75話 13魔最強の男
「ぐはっ」
アリアに顔を殴られたヴァパールは、そのまま2メートルほど飛ばされた。
「……こんなのいらない」
『ビリビリ』
アリアは貰った似顔絵をそう言ってビリビリにしてしまった。
や、やりすぎだぞアリア。
似顔絵を持参しているよな自己愛に満ちた奴の顔面を殴っただけでなく、その似顔絵も破るなんて……自尊心がズタズタになるぞ。
まぁでもよくやったよアリア。
「ヴァ、ヴァパール!おいお前!ヴァパールの支持者じゃなかったのかよ!」
「そんなわけない、こんな不細工のことを好きな奴なんていないよ」
マルクスがそう問うと、アリアは真顔でそう答える。
いやいや普通に言い過ぎよアリア……でもナイス。
「お、おいマルクス、落ち着け彼女は照れ屋なだけだ、俺にはわかる」
吹き飛ばされたヴァパールは、起き上がり殴られた頬を抑えながらそう言った。
ま、でもこれで逃げるという選択肢は無くなったな。
さてと、ティアナとかは心配だけど幸い戦闘力に秀でているミリオンがいる。
あいつにマルクスの相手をしてもらって、後方からアリアの支援があれば十分勝利できるはずだ。
「……わかる?なにそれもう一回殴りましょうか?」
「……マルクスやるぞ」
「え、でも照れてるだけじゃ……」
「あれは違うだろ」
ずっとアリアがヴァパールを睨んでいると、流石に嫌われている事に気がついたのか、ヴァパールは俺たちと戦う準備を始めた。
うしっ、やるか。
ああこんな時、ロックがいてくれたらな。
ロックは13魔最強の龍人である。
レベルは798。
正直言って他のメンバーよりも段違いに強い。
……いや、待てよ、呼べば良いんだ。
ロックには他の13魔には渡していない、とっておきのものを渡している。
1日一回の期限付きだが、俺のいるところにすぐきてもらえるアイテム。
「やってみるか……使うのは初めてだな、遠方召喚の指輪、発動!」
『バシュンッ』
指輪を使うと、バシュンと凄い音ともに空から何かが降ってきた。
「な、なんだ一体」
「オルクス様……どうもです、こいつらは敵ですか?」
降りてきたのはもちろんロックである。
うぉぉ!できたぞ!成功だ。
「おお!ロックじゃないか!」
「ミリオン、貴方もいたんですね」
「お、おいヴァパール、強そうなのが来たぞ」
「……おいお前、何者だ?」
ヴァパールは睨みながらロックへそう訊いた。
「我が名はロック、オルクス様が配下の筆頭にして最強の者、そしてお前を倒す者だ」
そう言ってロックはヴァパールを睨んだ。
おお、頼り甲斐しかないぞロックよ!
ただ、その感じだとお前がヴァパールとやる感じなのね。
少し予想とは違うけどまぁいいか。




