表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/7

プル子の姿が変わる

2026/05/10日にて、第一章へ冒頭シーンを追加しました。

配信者として成功している様子を、少しだけチラ見せしています。

ストーリーに大きな変更はないので、もしご興味があれば、見ていってください。

 17時までひたすらプル子をメインにスライムと戦わせ、黒宮がトドメを刺すスタイルで戦った。

 あいかわらず良心が痛んでしまうも、せっかくのテイムスキルなのだ。

 主人の安全第一で行動するのが安定だろう。

 現にプル子のおかげで、危ない場面はなくダンジョンを出た。

 受付の大きな機械に魔石を入れると、自動でお金が出てくる。

 スライムが落とした魔石は合計で60。

 金額は6000円であった。


「まあ、ちょうど飯代になる」


 体を動かして、モンスターを狩って、金を稼ぐ。

 そして強くなる。

 まだLV2だが、夏休みはまだ長い。

 黒宮は充実した気分で、スーパーへ寄った後、家へと帰った。

 マンションの一室。

 部屋の中には誰もいない。

 中学時代は両親に渡された金で、適当に弁当を買って飯を食った。

 今は自分でバイトをして、メシを食うようにしろと言われている。

 両親はいつも家にいなくて、各々好きにしている。

 父親はギャンブル依存。

 母親はホスト狂い。

 どちらも子供のいる大人とは思えない、尊敬のできない両親であった。


「おし。明日もダンジョンへ行くか」





 朝の8時に家を出ようと、玄関へ行く。

 すると眠そうな顔をした、化粧をしていない母が現れた。


「なにアンタ、もう出かけるの? 夏休みでしょ?」


「ダンジョンへ行く」


「ダンジョン? ふうん」


 興味なさげな声。


「儲かっているの?」


「昨日はこれ」


 機械が出した査定書を見せる。


「6000円……すくなっ」


「駆け出しだからね」


「アンタこれで、月2万円入れられるの? こんなのやるなら、派遣バイトとかやりなさいよ」


 メシ代を自分で出すのと、携帯の通信費、そして家へ2万円入れるのがルールであった。


「大丈夫だよ」


「まあいいけど。ダンジョンで大けがしても、治療費は出してあげないわよ」


 その言葉に、胸のどこかが冷たく沈む。

 昔なら傷ついたかもしれない。

 でも今は――もう期待していない。


(こんな両親なんだ。俺は俺の力で、早く生きられるようにならないと)


 そう思うと、むしろ心が軽かった。

 黒宮は玄関のドアを開けた。





 そんなことがありつつ、今日もひたすらプル子をスライムへぶつけまくった。

 プル子は文句ひとつ言わず、それどころか黒宮にスリスリしたりして、とてもよく懐いてくれている。

 忠誠心も着実に上がってきているので、戦わせまくっていることに、疑問はもたないのだろう。

 ダンジョンで戦い、プル子を鍛える感覚に、作業感はなかった。

 充実感。

 暗い家族の部屋とも、ウザいやつがいる学校とも違う。

 ここでの戦いは、黒宮にとってパラダイスであった。

 そして――17時になって、そろそろ帰ろうかと思った時。

 プル子のレベルが上がった。


――――――

プル子 LV2→3


攻撃 3→4

防御 3→5

魔力 3

精神 3→5

俊敏 3

忠誠心 19/100

――――――


 プル子が震えた。

 体が波打ち、内部から赤い光が漏れ始める。


「プル子……?」


 返事の代わりに、光が一気に弾けた。

 眩しさに思わず腕で目を覆う。

 光が収まった時、そこにいたのは――

 赤いゼリー状の、身長一メートルのスライム。

 ぷるん、と重たげに跳ねて、黒宮へすり寄ってくる。


「でか……いや、進化したのか……?」


 触れると、ほんのり温かい。

 青い頃よりも弾力があり、内部の魔力が渦巻いているのが分かる。

 ステータスを開くと、数字が跳ね上がっていた。

 そしてプル子が変わらず、足元へすり寄ってくる。

 ただ結構大きくなったので、少しだけ迫力と重量感がある。

 ステータスをオープンすると、プル子の数値はさらに伸びていた。


――――――

プル子 LV3


攻撃 4

防御 5→9

魔力 3

精神 5→9

俊敏 3

忠誠心 20/100


スキル 硬化

――――――


「スキル……? なにか出来るようになったのか」


 新たな可能性に、黒宮はテンションが上がった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