仲間かな。➁
続けて2話投稿。皆様、タイトルの回文に気づきましたか?
放課後、裏門の近くにある、大きな樹の近くでМと待ち合わせしていた。
ちなみに謎な場所のチョイスは俺ではない
「Мの奴、来ねぇな。もう5分たったぞ?」
しかし、待ち合わせの時間を過ぎても、Мは姿を現さない。
偶然、同じ場所で待ち合わせしていたらしい男が話しかけてくる。
「にしてもМの認識阻害能力、さすがだな。親族でもバレない触れ込み付きだぜ。」
「あぁ。あれはもはや超能力の域だ。」
しかも何故かМの話しかしない。
そろそろ電話をかけようか、と思ったその時、少し風が吹いて、男に木漏れ日が当たった。
ん? この男の髪の毛…光が当たると茶色になっている。
まさか、ありえない。いや、だが……。
……お前、もしかして…。
「気づくのが遅せぇよ。ケイト」
Mだった。
一体どうなっている?さっきまで話していたのは部活生らしい、引き締まった身体だった。なのに、急にひょろっとしたMに変わったように見えた。
「なっ、見た目が変わった? どうなっているんだ? それ。まぁ、気付かなかったのは悪かった。いや、マジで分かる訳ねぇだろ。それと作戦の時だがМ、助かった。お前、演技上手いな。」
「それほどでもないさ、前世演劇部だった気がするんだ。それに、最近どうにもアイツに復讐したいと思ってたからな。」
こいつと葛木の間に何があったかは知らないが、まぁこちらとしたら好都合だな。
下手に情報流されたりしたら面倒くさいことになる。それよりは百倍いい。
それと彼に今回の報酬を渡す。
「М、助かった。お前、演技上手いな。」
「それほどでもないさ、元々演劇部だったからな。それに俺も奴に個人的な因縁があるんだ。こっちも金はもらってるしな。」
こいつと葛木の間に何があったかはしらないが、こちらとしたら好都合だな。
下手に情報流されたりしたら面倒くさいことになる。
それと彼に今回の報酬を渡す。
「俺の貴重なゲーム資金を切り崩してやってんだ。無駄遣いはすんなよ。
じゃ、また頼むぜ」
「おうよ。任せとけ。それとお前、このあと暇か?」
「ゲームが用事に入らないなら、まぁ暇だな。」
「ならちょうどいいな。少し俺と付き合ってくれよ。」
「一体何の用だ?」
「来ればわかる。」
一体何の用だ?まぁいい。こいつは世話になったからな。ちょっとくらいは付き合ってやるか。
学校から15分くらい歩いただろうか。
Mが急に裏道に入り、シックな雰囲気のバーのような建物の前で止まる。
「おい、俺は未成年だぜ?」
「安心しろ。バーじゃねえよ。」
「だとしても親の許可を取らなくていいのか?お前、寮じゃないだろ。心配してるんじゃないのか。」
しかし、Мは苦い顔をして笑った。
「 問題ねぇよ。俺の両親はこの前、死んだからな。」
予想もしなかった返答に、言葉が詰まる。Mの目は真剣そのもので、冗談を言っているようには見えなかった。
「…悪い。配慮が足りなかった。」
「なに、気にすんな。もう、割り切ったんだ。それより、店入るぞ。」
しかし、そういうMの顔はとても割り切った人のものではなかった。だがこれ以上追求するのも気まずかったので、俺はここで話を変えることにした。
何か手頃な話題はないか。そう思っていたが、店に入るとそんな考えも衝撃で消し飛ぶ。
「なぁ、もしかしなくても、ここって…」
そこは、俺がよく行くお気に入りの場所でもあり、Мと初めて出会った場所でもある、あのカフェだった。
Мは慣れた様子で建物に入り、カフェの店長に、
「店主、2時間、地下使えるか?」
といい、財布を取り出す。
俺も慌てて金を出そうとしたが、Мは「奢るからいい」と言って、その手を止められた。
階段を降りると、ピコピコといったノスタルジック漂うレトロな音声が聞こえてくる。
あぁ、この音、聞いたことある。Мが俺を連れてきた訳がわかった。
「しかしこの店にこんな場所があったなんてな。」
「そうなのか?俺は初めて会ったとき、知ってるから連れてきたのかと思ったぜ?」
そこにあったのは、様々な固定型ゲーム機が並ぶカフェ。
俗に言うアーケードカフェだった。
アーケードゲーム。それはゲームセンターや遊園地などの施設に設置された業務用ゲーム機のことで、1プレイごとに料金を支払って遊ぶゲーム全般を指す単語だ。
50年以上の長い歴史を持っていて、バックメンやストレートファイタース、現代では太鼓の玄人など様々な機種が生産されている。
数々の名作の中からМが選んだ台は…
「フェイナルファイターか。懐かしいな。」
フェイナルファイターは2人で協力して誘拐犯のチンピラをボコすゲームだが、かなり難しく生半可な連携では1面もクリアできない。
俺は誘拐された娘を助けるために戦う元プロレスラーの大統領「メイク・ダガー」Мは恋人をさらわれた格闘家「ガーディー」を選ぶ。
「おい、ケイト。操作は知ってるか?」
「もちろんさ。ゲーマー舐めんな。」
久しぶりで勘を取り戻すまでしばらくかかったがなんとか4面までは進めることはできた。
「ケイト、お前、結構やるな。」
「М、お前こそな。お前がこんなにゲームが好きだとは思ってもいなかった。」
「あぁ。実を言うと俺もアイツの話に死ぬほど苛ついてたんだよ。思わず殴りかかりそうだった。お前が奴に言った言葉スカッとしたぜ。元々僕はアイツのことが大嫌いなんだ。そもそもアイツさえいなければ…」
「ん?どうした?」
あれ?そもそもこいつ。なんでクラスで話していたはずの葛木のあの話を知って…
「…あっ。」
ボスの攻撃を捌ききれず、МのHPが全て削れる。
ヤバいな、さすがに一人だときついぞ。
俺は必死に敵に反撃するが努力も虚しくついにダウンしてしまった。
「すまん。会話に熱中しすぎた」
「気にするなМ。俺も奴のことは嫌いだからな。」
「そう言ってくれると助かる。よし、次行くぞ、次!」
その後小1時間。俺達はアーケードゲームを遊び尽くした。
ここまで読んでくれた皆様。★評価★をつけてくれましたか?
まだなら一つでもいいのでつけてくれると感激です!
Мのイラスト(AI生成) https://51352.mitemin.net/i1176405/
Мの特徴の無さは認識阻害的なものだと思ってください。イラストも、あくまで私から見たМです。
感想が一件でもあれば、今日中にもう1話投稿できるかもしれません。⊙﹏⊙




