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神様からのいらない贈物  作者: ケンケン
冬春の闘い
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第64話

活動報告なお知らせがあります

 結局あの後何かが起きるわけでもなく、蒼空を送って家路についた真。

 実際のところ完全に何も無かった訳ではないのだが、他愛のない会話をして帰ってただけで特筆すべき点はなかったと言ったほうがいいだろう。


 そして、家に帰りそのまま眠りに着き普段どおりの朝を迎えたと思った今日、普段どおりではないことが起こった。


 朝いつもどおりに起きた真は朝ごはんを作っている最中の事である。急に家のインターホンが鳴ったのだ。誰かと思いインターホンの画面を見るとそこには見知った顔が映っていた。

 しかし、真はその顔を見た瞬間に盛大に溜息をつく。そして渋々と言った感じでインターホンの受話器を取った。


 「こんな朝早くから何のようですか? オーナー」


 画面に映っていたのはバイト先のオーナー、優志であった。


 「ちょっとした用事があってきたんだが今大丈夫か?」


 特にこれといって用事もなかった真は大丈夫と言おうとしたのだがその言葉は止まってしまう。

 優志の後ろにもう一人人影が見えたと思った瞬間その人物が画面に入り込んだのだ。そしてその人物を見て真は何となく覚ってしまう。


 「そういうことですか……。まあいいです。上がってきてください」


 真はエントランス入口を開錠すると画面から二人の姿が消える。そして一分少々で真の部屋にやってきた。

 扉を開けて入ってきた二人を訝しげな視線で迎える真。当の二人は真の姿を確認した瞬間から笑っている。


 「それで何の用なんですか?」


 二人の様子を完全に無視して要件だけを聞こうとする真。二人のほうも真の様子等気にしないで真の問い掛けに答えてきた。


 「この前の返事と、後ろにいる親父の紹介をしておこうと思ってな。なんか昨日会おうとしたら真に先約があったらしいからな」


 優志は最後のほうにはニヤニヤとした表情になっていた。流石にその表情には真もいらっときたのであろう声をあげて反論をする。


 「蒼空は帰るときに偶然あっただけで何にも約束とかしてませんから!! 下種なかんぐりは止めてください」


 「そんなに怒るなよ。ちょっとからかっただけじゃねえか。まあこんな事聞きに来るためにきたわけじゃないしな。とりあえず先に紹介しておくか、なあ親父」


 「そうだな……。昨日の今日で申し訳ないな。改めて自己紹介しよう。優志の父親で優樹と言う。よろしく頼むぞ」


 軽く一礼をして自己紹介をする優樹。それを見た真は驚きを隠せなかった。なんせ優志と優樹の態度は全く違うものであったからだ。

 それに今まで優志の正確や態度を考えると本当に親子なのか疑いたくなるような違いの激しさだった。

 それでも何とか真のほうも自己紹介を済ますと優志が声を掛けてきた。


 「それで返事のほうはどうするか決めたのか?」


 「本当にせっかちですよね、オーナーは。あんまり乗り気じゃないですけどどうせ断る権利なんてないんでしょう?」


 「そりゃそうだろ。……まあ一方的にって言うのもなんだから一つお前にいい条件を追加してやろう。」


 「条件? 何ですかそれは?


 「それは――」


 追加条件。

 どうせたいした事ではないと思っていた真は話を聞いていくにつれどんどん表情が変わっていく。

 そして、話を最後まで聞いた真はすぐに答えた。


 「やります!!」


 「そうか、じゃあ決定だな。親父もそれでいいな?」


 「こちらとしては闘えれば何でもいい」


 「じゃあ交渉成立だな。詳しい事が決まったら仕事先で会った時にでも教えるわ」


 「わかりました」


 「よろしく」


 そういって握手を求めてきた優樹に応える真。その顔は満面の笑みだったのだが握った瞬間すぐに表情が変わる。


 そしてすぐに真剣な顔つきになり


 「よろしくお願いします」


 「じゃあ俺たちはそろそろ帰るわ。邪魔して悪かったな真」


 優志はそれだけ言うと部屋から出て行く。優樹もそれに続いて出て行った。


 出て行ったのを確認した真は、少し赤くなっている握手した右手と額から流れる汗を拭った。

お読みいただきありがとうございます

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