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神様からのいらない贈物  作者: ケンケン
夏の出会い
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第11話

 真の悲鳴を聞いて、慧と蒼空と七海は声のしたほうにかけて行った。

 部屋の前の扉に着いたが鍵がかかっており入れなかった。

 仕方なく慧が代表して中の様子を聞くことに。


 「平野先生。慧です。真の悲鳴が聞こえて来たんですけど何かあったんですか?」


 「………………」


 「平野先生?」


 返事が無かったので今度は扉をノックして聞いてみることにしたようだ。

 しかし、それでも中からは返事はなかった。

 どうにかしたいが部屋は鍵がかかっていてどうすることもできないので待つことしかできなかった。


 その後すぐ……


 扉が鍵が開く音が聞こえ三人は扉を開け中に入った。

 部屋の中には平野先生と部屋の隅で震えている真がいた。

 状況がわからずどうしていいか途方に暮れてしまった。平野先生は耳を押さえ立っているだけで何も話そうとはしない。


 「なにやったんですか?」


 しびれを切らして慧が平野先生にちょっと怒った感じの口調で聞いた。

 だが、平野先生は何も答えなかった。なぜかは知らないが耳を押さえ頭を振っている。


 途方に暮れていた慧だったがそれを打開したのは蒼空だった。

 蒼空は平野先生の傍までいくと頭を引っ叩いた。いい音がしていたのでかなりの力で叩いたのであろう。


 頭を抑えて蹲る平野先生だったが、蒼空の一撃で立ち直ったのだろう立ち上がり蒼空のほうを睨んだのだが、それ以上に慧と七海の視線がきつかったので追求は諦めることにしたようだ。

 

 「伊吹には言いたいことはあるのだが、説明から必要そうだな」


 一つわざとらしい咳払いをして平野先生は話し出した。


 「隣の部屋に人がいるのすっかり忘れていてな、それで真と鉢合わせになっただけだから」


 「それならそうと早く言ってくれればいいじゃないですか?」


 「い、いやぁ、あまりの真の叫び声が凄まじくてな、ちょっと耳が聞こえてなかったんだよな、これが」


 平野先生と初めて出会うはずの七海なのだがそんなことも関係無しに平野先生に冷ややかな視線を送って話しかけていた。

 その視線にたじろぎながらもしっかりと答えをかえす平野先生。

 

 とりあえずの理由がわかって安堵した慧はとりあえず真の傍によって元に戻すことに。


 「おい! 真。おい!! 真」


 隅で震えている真の体を揺すってみるがなかなか戻ってこない。

 溜息を一つ吐くと慧はおもむろに真の頭を叩いた。先ほどの蒼空のような強さではなく軽くだ。


 「いてぇ」


 叩いたことにより真も戻ってこれたようだ。

 

 「はっ!!」


 正気に戻った真は周りをキョロキョロとみて何かを探しているようだった。

 何を探しているのかわかった慧は真に教えてあげることに。


 「もういないから安心しろ」


 その言葉に安心したのか、安堵の表情を浮かべ立ち上がる。


 「すまん。それにしてもおまえに叩かれて戻されるなんて何年ぶりだろうな」


 「そうだな」


 向かい合い笑いあう真と慧。その二人はまさしく長い付き合いがある幼馴染といった感じがにじみ出ているのがよくわかるようだった。


 そんな二人を眺めていた蚊帳の外の三人のなかの、平野先生が真が戻ってきたのを見て疑問に思っていることを聞いてきた。


 「二人で話しているところ悪いんだが、とりあえず聞きたいんだけど何で慧がここにいるんだ?」


 「そ、それは……」


 慧は口篭ってしまい答えられなかったのだが、またもや七海が答えることに。

 七海は蒼空に説明したことを平野先生にも説明したのだが、平野先生は違うことに疑問に思っているようだった。


 「なあ、慧?」


 「なんですか?」


 「この子は誰だ?」


 もっともな疑問を慧にぶつけてくる平野先生。

 慧は素直に答えてあげることにする。


 「この子は中村七海で、俺と同じ学部に通っている子ですよ」


 簡単な説明をする慧。平野先生はそれだけでそれ以上は聞いてくることはなかった。ただし、目は何かを言いたそうにしていたのだが。

 紹介された七海も軽く会釈する程度で何もなかった。

 

