウスは必要なし。元々売る予定だったけど」
あ「それじゃあ姐さんちゃちゃっと片付けちゃってください!」
サ「おうよ!まかしとき!」
そうしてサタンは撤去作業に取り掛かったのでした。
3分後
サ「はい、おーわり♪」
あ「ああああああああああ!!!!!!!!あたしたちのおうちがあああああああああ!!!!!!!!!!!!」
め「これからウチたちどーやって暮らしていけばいいのおおおおおおおおお!!!!!!!!!!?」
サ「ネカフェにでも泊まったらいいんじゃないですかね」
あ「それで、乗り物に乗って探すって話でしたっけ?」
サ「そー、だから車を買います」
め「わーい!ウチ、スポーツカー乗りたーい!」
サ「周りをよくご確認なさってください。どう見ても悪路じゃないですか。というわけで買うのはSUV車です」
め「そ、そんな‥‥‥ヒールアンドトゥを練習しようと思ってたのに‥‥‥」
サ「それを必要とする機会は無いと思いますし、そもそも買うのはオートマです」
め「ガッデム!!!!!!!!!!」
サ「そのかわり女神様が運転していいですよ」
め「うわーい♪サッちゃんだーいすき♡」
サ「よせやい////それじゃ購入しますよーっと‥‥‥」
サタンが注文を終えると目の前に力強い走りであらゆるオフロードを走破することを可能にした見る者に高揚感を抱かせるようなスポーティーなデザインのSUV車がその姿を現していた。
め「ヒュー♪夢のマイカーだぜ!さっそく乗り込めー!‥‥‥あれ?車内に置いてあるこれなんだろ‥‥‥ご成約記念品プレゼント?中は‥‥‥ちょっとお高そうな和牛肉だー」
あ「和牛肉ですって。後で料理して食べるっすか?」
サ「‥‥‥いや、手間が省けた。その牛肉をエサにしてスライムをテイムする」
あ「ちょっともったいない気もするっすけど、まーあたしら金いっぱいあるから食いたきゃ注文すればいいっすもんね」
サ「そのたうり!それじゃあそろそろ出発しませうか!」
あめ「「ヒアウィゴー!」」
そうして女神様が運転席、サタンが助手席、あすたきさんちんが後部座席に乗り込んだ。
サ「それじゃあステルス化と範囲防御をかけてっと」
あ「ん?」
め「よーし!レディ‥‥‥ゴー!!!」
ぎゅむっ ぎゅむっ
め「あれ?」
サ「まずはブレーキを踏みながらこれでエンジンを始動させてください」
め「わ、わかりました」
あ「ファ!?あのーめがっち?運転免許って‥‥‥」
め「そんなの無い無い♪」
あ「ちょっと店長!!!!!!!!なに無免許運転させてんすか!!!!!!!!!!」
サ「だーいじょうぶだって、この世界には標識はおろか道路交通法もない。国道も無いわけだからこの世界全てが実質私有地と言っても過言ではないわけだ」
あ「理屈はわかるっすけどねー‥‥‥というか店長は免許持ってそうな感じっすね」
サ「さすがに経営責任者としてはフットワークを軽くせざるをえなかった感じでねー」
め「サッちゃんこの後どうすればいいのー?」
サ「えーっと、ブレーキを踏んだままここを解除してください。次にこのレバーをドライブ‥‥‥Dって書いてるとこまで動かしてください‥‥‥おっけーです。それじゃあゆっくりブレーキから足を離してください」
め「わっわっわっうごいた!」
サ「はい、もう1回ブレーキ踏んでください‥‥‥おっと、スピード出してなかったからよかったですけど急ブレーキは緊急の時以外しないようにしてくださいねー。ブレーキ踏むときはじんわり踏んでください」
め「す、すいません!」
サ「それではいよいよアクセルを使いますがくれぐれもすぐブレーキを踏めるようにしてくださいね」
め「は、はひ!」
サ「じゃあ、アクセルをゆ~~~くり押し込んでいってください」
め「わー!加速してる!」
サ「はいブレーキ!‥‥‥おっけーいいですよー。ちなみにアクセルを踏み込むのは急加速したい時か坂道で馬力がほしい時くらいで平地を一定速度で走りたい時はアクセルに足を置くくらいの感覚でいいですよ」
め「ふーーー、わかりましたぁ」
あ「見たことねえよ、異世界まで来てこんなやりとりしてんの」
