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異世界をなんかいいかんじにしよう  作者: おぷか


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2話 業務開始

セリフの割り振り

サタン>サ「

あすたきさんちん>あ「

ポリエチ=レン>レ「

女神>め「

 サ「はぁー‥‥‥本当に飛ばされちゃったよ」

サタンは黄昏ていた。

 サ「確かにずっと仕事の報告を先延ばしにしちゃってたけどさぁ、もうちょっとこっちの話も聞いてくれてもいいのに‥‥‥」

 サ「まぁ、過ぎたことはしょうがない。ぼちぼちやっていきますかね」

 サ「それにしてもこの辺り、人気のない森のド真ん中ってずいぶんとベタなスタート地点だね。まぁ、召喚されたわけでもないから急に人前に転送されても困るけどね」

 サ「それと飛ばされる直前にあの人間に付与しようとした能力をわたしにつけることができたのは幸いだったわ。正直身を守る能力と敵感知は微妙だけど、換金と取り寄せ能力はめっちゃありがたいわー。わたし日本の食べ物やエンタメ大好きなんだよねー」

サタンのモチベーションが上がった。

 サ「さて、まず何から取り掛かろうかなー。あの人間には指定した生物を間引くようにって説明したけど正確には人間や魔族、モンスター、自然などの基準レベルを調整する必要があるんだよねー」