 話しが途切れたところで真が思い出したかのように平野先生に問いかけた。


 「隣の部屋にいる女性はどなたですか?」


 「ああ、隣の部屋にいるのは俺の患者さんだ。なんか、何週間前に様子がおかしくなったから見てくれって他の教授に依頼されてな、それで、今日はカウンセリングの日だったから隣でちょっとした検査を受けてもらってたんだよ」


 何か引っかかりを感じた真であったが平野先生の説明に納得した。

 因みに、女性は真の悲鳴に驚き隣の部屋に戻ってしまったいる。

 真が何かに引っかかっている感じを見てわかっているのは慧だけだったがとりあえずはスルーすることにしたようだ。


 「とりあえず、真から話しを聞くのはもう大丈夫なんですか?」


 「簡単な話しは聞けたからもう大丈夫だぞ。まあ、次のカウンセリングの時にもう少し詳しく聞かせてもらうかもしれないがな。その時はお前も一緒に来てもらうぞ慧」


 「なんとなく予想はしてたので問題ないですよ」


 慧の言葉に首をすくめ苦笑いで慧を見る平野先生。わかっているなら問題はないなという感じであろうか。


 「じゃあ、そろそろ行こうか」


 「そうね」


 慧の言葉に七海も答えて部屋から出て行こうと促す。真と蒼空もその言葉に頷いて同意する。


 「「「「失礼しました」」」」


 四人は声をそろえて平野先生の部屋から出て行くのであった。





 四人が帰ったのを見て平野先生が隣の部屋に行く。

 扉を開けて女性を確認すると、女性は申し訳なさそうな顔で立って待っていた。


 「あれは、ああいう男だから気にするな」


 宥めるように平野先生は女性に声をかける。

 その言葉で安心したのか女性は表情が少し柔らかくなったようだ。

 しかし、何か思うところがあるようで微妙な表情をしていた。

 その表情が気になった平野先生は女性に聞いてみることにした。


 「なんか、気になることでもあったのか、上田?」


 そこにいたのは真の眼の力の最初の被害者であった看護婦だった。

 その後、上田から気になることを話してもらった。話しを聞いた後、平野先生の顔は玩具を始めて貰った子供のように嬉しそうな顔をしていた。

 そして、今後の真の出会いに喜びを増していくのであった。


 



