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吾輩は召喚魔(ねこ)である  作者: 画猫点睛
第一章 ズッカ編
57/126

57話 ばすたいむあいず


 ……

 …………

 ………………どうしてこうなった。






「こちらがお客様のお部屋になります」


 薔薇の咲き誇る、ライトアップされた庭園を通り、VIPルームとやらに案内された。

 VIPルームと言うだけあって、室内は贅沢な造りだ。


 居室には大きなダイニングテーブルのセットと、ふかふかソファの応接セット。

 寝室には豪華なベッドが4つ。

 浴室は5人は入れそうな大きな湯船が備え付けられていた。


 あれだ、あれ。

 温泉旅館とかにある、はなれの特別室みたいなやつだ。

 あれの洋風版だな。

 泊まったことなんかないけど……


「お食事はいかがなさいますか? お部屋でも、本館のレストランでもお取り頂けますよ」


 そうだな……

 本館で食事をするとなると、マナーとか色々ぼろが出そうだ。


「皆疲れているので、部屋で取りたい。なるべく急いで頼むぞ」


 お腹を空かした美少女がいるからな。


「かしこまりました。VIP専用のコース料理となりますが、メインは肉と魚のどちらが宜しいでしょうか?」


 肉だな……お腹を(以下略)


「肉で頼む、俺の分もな。あとは酒だ。麦酒エール蜂蜜酒ミードのオレンジ割り、それに林檎酒カルヴァドスだな。」


「かしこまりました。では急いでお持ちします」


「ああ、それと……料理はすべて持ってきてくれ。給仕はいらん、こちらでやる」


「は、はい。かしこまりました」


 給仕メイドはそう言って一度退出していった。

 しかしやたらと“かしこまり”過ぎじゃないか?

 どうでもいいけど。



 給仕メイドがいなくなるまで俺以外は黙っていたが、ようやく皆、ほっと一息ついたようだ。


「お腹すいたのです」


 開口一番これか……

 さすが腹ぺこ残念美少女だな。





 しばらくすると、部屋に料理と酒が運ばれてきた。


「お料理とお酒はこちらにすべて用意致しました。給仕は不要という事なのこれで失礼します」


「ああ、ご苦労」


「必要がございましたら、そちらの魔道具でお呼びください。では、ごゆっくり」



 やっと、本当にいなくなったな。


「もういいのですか? もう食べていいのですか?」


 もう腹ぺこ残念美少女を通り越して、飢えた残念美少女だな。


「ああ、かまわん。存分に食べろ」


「はーい♪ いただきまーす」


 ……落ち着いてな。


「グラシアもラエルも沢山食べて飲んでくれ」







 確かにその時、俺はそう言った。

 そう言ったがな…………


 まさか、こうなるとは思わんだろ?

 ルーナはともかく、グラシアとラエルだぞ?



「クロム、こっちに来るのです! モフモフさせるのです」

「私にもモフモフさせて下さいね♪」

「二人ともずるい! 私もモフモフしたい!!」


 モフモフモフ―― 交代。

 モフモフモフ―― 交代。

 モフモフモフ―― 交代。


 うむ、酔ってるな。

 沢山飲めとは言ったが……



「お風呂に入るのです♪ みんなで入るのです!!」

「いいですね♪ みんなで一緒に入りましょ」

「お風呂大きいからね。いい提案ですー♪」


 ああ、いいんじゃないか?

 みんなで楽しく入ってくれ。

 ただし少々酔ってるようだから気を付けてな!


「では俺は少し、ひとりでのんびりさせてもらおう」


「何を言ってるのです! クロムも入るのです!」


 何を言っているとは、俺の台詞だ。

 俺が一緒に入る訳にはいかんだろ!


「いいですね♪ クロムも一緒に入りましょ!」

「クロムも入ろうね! いい提案ですー♪」


「いや……しかし……」


 おいおい、俺は、男だぞ。

 猫かも、召喚魔かもしれんが、元30過ぎの立派な男性だぞ!

 それなのに、一緒に風呂だと?

 酔っ払ってハイテンションになり過ぎだぞ! お前ら。



「一緒に入るのです。命令なのです!」


 いやルーナとラエルだけならまだしも……グラシアまで……いるんだが。


「いや……しかし……」


「いやも、しかしも、かかしもないのです! 命令・・なのです!」



 ……

 …………

 ………………まじかよ。






「お風呂おっきいーのですー♪」

「泡風呂ですね♪」

「気持ちいいー♪」


 …………


「グラシアのおっぱい結構大きいのです!」

「やーねぇ、ルーナ。そんなことないわよー」

「私よりルーナのおっぱいが大きい……」


 ………………


「グラシアのおっぱい柔らかいですー」

「ルーナ! やめてよ、もう!」

「ルーナより胸が小さい……」


 ……………………


「クロム! 何やってるのです。湯船に一種に入るのです!」

「私が連れてきますね」

「胸……小さい……」


 おい、やめろ! 

 グラシア、抱くなって!! 裸だぞ!

 胸が……生乳が…………






 ……

 …………

 …………………どうして……どうしてこうなった…………

タイトルは、ベッドタイムアイズ/山田 詠美 より拝借

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