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神様からのいらない贈物  作者: ケンケン
夏の出会い
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閑幕

ものすごく短いですが。

 白い砂浜。青い海。穏やかなそよ風。そんな景色がひろがる場所にその女性はいた。

 そこは砂浜と青い海しかなく周りには何もない場所であった。砂浜の広さは一キロ四方はあるぐらいの円形をした感じだ。

 木製のビーチチェアに寝そべり、パステルカラーのビーチパラソルの下のんびりと言うか優雅に満喫しているようだった。


 寝そべっている女性の姿は魅惑的な姿態を晒していたのだがそこには他の誰もがいなく女性一人である。

 もちろん水着であり、その艶姿は見るものを全てを魅了するような姿態。一番目を引くのがたわわに実った胸の膨らみだろう。寝返りをするたびにその胸の膨らみはよく揺れていた。

 ビーチチェアに横になり、時々可愛らしい寝息が微かに響き渡るようだ。

 

 そこに突如、空間が歪む。その歪みが収まるとそこには一人の男性が立っていた。

 金髪の長い髪を靡かせ、高い身長を女性の寝ているビーチチェアの脇に屈む。

 優しそうな瞳で女性を眺めていると、気配に気がついたのか覚醒する女性。


 起きた女性を笑顔で迎え、優しく声をかける。


 「起きたかい?」


 未だに覚醒が完璧ではないが、徐々に目を開いていく。

 体を起こし声をかけた男性を確認する。見知った顔だったのであろう確認すると微笑を湛え男性をみる。

 その微笑と今の姿を見れば世の男性は魅了されること間違い無しなのだが、目の前にいる男性はそんなことにはならなかった。

 

 一度声をかけた後、笑顔を崩さず女性が覚醒するまで待っているようだ。

 わずかの時間ではあったが、その間も穏やかな風が通りぬけ、二人の髪を優雅になびかせていた。


 ある程度覚醒したのであろう、女性はビーチチェアから立ち上がる。するとあたりの景色が陽炎のように揺らめきだした。

 二人はその様子に驚くことも無く、眺めているだけだ。

 揺らめきが無くなると景色が一変した。

 

 その場所は先ほどとは打って変わって、白い花が靡く草原。遠くには石でできた白い建造物が立ち並んでいる。

 その風景は美しいと表現するに相応しい程のものであった。

 気がつけば女性の服装も変わっており、白く丈の長い一枚布でできたような服装になっていた。

 因みに男性は元から同じような服装だが、唯一肩から腕の片方が無く素肌が見えているぐらいの違いだけだ。

 二人はそのまま白い建造物のほうへ歩き出した。道となるものは全く無く草原の上を素足で歩いていく。

 建造物に近づくとかなりの大きさがあり、色も純白でまるで古代の神殿のような建物である。

 中に入り進んでいくと、王の玉座の間のようなところにたどり着く。

 そこには男性とも女性ともいえないような中性的な人物が待っていた。

 二人は跪くと声をかけてきた。


 「リフレッシュできたか?」


 女性のほうに問いかけているようで、それに気がついたようで顔を上げて肯定の為頷きで答える。

 それを見て嬉しそうに喜んでいるようだ。

 横にいる男性に一言かけると、その後退出するように言われたので何事もなく玉座の間から二人は出て行く。


 建物を出てすぐに男性が女性に聞いてきた。


 「これからどうするんだいフレイヤ?」


 女性は予想通りというかなんと言うかフレイヤであった。

 因みに男性のほうはフレイヤの兄で運命の神でファンと言う。


 ファンは妹の様子を楽しそうに眺めながらフレイヤにこの後の事を聞いてくる。

 リフレッシュ休暇とでも言うのだろうか、フレイヤは真に力を授けるとそのまま真にいっていた通りに旅行に出かけていたのだ。

 先ほどのいたところは神の力とでも言うのだろう、仮想で作った空間だ。モデルはハワイにあるサンドバーのイメージだ。

 そこにいくのは稀で、ほとんどは人間の世界の場所だったりする。ハワイはもちろんの事、タヒチ、フィリピン、オーストラリア、アメリカなど有名な絶景ビーチと呼ばれるような場所は大体は行っている。

 神様と呼ばれている人がよくそんなところにいけるのだろうかと思うところではあるが、それには特に問題になることは無かったりする。

 神様なんて呼ばれているが姿形は人間とかとあまり変わらないのだ。流石に力を行使するわけにはいかないので力はちゃんと封印している。


 「まだ行ってない所があるからそこに行って楽しんでくるわ」


 「そうか……。楽しむのはいいけど偶には力を授けた人間の様子もしっかり見てやるんだぞ」


 フレイヤの答えにしっかりと釘をさすファン。

 それを聞いたフレイヤは流石に苦笑いをするしかなかった。

 

 そのまま答えを聞かずファンはフレイヤの元から去っていった。

 去っていくファンを見ながらフレイヤはしばらくその場で立ち止まっていたが、何かを思い立ったのか歩きながらブツブツ独り言を言いながら歩いていくのであった。





 ファンと分かれた後フレイヤは再び元の空間に戻っていた。

 そこにあるビーチチェアには横にならず何をしているのかと言うと泳いでいたりする。まぶしい肢体をビキニと言う布で隠しながら。

 しかし唯泳いでいるだけではない神の力の無駄使いと言っても過言でもないくらいの状況だった。

海からは噴水の如く水柱が所々から伸びておりアーチを形づくっている。そのアーチの水柱を泳いでいるのだ。

 ある程度泳いで満足したのであろうビーチチェアに横たわると、今度は目の前に水鏡のようなものが現れるとそこに映像が映し出される。水鏡に触れるたびに水紋がひろがるたびに映像が切り替わっている。

 出ている映像はどう見ても地球の避暑地のような場所ばかりだった。

 どう見ても次の場所を探しているようにしか見えなかった。

 ファンの忠告はなんだったんだろうか……。


 しかし、ある程度映像が流れていき、最後に映し出されたのは真の姿だった。

 場面としてはコンビニで気失うところであった。


 「何をやってるんだか……」


 フレイヤは呟きながら真の様子を眺めていた。

 その後も次々と真の映像が流れていくのだが呆れているような表情で見ていた。


 フレイヤとしては最終的に決断した真に期待していたところもあったのだが見事にはずれもいいところだった。

 しかし、それは真本人にとってみればそんな期待されてもと思うところではあるが文句の言える場所にいないので叶わないことであった。

 

 ある程度見終わると水鏡を消すと目を閉じ何かを考え込むフレイヤ。

 そのまま立ち上がると再び景色が変わっていく。

 もちろん早着替えの如く服装も変わっている。どう見ても若者がよく着るような感じの服である。

 またもや草原かと思いきや建物の中なのか部屋のようなところだ。そして目の前にはファンがいた。


 「兄さん。これからまた出かけるから後はお願いね」


 「今度は何処に行くんだい?」


 「日本よ!!」


 「そうか。頑張ってきな」


 フレイヤの言葉に寂しさと嬉しさが入り混じった表情、どちらかと言うと嬉しさのほうが割合としては多そうな感じで、フレイヤの考えなどお見通しの如く送り出すファン。

 察しられてることなどお構い無しにフレイヤはそのまま姿を消していく。


 フレイヤがいなくなった後ファンがポツリと呟いた。


 「神の役割は忘れないでくれよフレイヤ……」


 呟いたファンは先の事が見えているかのごとく遠くを見つめているだけであった。

お読みいただきありがとうございます

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