 サ「うーん、やっぱひとりだとしんどい気がする。‥‥‥よしあの子にも来てもらうか」

そういうとサタンはどこかに電話をかけ始めた。


天誅カフェにて

 あ「それじゃあ、とりあえず使い終わった食器を洗ってってもらえる?それが終わって手が空いたら食材の下処理も手伝ってもらうから」

あすたきさんちんは店内で途方にくれていた男に仕事の指示をしていた。

 あ「それと休憩のタイミングは‥‥‥」

と説明している途中で店の休憩室のほうから同僚が声をかけてきた。

 レ「さんちゃーん、店長から電話だよー」

 あ「おっけー、じゃあこの人に仕事のやりかた教えといて」

 レ「りょうかーい、ほんじゃあ君どこまで教えてもらってた?」

同僚に説明の引継ぎをお願いして、あすたきさんちんは休憩室にある受話器を手に取った。

 あ「はーい、アナタのレゾンデートルあすたきさんちんだよ♡」

 サ「うわ、テンション高っ。なんかいいことあった?」

 あ「絶賛店長が置いてったよくわからん人間の面倒をみてる最中ですが!?」

 サ「そういえばそうでした、マジスイマセン」

 あ「それで、店長は今どこで何してるんですか?」

 サ「【天界でカフェを経営していたら女神様に異世界に飛ばされちゃった件について】をやっています」

 あ「は?あー、ようするに左遷ってことですね」

 サ「落ち込むからそーいう言い方はやめて頂けないでしょうか‥‥‥」

 あ「はいはい、じゃあ要件って新しい店長を決めることですか?」

 サ「店長『代理』ね、まだわたし辞めたわけじゃないからね!そっちもあとで決めてもらうとして、もうひとつ聞いてもらいたいことがあるんだけど」

 あ「なんじゃい、言ってみさらせぇ」

 サ「さんちんもこっち来て手伝ってくんない?」

 あ「キャッシュカードの場所と暗証番号教えてもらっていいですか?」

 サ「なんで!?」

 あ「行くわけないでしょうが!店長が管理任されてたのってあの辺鄙な世界でしょ!嫌に決まってるじゃないですか!」

 サ「まあまあ、そう言わずに。実は耳よりな情報があるんですよ‥‥‥」

 あ「なんですか!?」

 サ「地球のあらゆる物を入手することができるようになりました。つまり、日本の漫画も‥‥‥」

 あ「早くあたしをそっちに飛ばせウスノロ!時間は待っちゃくんねーんだぞ!!!!」

 サ「わかったわかった、1時間後にこっちに来てもらうからその間にカフェの方あれこれ決めといてね」

 あ「おまかせくださいませご主人様♡ではでは後ほど‥‥‥♡」

あすたきさんちんは通話を切った。


通話終了から1時間後の異世界にて

 あ「やってきました異世界!いやー文明レベルの低そうなスメルがぷんぷんしてきますなぁ!」

 サ「遠いとこからよう来なすったなぁ、ゆっくりしておいき‥‥‥」

 あ「ありがとうおばあちゃん!ところで一番近いコンビニってどこですか?」

 サ「あ”!?五体満足で故郷の地を踏めると思うなよ‥‥‥」

 あ「あたしの配慮が至らなかったばかりにおばあちゃんの対人地雷を踏みぬいてしまった、猛省だな‥‥‥」

 サ「それはさておき、店の方はどうなったん?」

 あ「とりあえずポリエチさん家のレンちゃんを店長代理に指名しときました。彼女はあかるくて人となりもよく、あたしに対してもやさしくてボディタッチも多い。おそらくあたしのことが好きなんだと思う。」

 サ「ちがうとおもうよ」

 あ「減らず口を‥‥‥。まぁ、あたしがしばらく店から抜けるって言った時は恨みがましそうだったけど、異世界で店長の介護しなきゃいけないって言ったら慈愛のまなざしを向けられましたよ」

 サ「わたしに対してみんながどう思っているのか気になるのです!とっても気になるのです!」

 あ「それで明日バイトの面接に来る子がいたじゃないですか。その子を即採用にして店長が置いて行ったボンクラと一緒に仕事の内容叩き込むために明日は臨時休業ということにしときました」

 あ「あと、あのミソッカスに関しては一時的にキッチンを手伝わせてますが頃合いをみて別の職を斡旋するようにいっておきました」

 サ「手間かけさせてすまないねぇ」

 あ「そう思うなら早く例の物プリーズ♪」

 サ「はいよ、【新宿にエゾシカを放ったら】の4巻ね」

 あ「やったー!エゾはなの最新刊だー!」

 サ「まぁ、日本では平成初期にもう完結してるんだけど天界に流れてくるのはだいぶ先だからねー。この能力取れてマジよかったわー」

 あ「というか普段からそーいう能力使えなかったんですか?」

 サ「さすがに無理だねー。転生時の能力付与は女神さまのお力をお貸ししてもらって行使してるものだからわたしの天界力《てんかいぢから》じゃあ全然手が出せないよ」

 あ「なんすか、天界力《てんかいぢから》って」

 ?「説明しよう!天界力《てんかいぢから》とは天界における貯蓄額の多さによって得ることができる圧倒的なぱぅわーなのだ!!」

 サ「そうそうそんな感じそんなカン‥‥‥ジ?」

唐突に後方から聞こえてきた説明台詞のほうに恐る恐る振り向く。

見た目20歳前後の金髪ツインテでチューブトップにホットパンツ姿の女神様がにこやかにたたずんでいた。

 「ブリッ」=3

おもわず屁が出た。

殴られた。

 サ「ななななんでいるんですか!!!」

 め「おもしろそうだったから」

 サ「さいですか‥‥‥」

 め「それにさんちゃんにも逢いたかったしねー♪」

 あ「ねー♪」

 サ「え?さんちんなんでそんな親しげなの?」

 あ「狩猟免許を取りに行った時にたまたま一緒になってそこから仲良くなってちょくちょく狩りに行ったりゴハン行ったりしてるんすよ」

 サ「二人とも狩猟免許持ってんのかよ、シッブ」

 め「ちなみにさんちゃんには言ってなかったけどウチとサッちゃん実は親戚同士なんだよー」

 あ「えー、マジ?知らんかったわー」

 サ「まぁ‥‥‥その‥‥‥うん‥‥‥ね‥‥‥」

めっちゃ歯切れが悪かった。

 め「サッちゃんの方が年上で幼いころはよく遊んでもらってたんだけどいつからか会ってくれなくなって、親戚の集まりでサッちゃん家行っても部屋から出てきてくれなかったんだよねー」

