日記・5月10日(水) 5月11日(木)
高校生になって、段々慣れてきた。
部活は、私は料理部。ゆーちゃんは、陸上部。
料理部で作った料理をゆーちゃんに差し入れするのが日常となっている。
最近では、先輩に教えてもらって運動後とかにいい物や、栄養を入れてみたりする。
こういう感じでゆーちゃんをサポートするのも楽しい。
ある日の帰り、電車を降りて家まで歩く一本道を歩いていた時。この日は、夕焼けがすごく綺麗で、
綺麗だね。って言いながら帰ったあの日。ゆーちゃんは、私に好きな人を教えてくれた。
私は色々ゆーちゃんの好きな人について考えたけど、
そもそも、ゆーちゃんとの恋話なんてしたことなかったから、ゆーちゃんの好きなタイプとか
わからないから、まったくお手上げだった。
ゆーちゃんは夕焼けを見ながら眩しそうに言った。
「あのね、愛未ちゃん。私の好きな人、はね、
愛未ちゃんのクラスの生田一輝君なんだ。
それで……、明日、告白しようと思う。……んけど、大丈夫かな」
いきなりの発言にびっくりした。生田一輝は、クラスではあまり目立たない子だ。
なんとなくクラスにいるかなー。って子で、
私が知る限りの情報では、頭はそこそこいいし、優しそう。そんな感じの子だ。
その子が好きで、しかも、明日告白なんて!
「ゆーちゃんなら、大丈夫!!!ゆーちゃん可愛いし、優しいし!頑張って!」
本当に嬉しい。この一言に尽きた。
次の日、今までに見たことのないゆーちゃんを見た。きっと、こんな子を恋する乙女だというのだろう。
いつもより、キラキラして見えてそれでいて、なんとなく緊張している感じ伝わる。
放課後になり、ゆーちゃんは、私が作ったシクラメンの花を入れたクッキーを教室で一つ食べて
校舎裏へ行った。私はゆーちゃんが頑張って帰ってくるまで、ここにいる。といっても、
この教室。ゆーちゃんも知らないけど、1年B組の教室の窓からはこの学校で唯一。
校舎裏がちょうど見える。なので、ここで、教室に入る人を防いだり、
あとは、ゆーちゃんのことを見守る。といった警備をするのだ。シクラメンのクッキーを食べながら。
シクラメンのクッキーはお祖母ちゃんに教えてもらったクッキーで、
香りが高く、心が落ち着くので好きだ。
しばらくして、ゆーちゃんが帰ってきた。すごい真っ赤な顔で。頑張ったんだな。わかる。見てたから。
だから、答えも知ってる。でも、わざと聞いてみる。「どうだった?」ゆーちゃんは、
落ち着こうと、桃色の唇で一呼吸して「付き合うことになったよ。愛未ちゃん、ありがと」
そう言った。
この日以降、一輝は私にゆーちゃんのことを聞いてきて、
それ以上にゆーちゃんの恋話を聞くのが多くなった。
可愛いお姫様みたいな幼馴染のゆーちゃんは、
ゆーちゃんは本当に幸せなお姫様になったんだ。




