表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/210

第十七章 真後ろの『絶望』

「・・・・・???」


普通、水面に物が落ちると、『ポチャン』という軽い音が聞こえる筈。しかし、私の両耳が聞き取ったのは、そんな音ではない。

鈍く、生々しい、硬いナニかがへし折れる音。その音を聞いた私の脳内では、既に『生々しい予測』ばかりが浮かんでいた。

「まさか」「そんなの、あるはずない」と、頭の中で何度も私自身に言い聞かせるが、振り返らないと冷や汗が止まらない。

私はゆっくり、真後ろを振り返った。そこにいたのは・・・・・




「・・・・・・・・・・


 ・・・・・ウルシ・・・・・君???」




地面に倒れているのは、兄とバカラさん。じゃあ、私の目に映っている『足』は・・・

・・・・・あれ?? さっきまで私と一緒にいた筈のウルシ君は???




何でウルシ君 『足』だけになってるの??

ウルシ君の『足』に覆い被さっている 『緑色の塊』は‘・・・何???




「・・・・・・・・・・あ・・・・・ぁ・・・・・あああ




 あぁぁぁぁぁああああああああああ!!!」




私はその光景に耐えられず、膝から崩れ落ちながら、両耳を塞いだ。今も聞こえる、『骨を噛み砕く』音が、頭痛の様に響いて来る。

現実から目を背けたい感情と、背けてはいけない体が葛藤して、何もできずにただ泣き叫ぶしかできない、姉失格の私がそこにいた。

本当は、その足だけでもいいから引っ張って助けてあげたかった・・・・・が、もう頭では気づいていたのだ、もう既に『手遅れ』である事に。

こんな状況に希望が見出せないとしても、それでも僅かな望みに賭けるのが、姉として当然の行動なのかもしれない。

ただ、私はこの現実を受け入れたくなかったのだ。だって、ウルシ君はついさっきまで、私と一緒に二人を無事助け出した。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