 平野先生の部屋から出た四人はこれからの事について歩きながら話していた。


 「これからどうするの?」


 第一声は七海からだった。

 その言葉に反応したのは蒼空だった。


 「この後どこか行く予定だったんでしょう真」


 「まあ行く予定ではあったんだけどさ……」


 そう言うと真はジロリと慧のほうを向いて睨むような目つきで見ていた。

 慧はどうすることもできずその視線を受け入れてるしかなかった。


 この後の予定としては買い物をして真の家でのんびり過ごす予定ではあったのだが、慧と七海が姿を晒してしまったので真としてはどうしていいかわからなくなっていた。

 真と慧は目で必死に会話をしていた。

 全てを蒼空に話してこのまま合流してしまうのか、それともこのまま偶然会った振りをしてそのままデートを見守るのか、選択を二人で、そしてなぜか目で語っていた。

 蚊帳の外の二人は何をしているのかわからない真と慧を見てることしかできなかった。


 歩きながら数分後。

 気がつけば病院から出ており敷地から出るために並木道のほうへ歩みを進めていく。

 その間にどうするか決まったようだ。

 話し出したのは慧であった。


 「あの、蒼空ちゃんにはじめに謝っておきたいんだけど……」


 今日のデートの概要を話し始める慧。その話しを蒼空は表情に変化なく聞いていた。

 なぜデートをすることになった経緯から、後をつけていた事実まで余すことなく蒼空に話した。

 話しを全部終える頃には慧と七海は申し訳なさそうな顔をしていた。


 話しを聞き終えた蒼空はまるで気にしてないような感じで、


 「そうだったんだ」


 あっさっりと納得していた。

 そんな蒼空の態度に拍子抜けしまった慧と七海。

 どうしていいかわからない真は気になったたので聞いてみることにした。


 「あんまり気にしてないみたいだけどどうしてなの?」


 「出かけることに対して拒否感がなかったし、真の事色々知れたから良かったと思う」


 「そ、そうなんだ」


 蒼空の言葉に少し恥ずかしくなってしまう真。蒼空自信は恋愛感情があっての発言したのではないのであるが、蒼空ほどの綺麗な人に言われれば恋愛感情を伴ってなくても恥ずかしくなるのは仕方なくなるであろう。

 因みに、真としてはたとえ嫌悪している異性であろうともドキッとすることを言われればそれなりには恥ずかしくなったりとするのだ。

 

 「それで、これからどうするはずだったの?」

 

 「後は、真の家に行ってのんびりする予定かな」


 蒼空の質問に答えたのは慧だった。

 

 「なら真の家に行こう」


 行き先の決まった四人は真の家に歩みを進めていく。

 その途中、真は七海と二人で話しながら歩いていた。


 「慧から聞いてたけど本当に驚きだわ……」


 七海の姿を歩きながらもマジマジと見ていた。

 最後に出会っていた、まあ記憶に残っていると限定してだが最後に見たのは小学生の時なのだから変わっていたとしても仕方がないところであろう。

 実際、慧でさえ最初はわかっていなかったのだから真にはわかるはずもないだろう。

 なぜわかるはずが無いと言い切れるのには訳がある、基本的に真は女性には気にする余裕などない。ほとんど接近に気を使うことに神経をすり減らしているのだからそんな余裕があるはずもなかった。それに、真自身が覚えようともしてないから覚えることもないのだが。


 「私としては積極的に会いたいとは最初思っていたからね……」


 こんな話しをしているのはもちろん、デートの概要の話を慧としているときに七海の話しが出たときにしっかり気にしてないこと言っており、その事はその日のうちに慧から七海に伝えられており、その事を知った七海は気兼ねなく話しをしていると言うわけなのだ。


 「それはちゃんと聞いたんだろ? そんな昔の事気にしていたら限がないって」


 七海の事を優しそうな笑みで見つめる真。まあしっかりと距離は開いているのだが、見知った人と言う事もあって幾分か距離が近いように見える。


 「まあ、話しは聞いてるから理解はしてるんだけど……。それでもまだね……」


 「そこは俺にはどうにもできないところだな。まあそこは気持ちが整理できるまでは待つことにするよ」


 「そういってくれると助かるわ」


 「今は昔みたいに話せるだけで満足することにするよ」


 「そうね」


 お互い見つめ笑い合う真と七海。そこにはわだかまりもないくらい清清しい二人の笑顔だった。


 その頃そんな二人を見つめていた慧と蒼空は何をしていたかと言うと、真の病気の事を知った蒼空は詳しく知っていた慧に聞いていたのだった。もちろん真には一言断りを入れてはいるのだが、その時真はあまりいい顔はしなかったが、了承してくれていた。

 それもあり、真と七海が話している間、慧と蒼空はそんな話をしていた。

 まあ、中身は真が話したこととあまり大差のないことがほとんどであり、真の話しから増えたことと言えば、真の家族構成と七海との関係、病気の内容をちょっと詳しくしたぐらいだ。


