表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

2

 

 

 名前:クヌギ・マキ

 職業:しがない言語学者

 職業レベル:1

 ステータス:

 総合レベル:1


 HP:24

 SP:2

 戦闘力:8

 防御力:5

 体力:24

 魔力:1


 スキル:言語・解析・火炎放射


「おお【解析】か……便利そうだな」


 スキル詳細

 解析Lv.1:レベルに応じたアイテム、キャラクターの解析ができる/消費SP:1


 それで昨日、ポーションの成分が分かったのか。

 ベルテの状態もこれで見えたんだな。


「ん……戦闘力が上がっているな。なぜだ?」


「あ、あの……クヌギ、さん?」


「……あ、ああ」


 ベルテが少女だったとは……。


 ……それにしても綺麗な瞳だな……では、なくて。何を動揺しているんだ、俺は


「なぁ……ベルテ」


「は、はい?」


「俺は事情があって旅をしているのだが、一緒に来ないか?」


 助けておいて放り出すのは無責任だろう。見捨てるなら助けるべきではなかったのだ。


「え、あの、それは……」


「死ぬ必要はないんだ。一緒にくれば君が暮らしやすい場所が見つかるかもしれないしな」


「でも、私。お金無いし……邪魔になる」


「いや、なんとかなる」


 ゲームだし、なんとかなるもんだろう。

 それに、ゲームではパーティーを組んで集団で行動ができると書いてあったし、大丈……


「おい、だから泣くな、な?」


「う、だって、ヒック、あり、がと、ック、ございます」


 嬉し泣きか。驚かせるな。

 自慢ではないが、女性を怒らせたり、呆れられることはあっても泣かせたことはないんだ。

 よし、話を逸らそう。


「ああ……そうだ。君、薬について詳しいんだろう?」


「は、はい……少しですが……あの、クヌギさん?」


「お、泣き止んだな。なんだ?」


「どうして、私のことを知っているんですか? 名前とか」


「俺のスキル、というか技能だが……説明が難しいな」


 NPCにゲームのシステムを説明して理解してもらえるのだろうか。


「まぁ、その、アレだ。特技だ。伊達に君より長生きはしていない」


「わぁ、すごいんですね」


 おお、笑うと可愛いらしさが加わるな。なんというか嫌味のない笑顔だ。


「それほどでもないが、ありがとう。薬の勉強はどこでしたんだ?」


「母が、その薬師をしていて。それで、少し……でも、クヌギさんの薬はすごいですね!」


「そうみたいだな……うむ」


 さて、ここでベルテと会話を楽しむのも良いが、そろそろ動くか。


「よし、ベルテ」


「はい」


「良い返事だ。学生どもに見習わせたい……じゃなくて、君の薬剤の知識で薬は調合できるか?」


「できないものが多いです……すみません」


 しょぼくれた顔も可愛い、ではなくて。


「いや、気にするな。調合に必要な道具はなんだ?」


「計りとすり鉢です。あと火とかお鍋とか……」


 火と鍋はキャンプセットに入ってるな。計りとすり鉢は何かで代用できないものか……。

 おいおい考えよう。


「分かった。ところでイエローベリーとは何か知っているか?」


「はい! あちこちに自生していて、冬以外は収穫できます」


「この辺でも収穫できるのか?」


「はい」


 なるほど、では精製水があればポーションは作れるのだな。

 とりあえず、ポーションを作って売ろう。それで資金繰りはなんとかなるな。


「あの、お腹、空いているんですか?」


「え?」


「イエローベリー、食べるんですよね? 私摘んできますね」


「いや、あ……俺も行って良いか?」


 遺跡にいつまでもいて、村人が様子を見に来ても困るしな。

 ベルタはニコニコしながら俺を見ている。随分嬉しそうだな。

 そんなに嬉しそうにされると、俺も嬉しくなってくる。助けて良かった。


 ベルテの案内で遺跡から北――村の反対方向へ進んだ。

 林の隙間から、遠くに森が見える。


「あの森みたいに、日当たりが良すぎないところに生えているんです」


「なるほど……よく来るのか?」


「はい。あ、でも、最近シュライムが出るのであまり……」


「シュライム?」


「青い透明の魔物です。前はこちらにはいなかったのに――」


 ――パシャ……


 おい。

 言ってる傍から出てきたではないか。


「きゃぁっ!」


「下がってるんだ、ベルタ」


「ク、クヌギさん……!」


 サバイバルナイフを持って彼女を背後に庇う。

 そうだ、これはゲームなんだ。

 ナイフごときで、などの屁理屈はいらない。


「俺だって、やれば羽目くらい外せるんだー!」


 ――ザシュッ……!


「きゃ……クヌギさん?」


「……ん?」 


 一発で仕留められた、のか……。初めてバトルした時の苦労はなんだったんだ。


『だーいじょーぶ! ナイフ振り回せばなんとかなるから!』


 あいつの言った通り、というのが気に食わないが、結果良ければ良しだ。

 シュウシュウと溶け始めるシュライムをナイフで突っつきながら確認をする。

 よし、死んでるな。やはり残っている青い石を拾い振り向くと、呆然としているベルタ。


「大丈夫か?」


「ク、クヌギさん。ハンターなんですか?」


「いや、違うが」


「で、でもナイフ一本で魔物を倒すなんて……」


「え? この辺の魔物は強くないらしいからな。こんな物ではないのか?」


 よく考えずとも、この辺のモンスターは初心者用で弱い設定になっているはずだからな。

 まぁ、これならバトルもなんとかなりそうだな。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