表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/72

第34話『試練を行います』

「木といえば! あそこですよぉ。 『宝樹のダンジョン』行ったじゃないですか」


 エルミアちゃんと俺が、始めて出会った場所。


「確かに、あそこは出現して間もないな。 でも、カノンも『宝樹のダンジョン』の事は知ってるだろ?」


「もちろん。 行った事はまだないけれど、宝樹って呼ばれているからには、木が多いのよね?」


「そうだな。 ダンジョン自体が、巨大な樹なんだよ」


 誰が宝樹と呼ぶようにしたかは知らないが、単純にダンジョンは【お宝探しにもってこいの場所】ってイメージからもじったようなもんだろう。


「その宝樹の根っこって事はないかしら」


「そんな・・・・・・まさか、ん~、ありえん話じゃない気も・・・・・・するな」


「あれだけ大きな樹ですもんね! ここまで伸びてきちゃったんですかね」


 この遺跡から結構離れて居るといっても、あんなに広いダンジョンを内に秘めた巨大樹だからな。 

 ダンジョンの入り口、つまりは宝樹と呼ばれるその巨大樹の真下から上を見上げても、てっぺんは遠く、雲に常に隠れていて見えない。


 ちなみに巨大樹自体は、昔からそびえ立っていた。 その中にダンジョンが発見されたというのが、ここ最近という事だ。


「仮に、これがあの馬鹿でかい樹の根だとして、なんで俺に反応するんだよ」


「もしかて、その腰の短剣じゃないですか?」


 エルミアちゃんが、俺の腰に装備している【宝樹の短剣】を指さした。

 2人で苦労して倒したキングドロカラスが守護していた宝箱から手に入れた品。


 鑑定してもらった結果、高値で売れると言われたが、エルミアちゃんがそれを嫌がった。


 俺は売らずに、こうして手元に持っていたのだが。


「これかぁ。 可能性ならこの短剣しかないよな。 『宝樹の短剣』って名前があるくらいだし」


「どっちみちアンタが鍵握ってるなら、さっさと! 行く!」


「お、うお!?」


 カノンの、力一杯に俺の背中を押した。

 樹の根に手が触れ、それに猛烈に反応を示した。


 そして、部屋の中に声が聞き覚えのない声が響く。



(鍵を持つ者よ。 試練を受ける事を許可する)



「な、なんだぁ!?」


 試練とは?


 強く光った眩しさに、一瞬目を瞑る。


 他の2人も同じように、顔をしかめて目を閉じた。

 再び目を開ける。


「・・・・・・なんだったんだ? ――・・・・・・あ!?」


 隣に見知らぬ女性が立っていた。


 カノンでも、エルミアちゃんでもない。 2人は俺の後方にいる。

 綺麗な長いブロンドの髪。 豊満な凹凸がはっきりした身体に、純白の控えめなドレスを身に纏っている。


 彼女の周りにも、樹の根と同じ光の粒子がフワリと漂っている。


「ちょっ!? どこから出てきたのよ!?」

「ライゼスさん!」


 後方にいる2人も驚いている。


 一番びっくりしている俺は、突然現れた美女から咄嗟に距離を取る。


「び、びっくりしたぁ。 さっきの声は、お前か? 試練とかなんとか・・・・・・」


「はい。 ちゃんと鍵も受け取りました。 あなたからの意思を確認しました」


 先ほどまで、俺の腰にあった『宝樹の短剣』が、いきなり現れた美女の手にあった。


「いつの間に。 いや、まぁそれはいいんだが。 試練って、なんだ。 俺、そんな面倒そうな事する気ないんだが」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