 「教えてくれてありがとう」


 教えてくれた慧に頭を下げる蒼空。 

 その行為に慧は焦りながら手を振って申し訳なさそうにしていた。

 

 昼間とは逆な組み合わせで日も翳ってきた時間ぐらいに真のマンションに到着した。

 しっかりと途中で食料品はお買い上げ済である。


 その後、真の部屋で慧が料理を作り、その料理を四人で楽しく会話しながら食べていた。

 食べ終わりのんびりとしていたのだが、誰かの携帯の音が鳴り出したのである。


 「俺か……」


 音が鳴っているのは真の携帯だった。

 画面を見て誰からなのか確認した真は、電話だとわかりすぎに通話のボタンを押して会話することにした。


 「もしもし。お疲れ様です」


 そう言うと真はおもむろに立ち上がると話しが聞こえないように部屋の外に出て行ってしまった。

 その様子を不思議そうに見ていた蒼空と七海。しかし慧は気にすることない様子だった。

 そんな慧の様子に気がついた七海は慧に聞いてみることにしたようだ。


 「なんか知ってるような感じだけど誰からの電話なの?」


 七海の言葉に蒼空も興味があるのかそこそこ真剣な顔で慧を見つめていた。

 そんな二人を苦笑いで見ていた慧であったが、別段隠すことでもないのであっさりと教えることにしたようだ。


 「多分、というか合ってるとは思うけど、バイト先からの電話じゃないかな」


 「なんでわかるのよ?」


 「いやー、お疲れ様って言ってたし。真がお疲れ様なんていうのはそれぐらいしかないから」


 何てことない推理におどけた顔で二人に答えてあげる慧。

 そんなことも言っていたなと言われて思い出したのだろう、二人は納得顔だ。

 それにバイトの事を以前に聞いたときも話せないことがあるとも言っていたので、部屋の外に行ったのももなんとなく理解しているようだった。


 しばらくすると真が外から帰ってきた。

 その表情から何かよくないことがあったのだろうと思われる沈んだ顔だった。

 それを見て慧はすぐに真に声をかける。


 「バイト先からだろ? なんかあったのか?」


 「ちょっとな……」


 「……そうか」


 あまりにも沈んだ顔なのでこれ以上は聞かないことにしたようだ。

 そんな中でも空気を読まない奴がここにはいた。


 「なにがあったの?」


 もちろん聞いてきたのは蒼空だ。

 七海は蒼空をみて呆れているようだった。


 「い、いや。そ、それは……」


 どう答えようかどもってしまう真。

 表情からは余り答えたくない感じがでていた。

 真がどうしようかしているところに横から助け船が出された。


 「蒼空さん、真が困っているようだから聞かないほうがいいんじゃない?」


 「わかった」


 七海の言葉におとなしく蒼空は従うようだ。


 その後、特に何もなくこのまま解散することになった。

 蒼空は真の電話の内容が気になるようだったが聞くこともなく三人は片づけを終えると、そのまま真の部屋から出て行った。


 三人を見送り、誰もいなくなった部屋で真は盛大に溜息をついた。

 なんで溜息をついたのかというと、もちろん電話の件である。


 電話の内容は真にしかわからないことではあるのだが、ここまで溜息が出るほどの事が電話で言われたのであろう。

 時々であるが、バイト先からはこのようなことが言われることがある。

 原因になっているのが真の格闘技の経験が理由なのだ。あと、もう一つ恐怖症も関係もしている。

 これは、真がバイト先の仕事の関係上必要なことなのでどうすることもできないものであるが、常々やりたくはないと思っているのではある。

 なぜ、真がやりたくないのかは、バイトの仕事を見れば一目瞭然ではあるのだが、真は基本的に誰にも、もちろん慧も含む誰にも嫌なバイトの様子は見せたことはない。

 慧が知っているのは表の仕事の様子であり、真が嫌がる仕事の内容は知らないのだ。


 しかし、連絡が来てしまった以上はどうすることもできないので諦めて覚悟を決めることにして、とりあえず今日の疲れを癒す為にお風呂を沸かしゆっくりすることにするのであった。





