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死んで転生したら自作最強メイドNPC達と共に異世界攻略やろうとしたらゲームと全く違う世界線でした。  作者: 山田孝彦/ダーヤマ・タカヒコ
第二章 今のあなたに必要な事は仕事をする事でもショタの貞操を守る事でもありません。目の前の仲間を信じなさい。
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第二十一話 小さい子供に劣情を抱くのは悪い事ではありません……周りの目は知りませんが……。

 無事、銅ランク帯になり収入も安定すると思いきや再びこの屋敷に脅威が迫ってる事をミトラスから伝えられる。

「いや……その……。出来心といいますか……ええ……。」

 帰ってきて早々ミトラスに詰められる、そんな怖い顔しないで……。

「あなた自身が脅威を作り出してどうするんです?あなただって理解してるでしょ?王族の抱えてる問題なんて危険極まりない。少し反省したらどうです……ご主人様?」

「う……すいませんでした……。」

 確かにメリルダ達が抱えてる問題を聞いてからにすべきだったか……。だって、仕方ないでしょ……生活がかかってるんだから……なんて、言い訳だよな……今回は間違いなく僕の軽率な判断で招いた脅威だ、責任を持って対処しよう。

「良いですか?以前のマルクレイブ卿とは規模が違います、それだけは覚えておいてください。」

「はい……。」

 脅威……一体何が待ってるんだろう……マルクレイブよりも規模がデカいなら覚悟しないと……それが何なのか分からない限りどう動けば良いのか……メルリダの返事を聞かない限りは分からない。


 ——後悔をしながら自室へ、就寝時間だ……とにかく、早く返事が欲しい。今日は寝付けないかもな……。


 ベッドに入り数時間経つ、予想通り眠れない。今後の方針をずっと考えている、まずはバーバリティとポンテ・モーレのレベルを60近くまで上げないといけない。そうしなければ強敵を前に善戦すらしないしな。強くなり次第ヴァリアンズへ移寮してもらう。

 そしてマリーダの処遇だが、現在ルトロスが教育係としてメイドのイロハを叩き込んでいる、不本意だけど本人を尊重するべきという声が多かったのでやむ無くメイドの任を許した。そういう事でマリーダはカリス・ピスティソスの寮へ入ってもらった。案外皆んなと仲良くしてるから大きな心配は無いかも……例の本を読まれる以外はな。

 とにかく近々大きな何かと対峙するに越したことはない……なので、今のギルドメンバー以外のメイドも強くさせる必要がある。非戦闘員であるカリス・ピスティソスはなるべく戦わせないにしろ自衛だけはしっかり機能させなければ……時たま外へ出て戦わせて経験値を稼がせるか……また、シーコは料理人なので料理をさせまくってレベルを上げさせるように、特殊な職業を覚えさせてレベリングの効率を上げるのも手だ。とにかく、時間が許す限りできる事を多くしなければ。

 時間はゲームのように自由じゃない……セーブとロードが出来るにしても、無闇矢鱈に使って良いものでも無い。過ぎた時間はなるべく思い出として刻みたいという勝手な思考だ。以前マルクレイブに殺された時に助けられたが、それはある意味主人として彼女達を守り切れなかったという良い証拠。おまけに、ボイーチェとミトラスそして自分以外がこの事を覚えていないのが嫌だ。ボイーチェの仕事を奪うようで罪悪感はあるが、僕はあの機能に少し嫌悪を感じる。


 だからこそ、絶対にメイドを傷つけさせない。これはモットーであり僕が勝手に立てた誓いだ。


「ん……眠くなってきたな……。でも、寝付けられないや……。」

 その時自室の扉が開く……誰だ?

「フォスノーラ様……さすがにやばいのでは?ここをルトロス様に見つかってしまえば私はもうこの世にいないです……。」

 この声はサマニアか……何してんだ?フォスノーラもいるのか?

「静かに……この時間しかないのです。みんなばっかりエロ本持ってて……私だけ仲間外れとか……冗談じゃありません。」

 それはこっちのセリフだ……冗談じゃない……竹藪でエロ本拾いに行く感覚で入ってくんな。

 とにかく、見せたくないな……このベッドの下にもエロ本はある、ルトロスが何割か返してくれたがお気に入りの物は少ない。やはり、面白い本は万人ウケするものだな。

 

 さて、フォスノーラがベッドの下に手を入れた瞬間に腕を掴んで驚かせてやろう。

「フォスノーラ様、足音が大きくないですか?バレちゃいますよ?」

「大丈夫、この時間はちゃんと寝てるから。」

 深夜だし、そりゃそうだろう。

 フォスノーラがベッドの向かい側にある水晶玉のオブジェクトを触る。

「これね、カメラなの……。」

 え?