サ「いやー、こっちも結構緊張しますわ」
あ「お疲れっす。ところでいいんすか?めがっちブレーキ左足っすけど」
サ「いいんだよ、別に咎める奴もいないし」
あ「それもそっすね。それじゃあ今度こそスライム探しにいきますか!」
サ「女神様安全運転でお願いしますね」
め「か、かしこまりましたー」
いよいよさんにんはまだ見ぬ異世界の生物の捜索を開始したのであった。
サ「はいさんちん、これ」
あ「え?双眼鏡っすか?」
サ「そう、この車のルーフ開けるからそれでスライム探してね」
あ「いや、店長敵感知スキル持ってたっすよね。それ使えばいいじゃないっすか、半径82mという中途半端な範囲ですけど」
サ「それが『敵』感知スキルだから敵愾心の持たないスライムには反応しないんだよ。まあ、いちいち地面の下にいるミミズみたいなのまで反応してたらめんどくさいしね」
あ「地味に使えないっすね。仕方ない、探しますかー。とりあえず青とか水色っぽいもの探せばいいっすよね?」
サ「おう、そんな感じでよろー」
40分後
あ「あ!ストップ!それらしいもの見えました!」
サ「ナイスでかした!方角は?」
あ「10時の方向、木の陰っす!」
サ「おっけーい!女神様向かいましょう!」
め「あいあいさー♪」
あすたきさんちんが報告した地点に徐々に近づいていく。
あ「ん?‥‥‥んーーーー?」
サ「どうかしたかさんちん!」
あ「いやー、スライムなんすけど形がなんか‥‥‥」
サ「スライムは不定形の生物なんだし知っている姿と多少は違っても問題ないだろう!」
あ「そう言われてみればそうなんすけど‥‥‥」
サ「だいぶ近づいてきたしそろそろ車を降りて歩いて向かいますか。それじゃあ女神様車を停めてください」
め「わかりました!」
サ「駐車する時はこのレバーをPまでもっていってこれをこうやってからエンジンを切ってください」
め「えーと、これをこうしてこれをこう‥‥‥できた~」
サ「運転お疲れ様です。帰りも運転なさいますか?」
め「帰りはサッちゃんが運転して~」
サ「御意‥‥‥そういえばさんちんは免許持ってるの?」
あ「実は先日仮免取りまして次の休みに本免を取りに行く予定だったんすよ」
サ「え!?仮免って有効期限あったはずだけど‥‥‥」
あ「あ‥‥‥マズイマズイマズイ!また車校に通わなきゃいけなくなる!なんであたしこんなところいんだよ!!!!!!!!」
サ「有効期限までまだ余裕あると思うけど流石にその間にこの世界の管理業務が終わるとも思えないしなあ」
あ「アバ、アバ、アバババババババババババババババ」
サ「しゃーない、スライムテイムして持って帰ったら一旦天界に帰っていいよ」
あ「‥‥‥‥‥‥帰れんの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?」
サ「お前自体どうやってここに来たと思ってんだ。ここに来れたということは向こうにも帰れるのが道理だろ」
あ「は~~~~~~~~~~~よかった~~~~~~~~~~‥‥‥ん?」
あ「てっきり管理業務が終わるまで帰れないと思ってたんだけど帰れるんだったら店長のポイントの制限も解除しに行けるんじゃないんすか?」
サ「‥‥‥やだ」
あ「え?」
サ「しらないひとこあい」
あ「え~~~~」
め「そういえばサッちゃん元ひきこもりだったもんね♪」
あ「でもこの間来た転生する予定だったクソムシとは普通にしゃべってたっすよね?」
め「おそらく場所がホームグラウンドだったし周りに助けを求めることができる環境だったから多少気が大きくなってたんじゃないかな」
あ「は~~~難儀な子やねー」
暗い表情でうつむいているサタンを見てとりあえず頭を撫でておくあすたきさんちんであった。
現時点での保有している天界力(とその他)
サタン[4511](399兆9499億4089万3319円)
女神[2]
あすたきさんちん[31269538]
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