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星を一緒に見ていたい  作者: 電気の土星
第二章:運命の夏
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第48話:夏の青さ

「なんで先輩のこと知ってるの…?」

よく考えたらおかしい。優は先輩と会ったことがないはず。会ったことがあるとしてもその場に私がいたことはない。

「姉ちゃんが前熱出したとき家に来てくれたじゃん。そのとき玄関開けたの僕だから。」

あのときかぁ〜。それなら説明がつく。

「最近毎日電話してるのも赤星さん?」

「うん…」

部屋から出て行こうとする優の腕を掴んだ。

「絶対誰にも言わないで。」

「ロック画面のこと?」

「うん。」

「言わないよ。そもそも赤星さんと会う機会ないし。」

機会さえあれば本人に言われる可能性があったのか。夏休み中に一回お泊まりする予定だけど絶対優に会わせないようにしよう。


そのまま寝てしまって気がついたときにはもう朝だった。夕方前には出るらしいから、朝のうちに荷物をまとめておいた。

「恵那、おばあちゃんが探してたよ。」

お母さんに言われて縁側に向かう。

「おばあちゃん、どうしたの?」

「恵那、あの中から好きなの持って帰って。」

おばあちゃんが指差した先にはいくつかのプランターがある。まだ芽が出たばかりのものや芽が出ていないものばかり。よく見ると付箋で植物の名前が書いてある。

「キキョウってどんな花?」

「9月に紫の小さな花が咲くよ。」

「キキョウにする。」

「じゃあプランターを袋に入れて玄関に置いておこうね。」

おばあちゃんが立ち上がって庭に出ようとした。

「私がやっとくから大丈夫だよ。」

「そうかい。ありがとうねえ。」


お昼ごはんは庭で流しそうめんをした。小さいころから毎年のようにやっている。

先輩ともやりたいな。なんて考えながらそうめんを食べていると、庭に猫が入ってきた。

「今日も来たの?今なにもないんだよ。」

猫と目が合った。すぐにどこかへいってしまった。

「おばあちゃんあの子どこの子?」

「野良猫だと思うよ。前からたまに庭に入ってくるようになってね。」

しばらく猫の消えていったほうを見ていた。


16時前、車にプランターを乗せて帰る準備を済ませた。

「おばあちゃん、そろそろ帰るね。」

「またおいで。キキョウの写真、送ってね。」

「うん。」

車に乗っておばあちゃんに手を振った。20分くらいしたところで寝てしまった。目が覚めたときにはもう家についていた。キキョウのプランターを庭に置く。

部屋に戻って荷物をある程度片付けて夜ごはんを食べた。

「恵那、あしたお祭り行くんでしょ。浴衣着ていくのよね?」

「うん。せっかくもらったし。」

「あとで2日分のおこづかいあげるから。それでうまくやりくりするのよ。」

「ありがとう。」

ご飯を食べ終え、おこづかいを貰って部屋に戻る。明日は結奈ちゃんと。明後日は先輩とお祭り。どっちも楽しみだ。16時くらいに結奈ちゃんの家に行って髪をやってもらってそこから一緒にお祭りに行く。


結奈ちゃんから電話がかかってきた。

「もしもし恵那?浴衣どっちがいいかな?」

2枚の写真が送られてきた。どちらも結奈ちゃんに似合いそうな浴衣だ。

「どっちも可愛いと思うよ?」

「恵那の好きな方どっち?」

「ん〜…1枚目の写真のほうが好きかな。」

「じゃあそれ着るね!恵那はどんなの?」

私は浴衣の写真を撮って送った。紺の生地に白の波がある浴衣。

「大人っぽいね〜。似合いそうじゃん。」

「ありがと。あとさ、髪のことなんだけど、結奈ちゃんに全部任せていいの?」

「いいよいいよ〜。私に任せて?」

結奈ちゃんがそう言うなら。と答えて夏祭りの話は一旦終わった。宿題の話とか、最近読んだ本の話とか。結奈ちゃんと話していると時間があっという間にすぎる。もう22時を過ぎていた。


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