へるぷ!みー!
ごめんなさい。普通に更新忘れてました。
遠い過去の記憶。
「みーちゃん!みーちゃんは将来、なにになりたいの?」
「ぼく?そうだな〜 ……げーむ作る人になりたいなぁ。
……ティーちゃんは何になるの?」
「わたし……たわし、じゃ、なくて。わたし、ヒーロー《主人公》になる!」
————————
……万事休す、ですか。
正面にはブロック塀。左右は住宅。
……そして後ろには葛木茂さん。
前後左右。行く手は塞がれています。
「……よく、ここまでうまく誘導できたものですね。」
「大変だったんだぞ?……部下には骨を折らせた。」
確かに、客観的には「絶体絶命」といったところでしょう。
が、
「……こんなことも、あろうかと!——とうっ!」
私は、思い切り助走をつけます。
「……待てっ! 冗談だろう!? 走り高跳びの世界記録だって、2メートル近くだぞ!?」
——そして、ブロック塀を駆け上がると、 壁を蹴った勢いそのまま、その向こう側へ身を躍らせました。
2メートルを超える壁?
世界記録?
そんなもので私の足を止めることは、できません!
……あと、走り高跳びではありません。
少し、ズルを使っているので。
「……ちっ。走り高跳び…いや、パルクールか。……お前、本当に金持ちの娘か……?」
いえ、パルクールは龍司様の特技なので。
「おい!セバス!迂回するぞ!」
壁越しに声が聞こえます。
セバス?本当に、そんな名前の人がいるんでしょうか。
……気になりますが、今は我慢です。
私のことは、そう簡単に捕まえられると思わないでください。
身体も温まってきました。
調子も絶好調です。
……さて、この後どうしましょう。
——————
二時間に及ぶ追走の末——
私は、今度こそ本当のピンチに陥っていました。
「……はぁ、はぁ、はぁ。中々、やりますね。」
「ふぅ、……今度こそ、追い詰めたぞ。」
まさか、室内。廃工場へ追い込まれるとは。
ドラマでありがちな、ベタな状況ですね。
……流石に、もはや時間の問題です。
龍司様なら、仲間が駆けつけてくるところですが。
生憎、私にはそんな仲間はいません。
……困りました。
そもそもここで彼と遭遇するなんて想像もしてなかったし……。
冗談抜きで今、本当にヤバいんですが?
……え。
本当にどうしましょう。
実力行使……龍司様ならここでは使いません。
警察……もっとありえません。
そして、仲間という単語でふと思い出します。
私にも、いるじゃないですか。
信頼できる仲間《親友》が。
そうと決まれば即断即決。
私は携帯端末を取り出し、電話をかけました。
かける相手は、私が最も信頼している——連絡することができる唯一無二の友人。
お父様の調査をしていたあの時、並行して調べた、『彼』。
……そして、今。すぐ近くにいることも、わかっています。
『……ッー、ッー、ピッ ———、…ぁ゙?もしもし、誰だ?えーっと……』
「———助けて!!!みーちゃん!!!」
『はぁっ?!?!』




