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終末に向かう世界に希望なんて見つかるのだろうか?  作者: 早寝早起き
第1章:ヒッキ-で生き残る編
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そ、そんなに見つめられたら......

 思いの外、収穫があった翌日。

 バッチリ筋肉痛が来ましたよっと。バッキバキやで? グスン。

 気分的に余裕が出来たので、少しゾンビについて考察する事にしたんだ。

 決して動きたくない訳では無い。



「なぁ稲垣。お前此処までゾンビに追われたよなぁ。あいつ等って音だけに反応するのか?」

「どうかな? 俺は避難所で相対したけど、匂いを嗅いでた気がする。ヒクヒクって鼻が動いて」

「ほぉ。ウォ-キングなデッドって感じ? でも俺ネットで調べたらさ。脳が溶けてるって書いてあったんだよ」

「本当かよ。目が見えてる感じじゃ無いし、センサ-でもあったりしてな」



 ほほう。センサーねぇ。

 蛇とか見たいに温度を感じてたり? いやいやそれは......ヤバいな。


 

「流石にセンサーは無いだろ。俺は寄生虫を疑ってたんだけどな」


「ん? 何かそんなB級ホラ-映画あったな。お前色々観すぎじゃね? 恐ろしいけどよ。考えすぎると動けなくなるぜ」


「だよなぁ。俺こんな世界になってから、ほぼヒッキ-だから情報がネット頼りなんだわ。嘘情報に惑わされてるのかもなぁ」


「だと思うぜ。俺は馬鹿だから深く考えねぇけどさ。でも引き籠ってると病気にならねぇか心配はある」



 稲垣にそう言われ、俺も思うところはある。

 実際運動もしてないし、こんな生活してたら筋力も落ちる。

 普通に風邪ひくぐらいなら良いけど、栄養が偏ったりして違う病とか困るよね。



 多分医療機関もアウトだろうし。薬を手に入れる事は出来ないかも知れない。

 だからと言ってゾンビと戦うのは怖い。

 死人と言うけど対人戦闘なんて俺には無理だ。


 喧嘩だってした事無いし。武術なんて嗜んでも居ない。

 映画やドラマの主人公なら、格好よく戦うんだろうけどさ。

 大半の一般人はそこまで割り切れるんだろうか?


 これまでだって色々と妄想はした。

 ゾンビの出るゲームもやってグロイ姿に耐性もあると思ってたんだ。

 でも実際に本物だと思うと足がすくむ。


 今の所、顔が崩れたりしたゾンビは見ていないけどな。




「ゾンビの顔ってどんな感じだったんだ?」


「ああ? とうま見てるんじゃねぇの? なんか血色悪くて血管が浮き出てたな。それと目は白濁して黒目じゃない。アレで生きてるとは思えないのが正直な感想。俺はテレビから出て来る髪の長い女より怖かった。それが自分の親兄弟でもな」


「マジか。まるっきりゲームとかの見た目だな。俺は髪の長い女と白い顔の子供が無理!」

「おいっ! ちょっと思い出したじゃねぇか! 呪われろムッツリ!」

「なんだとビ〇本野郎! 呪いのビ〇オ廻し観させるぞ!」


 もう何の話か分からないが、取り敢えずゾンビの定義は某有名ドラマ設定にしておこう。

 どう考えても囲まれない事が大事。逃げる時は基本的に隠れる場所を見つけてからだ。

 今の所何故か裏の川近くではアイツらの姿は見ない。


 もしかして水が苦手なんだろうかね? その可能性に期待したいんだけど。

 なんて数少ない希望を抱きながら、ベランダの窓を開けてみる。


 ......う、嘘やん。バッチリ目が合ってるし!

 そ、そんなに見つめられたらって馬鹿ァアアアアア!


「な、なぁ稲垣 勝君。ちょっとこっちに来てごらんよ」

「気持ち悪い話し方すんなよ。何か良い物見つけたのけ?」

「フフフフ。そこに愛はあるんだろうかね?」

「アハハハ。見上げる仕草は美少女限定だろうが! なんやねん一体! どっから湧いたんじゃい!」


 うん。土手にさ。横一列で整列してたんだ。奴ら。

 傾斜がきついから登れないみたいだけど、ちょうど見上げてる感じなんだわさ。

 お隣さんいたよね。頬の肉無いしグロいんだけど! どうせならエモい顔にしてくれや!