 真の家からで出て帰ることにした三人は話をしながら帰りの途についていた。

 話の話題はもちろん真の電話の件だ。


 「何の電話だったんだろうねぇ?」


 七海は歩きながら慧と蒼空に投げかけるがその答えは誰からも返ってこなかった。

 知らないのだから返ってこないのは当たり前なのだが。

 それにしても、その場で蒼空が聞いたときは呆れた顔していたのに、真がいないときにはしっかり興味を持っているのはちゃっかりしているのではないだろうか。


 「何か知ってないの慧?」


 「いや、俺にもわからないぞ。あいつのバイトは警備としか聞いてないし、見たことはあるけど本当に警備やってるところしか見たことないしな」


 「そうなんだ……」


 「何考えてるのか丸わかりだぞ。なんか警備以外にやってるとは様子とか見たらわかるんだけど、それが何かは真も教えたら駄目な事言ってたから教えてもらうのは無理なんじゃないか」


 「……」


 七海は考え込んでいたのだがすぐに慧に言われてしまい黙り込んでしまう。

 その行動こそが慧の言っている事が間違ってないと言えるだろう。


 慧と七海が話をしている横では蒼空が歩きながら何かを考え込んでいるようだった。

 考えていることは蒼空にかしかわからないが、二人からは考え込んでいるようには見えなかった。

 それもそのはず、考え込んでいると言っても傍から見れば真顔で歩いているのだからわかるはずもないだろう。


 しかし、黙っていることには変わらないので、その様子を見ていた慧が蒼空に声をかけてきた。


 「なにかあったの蒼空ちゃん?」


 「んっ? なんで?」


 「いや、なんか真の家出てからずっと黙ってたからどうしたのかなと思っただけだけど……」


 「ちょっと考え事してただけ」


 「何考えてたの蒼空さん?」


 蒼空が何を考えていたのか興味があるのか七海が聞いてきた。


 「自分の事を考えていただけ」


 「「自分の事?」」


 慧と七海の声がうまくハモッた。

 蒼空の事を知りたいのだろう、二人共続きが聞きたくてしょうがなさそうだ。


 「そう」


 しかし、期待した答えはなく、そっけない答えだけが返ってきた。

 何のことかわからなくもやもやしてしまったのだが、蒼空が続きを言ってくれるだろうと思って待っていたのだったのだが続きはなかった。


 待っていても何もなさそうなので七海が蒼空に続きを聞いてみることにしたようだ。


 「自分の事って何のこと?」


 「自分の事は自分の事。自分のわからないことを分析してたの」


 「分析? それって何を分析してたの?」


 そこまで聞いてようやく詳しく語ってくれた。


 「さっき、なんで真に電話の事を詳しく聞いたのかなと思って、今までの私だったらなかったことなのに、真の事をもっと知りたい自分がいるみたいだからそのことについいて考えていた」


 蒼空の説明に驚いている二人。慧のほうは素直に驚いているのだが、七海のほうは驚きの中にも嬉しさがあるようだった。

 なぜ、七海が嬉しそうにしているのかは慧はわからない様子だったが、その疑問は七海の口から語られた。しかし、それは疑問に対する回答ではなかった。


 「梓の言っていたとおりだったんだ……」


 その言葉に慧は余計にわからなくなっていた。仕方ないので素直に聞いてみることに。

 

 「梓ちゃんが言ってた通りってなんだ?」


 「それは慧でも教えられないなぁ。女の子の秘密の話だよ」


 そう言われると慧にはこれ以上聞く権利はなかった。

 仕方なのでこれ以上の追求は諦め、家路に向かって歩くしかなくなった。


 三人はそれぞれの思いや考えを胸に、それぞれの家に帰っていくのであった。


お読みいただきありがとうございます

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