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3/20

葛木、気づく?

待っていただいた方々。ありがとうございます!

待っていなかった方も、この小説を読んでくれて嬉しいです!


突然ですが、更新の頻度を変えることにしました。

現在のペースでかなり先まで描けているので、毎月10.20日に投稿しようと思います。


作戦決行当日。

狙い目であるサッカー部の練習の無い水曜の下校前に、俺は廊下の目立たない場所に立っていた。

葛木を横目で確認した俺はスマホを取り出し、Мにメッセージを送る。


(ターゲット)を確認した。始めてくれ。』


葛木茂。お前が積み上げてきたものを、少しずつ崩してやるよ。

全てを失ったとき、お前は一体どんな顔をするんだろうな。

楽しみだ。

葛木茂レイド作戦、開始だ。




「よう、セカンド。」


Мが奴に接触する。ここで無視されたら一切作戦が進まないのだが、

どうやら上手く食いついたらしい。


ちなみに「セカンド」とは、この学校でよく使われる侮蔑語だ。

一番になれなかった者。誰かの劣化版。

要するに「お前は二流だ」と言いたい時に使われる言葉である。



「誰がセカンドだ?それにしても誰だい君は?初めて見る顔だね。」


奴は笑っていた。

しかし、その笑みは何処か硬い。

「俺か?俺はただの通りすがりだよ。だがそうだな。今は、「お前のことを他のヤツよりも少し知っている」とだけ言っておく。それとお前とは初めてじゃないんだがな。」


「……?」


葛木が眉をひそめた。


「それよりセカンド。お前、最近調子が悪いんだって?サッカー部の奴から聞いたぜ。

優等生のお前もついに挫折か?こんなに大事な時期だってのに、ついてないな。」


「なっ、だから誰がセカンドだ、失礼なヤツだな。オレには親から貰った茂という名前があるんだ。そもそも何がセカンドだ?まるでオレが2番目みたいじゃないか。」


葛木は声にこそ動揺しているが、軽薄な笑みは未だにその顔にはっついたままである。

しかし、Мの放った一言でその余裕は空の彼方へ消し飛んだ。


「えっ?だってお前……。次のゲームで負けたら2軍に落ちるんだろ?噂になってるぜ。」


その瞬間、葛木の顔から笑みが消えた。

騒がしい廊下が一瞬にして静まりかえる。






「……()()()()()。」


「ん?」


()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」


先ほどまでの余裕はない。

Мは肩をすくめる。


「別に?有名な話だろ。」


「有名な、はずがない。」


葛木の顔から血の気が引いていた。震える声は、もはや誤魔化しようもない。


「監督とコーチ、それに俺しか知らない話だ。もう一度聞く。誰に、どこで聞いたんだ?」


必死に問い詰める。揺さぶりは十分だろう。

そろそろ潮時だと考えた俺は、Мを撤退させる。

 

『ミッション完了(コンプリート)。直ちに撤退せよ。』


「ああ、それはだな……。おっと、すまねぇ。急用だ。悪いがその話はあとで頼むぜ。

…まだ話したいこともあるんだがな。」


手筈どおり、Мは意味深な言葉を残し、踵を返す。


「きっ、君! 待ちたまえ。いや待つんだ! 頼む!」 


振り向かないМに葛木は声を荒げるが、彼の必死の願いも届かずМは去って行く。


廊下では、すでに「葛木茂が2軍落ちする」という噂で持ちきりになっていた。

普段だったら、「あの葛木が?ないない」となるだろう。だが、奴の過剰な反応に生徒たちは真実味を感じたらしい。


それを見届けたあと、俺はざわつく廊下を背に歩き出す。

……気づけば唇の端が自然と上がっていた。


成功。

いや、違う。

これは大成功だ。

しかも、俺も予想していなかったレベルで、だ。


もともと、この作戦では多少揺さぶれれば十分と思っていた。

しかし、奴のあの慌てよう。


間違いない。


()()()()()()()()()()()()()()()()


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https://51352.mitemin.net/i1175695/

ケイトのイラストです(AI生成)想像と違ったらごめんなさい。

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― 新着の感想 ―
葛木がどう追い詰められていくのか、気になりますね。
Mは学校内で便利屋をやってるのか? でも有名じゃないのか・・・
おお〜、いい感じに復讐が効いてますね〜。 (・∀・) 追い詰められた葛木がどういったリアクションをとってくるのかも楽しみですよ。 (「`・ω・)「
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