 ほんの少し前の俺の希望を返せ! これは脱出危機だ。

 昨日までなら、きっとベランダ脱出作戦が成功してたはず。

 食料ゲットでウハウハとか考えてた昨日の俺を殴りたい。


 これは早急に今後を考えねばならぬ。

 ぐぬぬぬ。 






◇◇◇






 という事で少しでも猶予を延ばす為に、入っていない部屋を探索する事に決定。

 202号、203号.205号室は済。残り204号、206号~208号室を手分けして回る事にする。

 用意するのはガムテ-プ&タオル&ドライバー的な物。

 窓ガラス割るんだけど、大丈夫なんだろうか。


 稲垣はこんなの適当だと鼻息荒くサッサと行っちゃいました。

 俺も考えても良い案も浮かばないので、取り敢えず頑張ってみる事に。


「えっとガムテ-プは後だっけか? やべえ分からん。鍵の位置は真ん中の少し上のはずだけども」


 昼間でも少し薄暗いので、ある程度の位置を決めて盗賊開始っす。

 これが考える程簡単じゃなかったんだわ。

 先ず力加減が分からない。もう考えても分からないからタオル当てていざ参る!


 はい。何とかなりました。詳しくは説明できません。

 穴が空いたから怪我しない様に頑張った。以上解説終わり。

 俺が入ったのは204号室。この部屋は目が痛い色の部屋だった。


 た、多分女性の部屋なんだろうけど、ピンク色に統一されてました。

 見える場所全部ピンクピンクピンク。香水の匂いが強いのか鼻がヤバい。

 我慢できそうも無いから、マスクを取りに帰りましたよ。


 そして探索開始。

 はい。保存食なし。冷蔵庫も謎の液体以外空っぽデス。ファッ〇ン!

 クロ-ゼットオープンからの目の毒だから速攻閉めた。

 この部屋って業者さんが使ってんじゃね? 色々物がヤバいんだけど。


 ピ〇とかピ〇とかマッ〇-ジマシ-ンとかさ。 (青少年条例案件っす)

 気力を失い探索終わり。次じゃ次。後で絶対封印してやるんだからねっ。


 何とも言えない気分だが、気を取り直して206号室へ向かいます。

 先程と同じ作業をしていざ入室。


「あぁ何だろうこの気持ち。普通って最高だわ」



 シックな暗めの色で統一された室内。

 ゴミも無くとっても素晴らしいジャマイカの人! (意味は不明)

 こう言う整った部屋を汚すのは申し訳ないと思う。


 ほんますんませんです。

 整理整頓ってこう言う事を言うんだろね。

 全ての置き場が決まってるキッチン。


 軽いDIY愛を感じる。

 そして場違いな仕送られた感じのお米がある。

 愛されてますなぁ。母さんを思い出す。


 あれ? うちの母親片付け苦手だった気がする。

 想い出補正入り過ぎました。無かった事にしよう。はい。

 嘘!? ぬか漬けありますやん! 今時見ないよ。


 ちょっと手入れされてないから、長い事部屋に帰ってないんだ。

 これも有難く頂こう。この部屋の主さん。後は俺に任せんしゃい。

 缶詰が10個、お米、ぬか漬けをゲット。

 あぁこの部屋は癒しの空間だったわ。


 勿論冷蔵庫もちゃんと駄目な物は捨てました。

 とここで稲垣が来る。何だろう? ちょっと嬉しそうなんだけど......顔が。

 そこはかとなく嫌な予感がビンビンする。



「とうま! パソコンでDVD観れるよな?」

「え? まぁ多分観れると思うけど何で?」

「アハハ。大量ゲットだぜ!」

「黙れエロザイル! 俺の癒された気持ちを返せ!」

「オホホ。今の俺ならグルングルン周るぜ!」

「もうヤダコイツ。腰を回すな放送禁止猿!」



 本日の探索結果報告。

 204号室、封印。206号、室貴重な物資ゲット。207号室、まさかの空室。208号室、裏D〇D......。

 以上。

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