「あー、フォスノーラ様って基本監視室での職務が多いですもんね。」

「ええ、ご主人様が転生されたと聞いてあちこちにカメラを仕掛けたわ。だから、ご主人の行動は手に取るように分かる。」

 は?は?待ってくれ……俺のプライベートな行動をずっと監視されていたのか……。

「もし、この部屋に敵という対象が現れた際、アーマードセキュリティーシステム部隊が突入するわ……。」

 え……『ガルソック』とか『ゼコム』みたいな事?

「今日の就寝前に部屋の鍵を閉めてエロ本を開いてズボンを下ろしたとしてもドアを破ってご主人を守るわ。アーマードセキュリティー……言いづらいわね、『ASS』としましょう。」

 行動が筒抜けになっている……俺のプライバシーはどこなんだ……もうお婿に行けないよ。

「ASSがその対象と戦っている間、私達が駆けつけて応戦します。外に逃げたらヴァリアンズが追撃しますが。もし、私達やヴァリアンズが敵わない場合はヘイムス・ヴィティズが代わりを務めます。どちらにせよ主人への脅威は屋敷への脅威ですのでヴェスターズのミトラスも黙ってないでしょう。」

 へー……なんか本格的警備やな……。感心したわ。


「と言う事で、失礼しますよ。」

 しまったあああああああああああああ!!

 話に集中してしまって驚かす機会を失ってしまった!

 

 そして、適当に物色してブツをフォスノーラが手に取る。

「これは……『ベコととぴよ』と読むのですか?サマニアはこの作品を知ってます?」

 それ、俺のお気に入りいいいいいいいいい!!

「いえ……それは『べこ×ToTo×ぴよ』です。この作品はソワレが前から見たいとは言ってましたね……DVDの『オレのベコシリーズ1』はあるんですけど、プレイヤーがないので……もしコミックスがあればとソワレが……ただ、コミックスの情報が少ないとか言ってたような……電子ならともかく、実本で存在するんでしょうか?世代じゃないのでなんとも……」

 何?サマニアの言う通りならDVDもお前ら持ってんのか?俺はショタに興味は無いが、あれは成人向けの括りに納めていては勿体無い……あれは芸術作品なんだ……どうでも良いが、DVD返せ!!そして触んじゃねぇ!!俺の資産を奪われてたまるかああああああああ!!

「しかし、ご主人は女性にしか興味が無いと思いましたが……この類もいけるとは、まさに天下無敵。」

 フォスノーラめ……何が天下無敵だ……。これは男性向けなんだよ……。


 とりあえず……今ここで起きてビックリさせるしか無い、これ以上俺の資産を奪われる訳にはいかないのだ。

 パッケージの裏を見るサマニア……何勝手に見てんだ。

「良いですね……おねショタじゃなくてショタが見たいんですよねー。この作品はその権化と言いいますか……ショタ好きの私からすれば素晴らしい掘り出し物です。」

 臆病なショタ狂いにこの作品を見せてしまえば取り返しがつかなくなる……それだけは阻止しなければ……。

 だが、待てよ……重大な事に気がついた。もし、ここで俺が起きて『俺のBeko』を取り上げたとしよう……完全に俺はショタが好きな成人男性というレッテルが確定してしまうんじゃないか?言い訳として、あくまで芸術作品でありモナリザや最後の晩餐のような絵画は愚か……映画の『ブルーマイル』や『ドリルハンズ』にも勝る感動作品とでも言って納得してもらえるだろうか……否、完全なヤバイ変態として見られメイド達から偏見の目で見られる可能性が高い……。

 

「お!皆んな何してんだ?!」

 この声はソワレか……オタクも来やがった……厄介な……。

「シー!静かに……ご主人が起きてしまう……。」

 残念だなフォスノーラ……俺は起きている。

「見てみて、ご主人のベッドの下にこれが……。」

 サマニアがソワレに例のを見せる。

「こ、これは!!伝説の三作目!!」

「だから、声が大きい!!」

 興奮するソワレに焦るフォスノーラ。

「よし!!勤務終わりにロンガとヤミコも誘って一緒に見よう!!」

 ソワレが提案するのだが。

「ですが……DVDプレイヤーは……。」

 サマニアが言うようにプレイヤーが無ければ見ることは出来ない……残念だったな?

「あーさっきヤミコが地下で見つけたって。モニターもあるよ。」

 なんだと……ソワレ……冗談だよな?

「……今日は早めに上がりましょうか。」

 フォスノーラは色々考えた結果、早上がりを提案した。

「「やったー!」」

 

 彼女達は部屋を出て行った……興奮からかドアは静かに閉める事はなく大きく音を立てて閉めたのだった。

「このままではマズイ……。」

 ベッドの上で小言を溢すが……何がまずいって?

