第49話『追っ手が来ました』
カノンと・・・・・・エルミアちゃん!? も即答だった。
「足りないのであれば、その、もう1回くらいなら・・・・・・」
あの大きなたわわを、また触らせてくれるという。
男としては、是非ともそれを所望したいところ。
ズイッと俺に寄せてくる胸を、俺は揉むべきか。
本人がいいと言うなら、そりゃ~・・・・・・。
「――~・・・・・・」
欲望の赴くままに、俺は腕をゆらりと伸ばし、あと数ミリというところで。
「・・・・・・待って! ライゼス。 そんな悠長な事やってらんないわ」
そういって、俺の腕を掴んでとめる。
なんちゅーとこで、中断させとんのじゃ!
「先の衛兵に、気付かれたようですね。 仲間も呼んで、複数人でここに近づいてきています」
「な、なにぃ!?」
今は、正体を隠せるものもないし、捕まれば何かしらの罰を受けるのは避けられない。
「ど、どうしましょう。 ライゼスさん」
「私の特性の覆面を被って、強行突破しちゃいましょう!」
「あんなもん、着替えた時に捨てただろ。 それに、あの狭い道を全員が捕まらずに抜けるなんて、無理に決まってんだろ。 ・・・・・・てか、おっぱぃ・・・・・・」
話が、一気に逸れて俺への責任のご褒美は、どうなったの?
「私は、持ってる。」
「俺が持ってねぇんだよ! 自分だけ助かろうと思ってるだろ!」
さて、どうしたものか。
引き返して、衛兵をボコっても、顔バレしたら意味が無い。
「遺跡って、迷路みたいじゃないですか。 あえて、ハズレの道で隠れて、奥に行った衛兵とすれ違う形の脱出方法はどうですか?」
エルミアちゃんの提案は、もっともだと思う。
一番、現実的なのはそれしかない。
「いえ、入り口にも見張りは、そのまま残っているようです」
オリナは、自分の目で見たように、状況を口にする。
『チギの遺跡』の周辺の木々からの情報を、もらっているんだろうと思う。
「だったら、結局は見つかっちゃうわね。 オリナ、あんたなんとか出来ないの?」
「出来るといってしまえば・・・・・・出来ます。 でも、それだと後々にしこりが残ってしまう気がするんです。 いつまでも、調査とかこつけて、居座られても困りますし」
宝樹からの、いいつけは終わったので、早く自分の故郷に帰りたいんだろうな。
俺だって、早く街に帰りたい。
「ですので、この水路を使ってください」
オリナが言っている水路というのは、この部屋を囲んで流れている事を指すのだろうか。
人幅は十分あるけど、どう考えても外へと流れていそうな流れ口は、水いっぱいで、顔を出して歩けるような余裕がない。
仮に頑張って、息を止めたとしよう。 そのまま、身を委ねて流れていく。
どれだけ、頑張っても1分が限界だな。
「オリナ、それを提案するって事は、外まではすぐに出れるんだよな」
「ん~、5分くらいだと思います! 流されていけば、必ず外の湖に辿り着くと思います!」
「無理だわ! 死ぬわ!」
窒息間違いない。
詰んだじゃん、どうすんのよ。
「そうだ、カノン。 お前なら、水の中で呼吸できる魔法とか、いろいろあるんじゃないか?」
「あるわよ。 でも、そうね。 保っても3分。 水系統の装備を整えて来ていたら、もっと持続時間を確保できたんだけど・・・・・・」
今日は、まさか水に潜ることになるとは思わなかったらしい。
できないものを責めても、仕方が無い。




