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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第十章 ハヤタ、解体新書
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第九十三話

 ここはハヤタのいる学校である。


 ハヤタは特別授業の一環で、自由研究という授業の課題を班ごとに集まり、リッカ、パンチと話していた。


 「へえ、お前のトコにも、こんな授業があったんだな?」


 どんな授業なのかというと、文字通り、生徒が班ごとに、自由な課題を研究して、クラスの中で発表するという内容だった。


 ハヤタの知っている自由研究といえば、夏休みのアサガオを観察研究したり、様々な事を思い浮かべるだろうが、ここは地球ではない。


 技術の進んだ、この惑星では植物の観察にしても、培養液などを購入して課程を調べたりするのだから、本格的な発表会なのだ。


 「当然、経費は学校が持つとはいえ、本格的なんだな」


 「だから、自由な課題ってのが、キツいんだよな~」


 範囲が広すぎて、研究内容が被ることはないが、学生らしい課題を選ばないといけないのが、実に難題だったが、リッカがあくび混じりに話す。


 「なあ、ハヤタ。


 お前の入院生活を、課題にしねえか?」


 「お、俺の?


 ナタルにも聞いたんじゃないのか?」


 「いや、だからさ、お前がナタルに出会う前の話を課題にすればいいじゃん」


 「どうして?」


 「だってお前、技術が違いすぎて、洗濯機の使い方もわかんないくらいの惑星から来たんだろ?」


 リッカの偏見に、ハヤタはムッとするが、


 「なんか未来の世界に来た、現代人って感じで、そんなの映画の中の話じゃん」


 パンチにしても『ウキキ』と悪気なく、そんな事を話すが、リッカは感心した。


 「お、パンチにしちゃ、いい考えだな」


 「研究対象としてはよくね?」


 ハヤタにしても、課題としては問題ないなと思い。


 「とりあえず帰って、使える資料をもってくるわ」


 そんな軽い感じで家に帰って、資料を集めていると、


 「ただいま~。


 あら、ハヤタ君、何してるのよ?」


 同居している、ヒルデが帰って来て、ハヤタに聞いてきた。


 「自由研究でさ。


 俺の入院してる時の資料を集めてんだよ」


 ハヤタは経緯を話すと,ヒルデも学生の時の懐かしさも吟味しながら、納得するのだが気になることを聞いてきた、


 「ねえ、こういう事を晒されるのって、いやじゃないの?」


 「確かに晒されてるけどさ、人の入院生活って、結構、貴重な話だと思うからさ。


 別に嫌じゃないよ」


 少しヒルデはあきれもするが、少し考え付いた。


 「ねえ、ハヤタ君、少し協力させてもらえないかしら?」


 ハヤタはその時、何も考えず了解したのだが、ヒルデは発表日まで何も連絡はなかった。


 「なあ、ヒルデは協力してくれるんじゃなかったのか?」


 別にハヤタ達は何もしてないワケでもなく、資料をまとめて発表に備えていた。


 だが、リッカはヒルデの口だけの約束に苛立つ。


 「仕方ねえよ、ヒルデだって、医者なんだし忙しい時もあるよ」


 ハヤタは順番を決める抽選に向かう。


 「ああ、ハヤタ君、キミたちは最後だよ」


 顧問が止めて、ハヤタたちは不思議そうにしていた。


 そして、発表会が始まり、各々の班が発表会を始める。


 各班、どんな事を発表するのかというと、先ほどの植物の観察、経済の流れ、色々な系統の発表をするので、ハヤタはパンチに耳打ちをする。


 「俺らの発表って、幼稚かもしれないな…」


 パンチは『ウキキ』とサル顔で励ます。


 「いや、そんなモンだって…」


 様々な発表をするなか、いよいよハヤタ達の番になると、顧問が手を叩いて答えた。


 「ああ、今から教室を移動しようか」


 三人は顔を見合わせるが、このクラス全員が、軽く困惑して、大きめの教室に移動することになった。


 「あ、来たわね、ハヤタくん」


 出迎えたのはヒルデだった


 「ヒルデ、これは一体、何の騒ぎだ?」


 「前に言ってなかった、協力するって」


 合同授業で使われる大きな講堂には、ハヤタのクラスだけではなく、明らかに年齢の違う人たちが集まってハヤタたちに注目をしていた


 「見たところ、医療関係者なのはわかるけど、説明してくれよ?」


 「ハヤタ君、貴方が特殊な事例だからよ」 



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