第48話『もう1回なら・・・・・・です』
「みなさん、おっしゃる通りでございます。 まさか、自分でも試練の1人目で決めてしまうとは、本人の私ですら、驚いていますし。 ですが、これでも人を見る目はあると、自負しております。 それは、宝樹からも信頼されているほど――」
「直感ってこと?」
2人の女性に厳しめの指摘を受けて、なおもコクンと頷く、宝樹より守護を任されたドライアド。
「私は、以前にライゼス様とお会いしているようですし・・・・・・」
「「え?」」
俺も、それは初耳。
「当のライゼス様も覚えていらっしゃらないようですが。 実際に交わってみて、このオリナは確信しています。 この人こそ、私達ドライアドの力を預けても大丈夫な方だと」
優しい微笑みを俺に向ける。
「・・・・・・すまん。 全然、覚えてない。 本当に俺なのか?」
過去の過ぎ去った事は、よほど重要な事じゃない限り、頭からすっぽ抜けていくのは昔からなのだがな。
それか、よっぽど必死だった時とか、アドレナリンが放出するほどの。
若りし頃は、借金こそなかったが、生きていくのに必死だった。
もしかしたら、そんな荒れていた時期に、出会っていたのかもしれない。
「私が、覚えていれば、それでいいですから・・・・・・。 それに、その力をどう使おうと、後はあなたに委ねます。 仮に、もしモンスターとの大戦が再び起きようとも、責任を感じる必要はありません」
「んな、無責任な・・・・・・」
そういってくれるのは、幾分、俺の心に余裕はできる。
だが、決断を丸投げだし、無駄に考える事を増やしただけじゃないか。
「無責任といわれてしまえば、まさにその通りなのです。 これ以上もこれ以下も私には、選択権はないいのです」
そんなぁ!? 異議を唱えようとした所を、エルミアちゃんが先に言葉を重ねる。
「でも、ライゼスさんは、これまで何にも関係ない。 堕落した人間だったんですよ? そんな平和な方を、巻き込む種にしては、あまりにもひどいのでは」
言いたいことを、全部言ってくれた。
うん、言ってくれた。
でも、自分で言うのはいいのだけど、それ以外の人から、堕落した人扱いはキツいんだよ?
しかも、君は俺の中では、天使枠のヒロインなんだから、カノンからの悪影響を受けてはいけません!
これは後々、注意しておかなくては。 もう少し、和らげて言おうね、と。
「カノンが連れてきたのがいけないんだけどな」
そもそもの原因は、カノンだ。
遺跡に自ら踏み込むような人間ではないのだ俺は。
「でも~、私はぁ、先に借りつくったわけだし~」
「クッ・・・・・・!」
この卑怯者! 性悪女! 魔女!
「責任というのであれば、その・・・・・・さっきの・・・・・・モニョモニョ・・・・・・」
「ん?」
「わ、私のおっぱいを揉んだという事で・・・・・・その・・・・・・」
「「それでいいと思う」」
カノンと・・・・・・エルミアちゃん!? も即答だった。
「足りないのであれば、その、もう1回くらいなら・・・・・・」




