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終末に向かう世界に希望なんて見つかるのだろうか?  作者: 早寝早起き
第1章:ヒッキ-で生き残る編
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鋼のメンタルを持つ男。(白目)

 2階の探索が終わってから、早くも2週間。

 現在食材の余裕があるのは水とお米のみ。

 さて大変。節約の意味知ってるのかな? 


 そしてあの日から稲垣君は、毎晩何処に消えてるんでしょうか? (棒)

 まだまだ若いからさ。一々突っ込まないけども。

 そんな些細な事より、切実な台所事情の解決が先決だ。


「さて稲垣君。当初の予定より食材が減っている。何か言い訳はあるのかい?」

「ハイ! とうま先生! 夜中にお腹が減るんです!」

「へぇ。何で引き籠りがそんなにお腹が減るんだろうね?」

「ハハハ。ま、まぁ若さ爆発ってことで堪忍してつかあさい!」

 

 もうそれは見事なジャンピング土下座を見せる稲垣。

 ああ。別に怒ってないんだけどね。

 俺だって普通に食べれば同じぐらい食べますから。


「まぁ良いでしょう。兎に角、再びマンション内を探索します。良いですね?」

「よぉ-し! 張り切って頑張りまっせ!」

「このノリしんどい。冗談じゃ無くどうする? やっぱり1階だろうか?」

「そうだな。念の為上階に登れないか確認して、無理なら1階って事で」


 本当は1階は避けたいのが本音だ。

 だって刺激したくないじゃん。あの未だ整列している彼らをさぁ。

 でも多分、上階には登れないんだよね。

 収納された梯子は引っ張れそうだけど、あの蓋が開くのかどうか。


 取り敢えず稲垣が俺を肩車して、上の階の梯子を引っ張ってみる。

 怖いわぁ。高所恐怖症じゃないけども、落ちそうで下が見れない。

 でもまぁ意外と上手く行くんだこれが。


 せいぜい高さは2メートルちょとだし。えっとこれを引っ張るのか。


 スルスルスル。


 あっという間に梯子が伸びました。

 でだ。ここが問題。この蓋が下から押して開くのかどうか。


「んん。駄目だな。留め金かなんかあるんじゃないか? 硬いし重い」

「ええ⁉ バールか何か無いの? 無理やり差し込んだら一瞬だろうよ」

「お前さぁ。一般の会社員の家にバールあるか? 自慢じゃ無いけど陰キャだぞ俺」

「まったく自慢にならんな。そうは言うが、俺の家には普通にあったぞ」


 それは親父さんが日曜大工でもやってたんじゃねぇのかな?

 戸建ての家に住んでたら、ちょこっと何か作ったりするんだろうよ。

 俺はバ-ルなんて何に使うかわからねぇし。武器にはなりそうだけど。


 やるだけやってみたが、今日今すぐの解決は見送る事にした。

 怖いけどこればっかりは仕方ないからさ。

 ってそうだ。降りるときも一緒じゃん!


「ここを見てみろよ。留め金あるじゃん。上からだと外すの簡単だけど、下からは厳しくないか」

「ああ。だからこの隙間を無理やり通すんだよ。まぁ後日俺がチャレンジするわ」


 という事で怖い視線を無視していざ1階へ参る!






◇◇◇




ズルズル......ズルズル


 うわぁ。滑って登れないけど頑張ってる音が聞こえる。

 絶対見ちゃ駄目だ。見たら張り切る恐れが大。


「じゃあ素早く済まそうか。今回は殴るなよ。音が響くとギャラリ-が興奮する」

「分かってるって。流石に俺も怖いしな。はいバキバキっと」


 度胸だけはあるからヤダコイツ。こんな奴だから此処まで来れたんだろうけど。

 本当は今日1日で済ませたい。でも今回は、物資を持って上がる手間がある。

 なら近い2部屋もしくは3部屋の探索を終わらせようか。


 俺は101号室で、稲垣は1つ飛んで103号室を担当にする。

 流石に鍵は開いていない、まぁ当たり前だけどな。

 という事で慣れた手つきで室内へ侵入する。


 もう立派な盗賊っすよ。母さん親不孝者ですまない。

 でやって来ました101号室。

 実はここの住民は面識がある。


 少し年配の男性なんだけど、たまたま引っ越しの際に挨拶したんだ。

 とても上品な人で、誰もやらないマンション周囲の掃除もしてくれていた。

 きっと避難場所へ向かったんだろう。申し訳ないですが失礼しますね。


 この部屋も206号室と同じで、整理整頓がキッチリされている。

 A型なんじゃないかな。因みに俺も自称A型だけど、整理整頓には自信ありませぬ。

 そんな訳で何時もの様にキッチンへ。


 うんうん。予想通り乾物や缶詰がある。

 災害対策の非常食なんだろう。

 ビニ-ル袋を拝借して全て詰めて行く。

 缶詰10個、乾物、お米少々。おっと水もある。これは重いから先に上げておくべきだな。


 運動不足だからケ-スが重い。これ持ったまま上がれるんだろうか。

 太ももピクピクしてますわ。緊張で汗びっしょり。

 えっちらおっちら何とか水を部屋まで上げた。ああしんどい。


 そして冷蔵庫も確認。缶コ-ヒ-発見。

 微糖だけど糖分の補給にぴったりだろう。

 3本あるから1本は今飲んで、稲垣に飲ませてやろうかな。


 汗かいた後だから余計に旨く感じる。

 さてゴミは殆んど無いから、パパっと終わらせる。

 たぶんあの人はキッチリ処分して行ったんだろうね。

 まだ時間はあるけど、体力的に無理はしたくない。

 


 取り敢えずこのまま一旦上に上がろう。






◇◇◇





 それから待つ事1時間。

 一体アイツは何をしているんだろうね。

 ゾンビに襲われているとかは無いはずなんだ。


 もう嫌な予感しかしないが、敢えてここで待つ。

 若気の至りとか見たくないし。

 とか考えてたら上がって来たようだ。


「いやぁ豊作豊作。もう時間忘れてたわ」

「へぇーそうなんだ-」 (白い目)

「おいおい。今回は食材も見つけたんだぜ。これを見ろ」

「ほうほう。カップら-めんが3個ね。で? それにしては時間掛ったんじゃない?」

「それはあれだ。企業秘密って事で」

「そうですか。それはそれは大変なこった。ビ〇本マスタ-って呼ぼうか?」 (虫を見る目)


 こいつのメンタルは鋼なのか⁉ ちょと艶々なのが余計に腹が立つ!

 納得しがたいが、これで数日の猶予は出来た。

 明日も探索して早めに1階を終わらそう。


 そんな軽い気持ちで居た俺に恐怖が待っている事を、この時考えもしなかったんだ―――

おやおや不穏な気配が致します。

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