友人とばったり会う
「あれ? 黒宮じゃないか」
ダンジョンへ戻ろうとすると、偶然にも受付のところで知った顔と会う。
高身長なイケメン。
林 涼介、クラスメイトだ。
ただ、会いたくないという奴ではない。
小学校時代から付き合いのある、友達なのだ。
「げ……林か」
「げ、ってなにさ。失礼だね」
「お前も探索者始めたのか」
「まあね」
喋りながら、ダンジョンの中へと入っていく。
林もビギナーだからか、武器はナイフであった。
「レベル上がったか?」
「いや。ソロはキツいね、1のままだよ」
どうやら、林は苦戦しているようであった。
「イケメンなんだから、女の子でも誘えばいいじゃないか」
「んー、あんまり興味ないなぁ」
林はホモを疑うレベルで、女の子への欲が少ない。
「てか、そうじゃなくてさ。ネットの噂で、ソロはステータスの上がりがいいって聞いたんだ。だから、1人でやろうかなって。危ないけどね」
「そっか」
「そういう黒宮も、ソロに見えるけど」
「ソロだけど、1人じゃない。ふふふ、見ろ。これが俺の相棒だ」
「相棒?」
「来い、プル子!」
カードかざし、プル子召喚する。
「え? え?」
林は目を丸くする。
青いスライム、プル子は黒宮の足元にすり寄った。
「捕獲で捕まえたスライムを撫でたら、仲間になったんだ。すごいだろ」
「ま、マジなの、それ?」
「マジだよ」
「すごい発見じゃないか。あ、でも……低ランク限定なんだっけ、捕獲って」
「残念ながら。だけど……ほら、これ」
プル子のステータスを開き、林に見せてやる。
「レベル……2? それに、忠誠心って」
「そう。戦わせると、ちゃんとレベルが上がったんだ。忠誠心は、一緒にいると上がる。まあ、いわゆる好感度だな」
「……よし。僕も頑張るか」
林は真剣な表情になり、黒宮へ背を向けた。
「なんだか君は、強くなる気がするよ。これは友として……負けられないね」
「え? あ、そうなのか?」
「僕もこれから、自分を鍛えるとするよ。じゃあね、黒宮! 一緒に最強を目指そう!」
うおおおおお、となにやら気合を入れた様子で林は駆けていく。
口調は柔らかいくせに、たまに変なスイッチが入って、少年マンガのような熱さにかられる不思議な男なのだ。
「まあ、いいか。いこう、プル子」
黒宮のあとを、プル子はスリスリとついて行った。
「……あれ。ちょっと、待てよ」
黒宮は振り返る。
しゃがんで、プル子をじっと見た。
「なんか、少し大きくなったか?」
目の錯覚かもしれないが、プル子が一回り大きくなったような気がした。
プル子はその場で、ぽよんぽよん、と跳ねる。
肯定したような気がしたので、大きくなったのかもしれない。
「ふむ……強くなると姿が変わる、ってことか?」
しかしまだ、レベルが2になっただけ。
ステータスも低い。
戦いは始まったばかりで、詳しいことはなにもわからない。
「まあとにかく、次のレベル3を目指すか」
黒宮も捕獲スキルと、プル子には期待している。
あのムカつく佐藤に負けないくらい――強くなりたいと、そう思っていた。
音有 互角です。ここまで閲覧ありがとうございます。
小説家になろう様で、他にも全年齢向けの作品を連載中です!
タイトル「【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する 」
Nコード「N4007MB」
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タイトル「浮気で捨てられた社畜、覚醒した《∞ウェポン》でダンジョン無双する」
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