スライムを戦わせる
スライムへステータスオープンを念じると、そのステータスを確認することができた。
――――――
スライム LV1
攻撃 1
防御 1
魔力 1
精神 1
俊敏 1
忠誠心 10/100
――――――
「おおっ。LVがある……もしかして、育てられるのか?」
ステータスを見ている間にも、スリスリ足元にすり寄ってきている。
人懐っこい犬のようだ。
そしてステータスのところに指を振れると、名前が変えられた。
「名前かぁ。プル子でいいか?」
スライムは返事をするかのように、プルプルその場で跳ねた。
嫌がってはいなそうなので“プル子”で設定した。
ちなみに性別はどっちかは、わかっていない。
「戦ってみるか。移動するぞ」
黒宮が移動すると、スライム――もとい、プル子はその後をついてくる。
時間が経過しても、敵になることはない。
まちがいなく、協会では確認されていない現象だ。
そして進んでいくと、スライムと遭遇する。
「よし。いけ、プル子!」
プル子が張り切って、スライムと戦い始める。
ポヨンポヨン跳ねながら、スライムとスライムがぶつかり合う。
スライムの体当たりは思った以上にパワーがあり、ばちんっ! ばちんっ! と重厚な音が辺りに響いた。
「迫力あるな……」
プル子のステータスを見たので、数値的には黒宮が負けることはない。
それでも、戦っている姿を目の当たりにすると“脅威”を感じた。
そして――戦いの果てに、プル子がその場でぐて~~~と、床に伸びた。
システム音が告げた。
『――プル子が死亡しました。カード化します』
「プル子ぉぉぉぉぉっ!?」
光が弾け、プル子は銀色のカードへと変わった。
手のひらサイズの硬いカード。
そこには、プル子のイラストとステータスが刻まれている。
プル子の仇であるスライムは、ズルズル体を引きずりながら逃げる。
ダメージが蓄積しているようで、動きは鈍い。
「よくもプル子を。ゆるさん」
恨み(?)をこめて、ナイフを一刺し。
ゼリー状の体に刃が刺さり、スライムは床に伸び、小さな青い魔石となった。
そしてカードとなった、プル子を手に取る。
「プル子は無事なのか……お?」
『プル子 戦闘復帰まで 0/700』
左の“0”であった数字が、1秒に1回ほどのペースで、上昇していく。
700秒のディレイで、復帰するといったところだろうか。
しばらく待ってみる。
数字を見ていると、やがて左の数字が700になった。
「プル子――サモン!」
スキルの発動は、自然とそう口に出た。
カードを投げると、光と共にプル子が召喚される。
忠誠心 5/100
「……忠誠心が下がっているな。デスペナルティはちゃんとあるってことか。ごめんな、プル子」
プル子のゼリー状の体を撫でてあげた。
しばらくすると、忠誠心が1だけ上がった。
ちょっとだけ、許してくれるようだ。
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