暴走系主人公始めました
平成最後の投稿
なんでこんなことになったのだろうか。
「おい、ここで待っていろ」
現在、私は車に押し込まれてその後、屋敷の前で待たされている。
意識のない彼は担がれ連れていかれた。私は怖くて何もできないでいる。
てっきり私に対する人質だと思っていたが、どうやらそうでないらしい。
彼はどうやら龍宮寺組の新入りで、このヤクザ?マフィア?だかの用心棒と戦い、用心棒を負傷させ傷を負いながら逃走したらしい。
ただ、龍宮寺組の組員なら前に私に対して失態をしたため、新入りは先輩に付き添い私にも挨拶する決まりが出来たと前に聞いたが、彼が挨拶にきたことはない。
多分彼らも後から分かったが、引っ込みがつかなくってしまったんだろう。
ヤクザとかはいってしまえば客がいてこその商売だ。意外と地域との関係とは親密でなければいけない。
特にこの地区は縄張りにしているギャングはその繋がりを大事にしている。その民間人に手を出せば地域との関係が悪化するのは確実だ。商売にならない事態になってしまう。
そんなことを回避する為、そんな人間はいなかったことにしたいのだろう。
たかが一人と思うかもしれないが、彼は能力者だ。普通の人と価値が違う。能力によってはノーマルの人の命の10倍にも100倍にも差が出来てしまう。
その重要性を理解出来ているのなら、問題にならないように慎重に気を付けるのだが、連れてきた彼らのの感じから明らかにまともではない。そんな彼らに連れて行かれたら無事ですまないことは確かだ。
震える足を前に進め、心配が加速するにつれ足の速さはさらに加速する。
中央の部屋から嫌な音が聞こえる。
何かを蹴る音、殴る音、何かをたたきつけたり、ひきずる音…嫌な予感しか湧かない。
しかし、確かめないでいないわけにはいかない。私はそのドアを勢いよく開いた。
駆けつけた私がみたのは、刃物で刺された彼の姿だった。周囲の男たちは彼をサンドバックでも扱うかのように殴ったり蹴ったりし、中には木刀や鉄パイプを持っているものまでいる。
そして、私の目の前で刺した刃物を抜いてまた刺したりなどしている。
殴られて出来たあざに、木刀でたたきつけられたところは内出血ができたいた。
刃物で切られたところからは血が流れており、放っておくと命の危機に関わるだろう。
「お、いいところにお医者さんが来たじゃん。このおもちゃ治してよ」
「いいアイディアじゃん!これのせいで俺らめっちゃ迷惑掛けられしな。少しはストレス発散に付き合ってもらわないとな」
「てかコイツ、さっきから散々刺しているのにまだ生きてるぜwキモくないw」
「どーせ、殺す予定なんだし、治す必要ないだろw」
まさしく、ゲスの集いだ。
みているだけで、吐き気がもよおすほどだ。
しつこく纏わりつくような悪臭が彼の体…いや傷口から発生してきた。体から流れる血液が赤色から緑となっていく。
「ああああああああ!」
彼が呻く…。それに呼応し、緑色の体液…いや、液体とも言えず個体とも言えないゼラチンが彼に纏わりつく。時間が経つにつれ、緑色のゼラチンは黒ずんでいき、いつしか黒へと変化して固まっていく。
そんな能力今まで見たことないし、どんな能力かもわからない!
「うああああああああああああああ!」
ボトッ ボトッ
彼が絶叫する。彼に纏わりつくゼラチンがその絶叫に反して崩れ落ちている。
まるで彼がそのゼラチンに抵抗しているようだ。
ゼラチンが剥がれた部分からは赤い血液と緑色の液体が混じった汁が垂れている。
「うああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
彼が抵抗し、暴れて無理矢理にゼラチンを剥がそうとしている。
しかし、半分以上はもう固まっているようで取れず、暴れまわり剥がせた部分から体液が辺りに振りまいている姿は痛々しい…。
そんな彼と目が合った。そしてじわじわと近寄ってくる。
いや…私の近くにいるギャングに近寄っている。
彼は、ギャングに手を向けると
「ああああああああ!」
手から火の塊を出した。
彼の出す火の塊は絶え間なく姿を変え襲ってくる。炎を自在に操るとは違うまるで炎自身に意思があるように感じた。その証拠に彼はもう意識がなくうずくまっているが、炎は襲ってきた人を襲い、敵意のある者の逃げ場を奪い焼き殺そうとしている。ここまで高度な技術はこの表現しか当てはまらないだろう。
「死んじゃう!誰か水持って来い!」
「焼ける!焼ける!焼ける!痛い!痛い!痛い!」
「なんで逃げ場がないんだよぉ!なんで火が追って来るんだよぉ!」
「おい、なんだ!この騒ぎは!ってなんで火がこっちに!」
彼の周りにいたギャングは炎に飲まれて慌てふためいている。
危ないかもしれないが、助けるなら今しかない。
彼に近づくと
ドサッ
彼に纏わりついたゼラチンは落ち、ボロボロの虫の息の彼がいた。
私には、炎は迫ってこずギャングに燃え移ると段々と辺りの炎は収まっていき、それに反比例しギャングの炎は強くなっていく。
私は彼を背負い、連れて来られた時に乗せられた車に乗り屋敷を後にした。
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「男子三日会わざれば刮目して見よ」
古い言葉であるが、ここまでピッタリの言葉があるとは、人生面白いものだ。
また彼と遊ぶのが楽しみになってきた。
「おい、青兵、あいつらを追え!お前なら追いついて殺せるだろ!いくら下っ端が勝手にやったことでも、幹部の連中までやられてしまっては、うちのメンツの問題になる!己の報いを後悔させてやれ!」
せっかくいい気分だったのに、邪魔が入った。
「すみませんね、ボス。この間の怪我で動けないですよ」
「嘘をつけ!お前の傷はほぼ完治しているだろう!今まで多めにみていたが、お前のような狂犬はもういらんわ!死…ね…」
銃を構え撃ってくるが遅い…。
「あーあ、こっちの好き勝手にさせてくれたら殺さなかったのに。まぁここまでやられたらどの道おしまいだっただろう。あそこで燃えてるやつらも時期に死ぬだろうな。でも少年の初めての相手があんな雑魚では可哀想だ。俺がとどめを刺しとくか」
この日町の一つのギャングが消滅した。
クトゥルフは一番好きなTRPGです。