 そう、ノクターンズが腐女子化してしまう……あの作品の中毒性を彼女達は知らないのだ、あれは呪物だ……ファミリアの均衡を揺るがしかねない……それが……クソ……奪われるだと?!

「うわあああああああああああああああああああああ!!」

 フー、スッとしたぜ。俺はチと荒っぽい性格でな、激昂してトチ狂いそうになると泣きわめいて頭を冷静にすることにしているのだ……って都合よくスッキリ出来るかチクショオオオオオオオオオオオ!!


 こうして、眠れない日を過ごし朝へ……。

「ダメだ……一睡もできなかった……。」

 なんて事だ……未だエロスの魔の手にかかって無いのはどこの誰だろう……マジで半分は汚染されてるよな……。


 ——目にクマを作りながらダイニングへ……英気を養おう。

「お食事を用意しますね。」

 席に着くなりマリーダが出てくる、服装もメイド服になっており印象が変わる。

 凝視してステータスを開く……職業の欄に村娘もあるが枠をはみ出してバグったようにメイドの職業も追加されている。シーコと同じパターンだ……これは好奇心だが、マリーダはここの世界の人間であるからして、FOOの要素は全く反映されないのでは?と言う疑問が生まれる、とにかく観察はし続けるべきだ。特にマリーダは異例も異例だ、何が起こるか分からないと言うのはかなり恐ろしい事で。僕が彼女の主人になった以上守っていかなくては……。仲間の一人なのだから。

「あの……じっと見てどうしたんです?」

 四角いハコをマリーダはまじまじと見ている。

「ステータスを見てたんだよ。」

「ステータス?」

「そんな事よりさ、マリーダは屋敷に慣れた?まだ数日だけどさ。」

 あえてマリーダの質問には答えなかった、ステータスの開き方や概念は追々ルトロスがしてくれるだろう。

「はい!皆さん優しくてとっても助かります!ただ……。」

「ただ?」

「何か、私に隠れて書物を読んでいるんですよね……あれって何ですか?」

「あんなの見ても面白くないよ。」

「え?」

「さて、ご飯楽しみだなー。」

 流石にそんなミスはしないだろう……センシアやルトロス達だってそこの領分は弁えてる……あの手の本は対象年齢が18歳なんだから……流石にねぇ?


 しばらく待っているとシーコが食べ物を運んできた……皿の上は最初の時と比べて豪華で綺麗だ。初めて口にした謎肉や焦げたマンドラゴラが懐かしい、ここまで成長したのはシーコの健気な努力とマリーダの介入があっての事だ。

「お待たせしました!」

 出されたのはクロワッサンに野菜シチュー、ハンバーグとこれは嬉しいメニューだ。

「今回はマリーダにも手伝ってもらいました!」

 シーコはいつの間にかマリーダと仲良くなっていた、マリーダがメイドになる前、彼女のデート依頼を達成し報酬として彼女から料理を教わってたのが起因している。

 

「頂きます。」

 クロワッサンは外側が香ばしく中は弾力のある生地で反発する、そしてパン特有の甘さが口に広がる、野菜シチューは塩気が効いてて美味い、クレアトラ街復興時に行商から買い出した香辛料をうまく使っており野菜の旨みを引き出している。メインのハンバーグは近くの森から狩った動物系モンスターであり、口に入れただけで満足感のあるボリュームと臭みの無い美味い油が襲ってくる。

 

 そんな感じでテンプレな食レポをするが、劇的進化したのは味だけではない。

 ステータスを確認するとバフがかかっており、FOOの料理人と同じ効果が出ている、今まではそのような事は無かったが料理人のレベルが上がったためと思われる。

 戦闘中に食べますなんてゲームみたいな事はできないが効力時間が8時間と長い。

 バフの効果だが力が15%アップ、デバフ付与率低下、運の良さアップ……と言うのが内訳だ。

 料理を凝視すると、何も書かれてないUIが出てくる。これはアイテムを作ったという事になるので、名前を記入してないため名無しの状態だ。例えばクロワッサンの効果が運の良さアップなので、『幸運のクロワッサン』とかそういう名前を付ければいい、ただプレイヤーの中には名前をつけない人もいるし所詮アイテムなので使えれば良い思考の人もいる。

 シーコは名前をつけようとか考えているのかな?それか単にこのシステムに気付いてないのか?


「ご馳走様。とても美味しかった。」

「ありがとうございます!!これからも私に任せてください!」

 シーコは相変わらず健気で元気な反応を示す。お前は癒しだ……。

「マリーダもありがとう。シーコの事もそうだけど、君が居てくれたおかげで助かってるよ。」

「ぐへへ……。」

 なんだコイツ……まぁ、喜んでくれて何よりか……。

 すると、変化が現れる。


『ピコ』

「ん?」

 効果音が流れるが……何だ?

