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星を一緒に見ていたい  作者: 電気の土星
第二章:運命の夏
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第46話:夏の夜

朝から車に揺られおばあちゃんの家に向かう。まだ7時すぎだからさすがに眠い。おばあちゃんの家までは車で2時間くらいかかるから寝るには十分な時間がある。

「恵那、途中いつものとこ寄る?」

「寄りたい。」

おばあちゃんの家に向かう途中の山道にある足湯が好きで、いつもそこに寄っている。道の駅っぽい感じになっていてソフトクリームを食べたあと足湯に浸かるのが毎回の楽しみだ。

「私今日はバニラの気分。」

道の駅に着いてソフトクリームを買う。優はいつもラムネ味のソフトクリーム。私は普段ならチョコにするけど今日はバニラにした。お父さんはここのたい焼きが好きらしい。

ソフトクリームを食べてから足湯に入る。ここから見える山の景色が好き。いつも雄大な自然を感じることができる。たまに道をたぬきとかシカが歩いている。

「優、また日焼けしてるじゃん。」

優の足が日に日に日焼けしていってる。赤くなったりかゆくなったりしないのだろうか。

「別に気にならないもん。」

「そう?」

足湯でしょうもない話をしばらくしていたらお父さんがそろそろ行こうと言った。

車に乗ってまた揺られる。


1時間くらい経っておばあちゃんの家に着いた。暑いのに畑で水やりをしていた。

「おばあちゃん。来たよ。」

「恵那?大きくなったね〜。」

「今は何育ててるの?」

「にんじんだよ。秋か冬には収穫できるだろうね。」

おばあちゃんは私が小さい頃からずっと野菜を育てている。売ってるという話は聞いたことがないから自分で食べているのだろう。たまに送ってくれることもあるし。

「そうだ恵那。浴衣をあげないとね。着付けの方法はわかるかい?」

「あんまりわかんない。」

おばあちゃんと一緒に家に入る。相変わらず玄関に鮭を咥えた熊の置物。それと何が書いてあるかわからない掛け軸。


箪笥から浴衣を持ってきてくれた。片方は白の生地に青や紫のお花の模様。もう片方は紺の生地に白で波のような模様が描かれている。

「さっそく着てみるかい?」

「うん。」

おばあちゃんに教えてもらいながら浴衣を着た。鏡の前に立って自分の姿を見る。

「髪は結んで髪飾りつけたら可愛いと思うよ。」

「うん。髪は友達にやってもらうんだ。」

先輩と行く日はどっちを着て行こう。おばあちゃんはどっちも大人っぽくて良いと言うけど悩む。

しばらく悩んでから浴衣を脱いで箱に戻す。帰るとき忘れないようにしないと。

居間でのんびりして過ごしてお昼ごはんを食べた。午後からは宿題をして読書をした。いつのまにか夕日はほとんど沈んでいた。今日は雲一つない夏らしい快晴だった。星も見えるはず。

夜ごはんを食べてお風呂に入って部屋でのんびりしていた。そよ風とは言い難いが温かい柔らかい風が吹いている。

先輩からメッセージが来た。

『10時くらいから見れるけど大丈夫?電話できそう?』

『はい!いつでもできます!』

胸がそわそわしてきた。電話しながら星を見るのは初めてじゃないのに。会いたいと思わず声に出したあの日以来。欲を言えば今すぐにでも会いたい。でも電話も嫌いじゃない。帰った次の日には夏祭りなんだからすぐ会える。

「姉ちゃん、ばあちゃんが花火あるけどする?って」

「やる。」

庭に出て花火をする。優は初めから派手な花火を。私はそこまで派手ではないけれど、炎が綺麗な花火をしている。

最後に線香花火をする。優にどっちが長く火をつけていられるか勝負を挑まれた。負けるわけにはいかない。

「「……。」」

二人とも黙り込んで花火に集中している。優の方が若干早く落ちそうか。

「「あ、」」

ほぼ同時に火が落ちた。同じタイミングで声が出た。

「引き分けか〜。」

「優、もう一回やろ。」

次は私の方が長かった。火の後始末をして部屋に戻る。そろそろ約束の時間だ。

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