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第十八章 『仇』は取れても 『絶望』からは逃れられない
コンは我を忘れ 全ての理性を捨て
愛する弟を食いちぎった相手に 食らいついた
その鮮血が私の頬に付いた瞬間、私の中の『何か』が切れてしまう。
私は、その衝動に任せ、そのままガラ空きになったスライムの腹部を、真横に一刀入れた。
すると、意外にも腰椎にあたる部分が硬く、一太刀では切り落とせず。だが、そんなの問題ではない。
私は何度も何度も、腰椎を切り刻んだ。自分でも、何度刀を振るったのかを忘れてしまう程、ガムシャラに振り回した。
すると、ついに腰椎が割れ、そのまま手前に倒れ込む巨大な骸骨スライム。
だが、さっきまではいなかった筈のスライムもどきが、何処からともなくやって来て、私の足止めをしようとする。
恐らく、巨大な骸骨スライムが倒れてくる事を見越して、足止めしているんだ。
・・・・・ふーん・・・やるじゃん。
だから私は、あえてその衝撃を利用して、トドメを指す。私は位置を確認しながら、再び〈ノリト〉を唱える。
「神々よ 我の苦しみを力へ変えたまえ
大いなる存在よ 我の痛みを 刀に込めたまえ
我の奮い立つ感情を炎へ変え 天高く飛ぶ『光の筋』となれ
その脳天に 風穴開けてやるわよぉ!!!
〈業火両断〉(ブリージングカロー)!!!」