 サ「う”っ」

 あ「あっ‥‥‥」

 め「けど、サッちゃんのおじいちゃんが隠居した時経営してた自分の喫茶店をサッちゃんに譲渡したおかげでサッちゃんも自分の部屋から出て働くようになったんだよね」

 サ「‥‥‥ハイ」

 あ「‥‥‥今夜はおいしい物食べましょうね‥‥‥」

 サ「ウン‥‥‥」

 め「でも、ウチもサッちゃんも仕事が忙しくて全然会えなくてさー。だから今回一緒に遊びたくて強引にこの世界に飛ばすことにしました♪」

 サ「もしかしてカフェの経営で忙しいつってんのに無理やり異世界の管理を押し付けてきたのも今回のためですか?」

 め「モチモチモッチ♪」

 サ「えー‥‥‥。というか、ご自身も多忙だとおっしゃってましたけど執務はどうなさるおつもりですか」

 め「そこでさっき言ってた天界力《てんかいぢから》の出番ってワケ。ウチの天界力《てんかいぢから》をほぼ全ツッパして完全自立型のウチの分身体を生成して仕事を任せてきたんだよ」

 サ「は!?確か以前女神様の天界力《てんかいぢから》って天界の経済を2年ぐらい賄えるっておっしゃってましたよね!!」

 め「それは前の話でさっきまでもってた天界力《てんかいぢから》は5年ぐらいはいけたよー」

サタンはぶっ倒れそうになるのをすんでのところでこらえた。

 あ「なんか規模が大きすぎてイマイチピンとこないんだけど」

 サ「さんちんが持ってる【新宿にエゾシカを放ったら】を約9300兆冊買えるくらいだよ」

 あ「なるほどー。めがっち馬鹿じゃないの!?」

 め「えへへ////」

 あ「あっかわいー♡」

 サ「なんでそこまでアクセル踏み抜いちゃったんですか‥‥‥」

 め「愛ゆえに!!!!」

愛が重すぎて重量税がとんでもないことになりそうだった。

 め「そんなわけでこれからよろしくぅ!あっちなみに天界力《てんかいぢから》=所有者の強さだから今のウチ天界アブラムシ並みに弱いからしっかり護衛してね♡」

 サ「ヒン‥‥‥」

ガチ泣きしそうだった。

 め「まあまあ、天界で分身体が働いてくれてるから徐々に強くなっていくと思うし大丈夫だよ」

 サ「‥‥‥スー‥‥‥フー‥‥‥」

サタンは逡巡しつつ深呼吸した後、意を決したようになにかを操作しだした。

 あ「店長急にどうしたんすかー?」

サタンは答えず操作を続け、最後になにかを入力し終えてサタンはやりきった顔をした。

 サ「よし、これでわたしの換金能力に天界力《てんかいぢから》へのポイント変換もできるように書き加えれたぞ」

 あ「おー、凄いじゃないっすかー」

 サ「だけど、わたしの天界力《てんかいぢから》じゃ全ツッパしても通常の価値の1000分の1のレートでしか変換できなかったわー」

 あ「あーそりゃ残念っすねー‥‥‥ん?全ツッパ?」

 サ「というわけでわたしも護衛してねさんちん♡」

 め「おねがーい♡」

 あ「‥‥‥てめぇら‥‥‥ふざけんなあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

あすたきさんちん魂の咆哮であった。


現時点での保有している天界力《てんかいぢから》

サタン[11]

女神[2]

あすたきさんちん[???]

業務スーパー『エクス=アン=プロヴァンス』レジ打ち担当勤続9年ペルセウス・K・郁恵さん47歳[5900000]




 

 


 

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