 しばらくしても何も起こらない……よく分からんな。

「どうしましたご主人?」

 シーコが心配してくれる。

「いや、何でも無いよ。」

 本当に何でもない……流石にバグりました……なんて事は無いだろう。

「シーコさん、服にソース付いてますよ。」

「あ、本当だ……ハンバーグのソースって中々取れないのに……。」

 マリーダがハンカチでシーコの服を拭っている……洗濯した方早いだろ。

 その時の二人のやり取りを凝視していた時だった……。

 不意にもステータス画面を開いてしまう……。

「は?」

 そして、急な出来事に理解が追いつかなくなる。


「ご主人……本当に大丈夫?」

 シーコの顔が曇る……心配してくれるなんて素晴らしい子だ……でもね。そんなの吹っ飛ぶくらい意味の分からない現象に陥っている。

「シーコってさ……俺の事をアホの変態だと思ってんの?」

「え……いや……。」

 シーコの目が泳ぎ始める……ほう?

 なんでそれが分かったのか……答えは簡単だ。

 いつも通りUIが開くが、ステータスやら何やら写ってる画面の横に見慣れない画面が出ている……。

 それは、好感度画面のUIであり。ハートの器にピンクの液体が入っている、パーセンテージが表示されてようで。恐らくだがこれが満杯に近づけば近づく程、パーセンテージが上がり好感度が高いのだろう。何とも分かりやすい。

 だが、一番面白いのは下記に『あなたを〇〇と思ってます。』という項目が存在する。シーコの表記は『あなたをアホの変態と思ってます。』と表記されている。何これ……FOOには存在しない機能だ……。

 おまけに画面の枠もギャルゲーぽいUIだし、間違いなくFOOと関係ない……データ混入のバグみたいになっている。


「い、いやだって……あれだけのアダル……むがああ!!」

 マリーダの前でそんな言葉使うんじゃ無い!!思わず口を塞いでしまったぞ。

「良いか?僕はね……変態という名の紳士なんだよ。男は一つ二つ持ってて当然だし、スマホを開けば百冊以上買ってるのが当たり前なんだ……君は分からないだろうけど、当然の範疇なんだよ。だから、変態だと思うのは勝手だが、偏見の目で見ないで欲しい。ここは『はい、そうです。』と躊躇いなく答えるのが正解なんだ。男性が変態であるのは普通であり、焦る事もないんだよ?」

 シーコの口を解放する。

 何を言ってるか分からなかったと思うが。世は何が言いたいか……僕の指摘に対してあの素振りを見逃せなかった……ただそれだけなのだ……。特に理由はないっす。

「はい……ご主人様の変態は世の中的には普通です……。」

「何か違うな……。」

 まぁ、いいさ……それにしても良い機能だ……これで目を光らせなければ……。

「……?ご主人様は変態なんですか?」

「いや、マリーダ……俺はだな。」

 マリーダはどうやら『王子様』だと思っていたようだが……その変態という言葉を聞いて『変態王子』に変わってしまった。

「それはもう王子様が変態っていう……。」

 激しく動揺した……。


 別に変態という物事に対して自分に当てられるのはなんとも思わないはずなのだが……何故だろう……女性にそう思われるだけでなんか気を落とすような……それは僕が童貞だからか?インキャとして周りを気にしてるからか?

 因みに彼女達の好感度はどちらも90%以上で嬉しい事この上ないが……やっぱり下記の変態が腑に落ちねぇ……あの字面だけで気を落としてしまいそうなのだ……。

 シーコには口で言ったものの謎のやるせ無さを感じてしまうのだ……僕は変態に対して何かしらのコンプレックスを抱えてるに違いない……略してヘタコン……。

 

 てか、新機能って普通ワクワクするもんだろ……何でこんな落ち込まなくちゃいけないんだ。


 心身に疲労を感じながら玄関へ……すると、中庭掃除をしていたパルマが扉を開け、玄関へ入って行く。頭に鳥を乗っけてるが……まさか、拾ったのか?

「ご主人様!お手紙です!」

「ああ……伝書鳩的な奴か。」

 鳥の体に手紙が括り付けられている。

 手紙を手に取り内容を確認する。

『いつもお世話になっております。クレアトラ街支部ギルドマスターホーネットです。ヤマザキファミリア様は銅ランク帯に昇進し、ますます邁進しておられる事と思います。さて、この度ヤマザキファミリア様には指名依頼が届いております。下記に記された日時までに依頼主が設定した場所へのご移動を願います。』

 恐らくメルリダからの直接依頼だ……そして同時に脅威でもある。


 二十二話に続く……。

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