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星を一緒に見ていたい  作者: 電気の土星
第一章:一番星
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第28話:あのアイス

家に帰ると先輩からメッセージが届いていた。

『約束してた水族館いつにする?』

そういえば先輩の家に泊まったときに誘ったんだっけ。テストとかで忙しくて忘れてしまっていた。

『今週は用事があるので来週はどうですか?』

と返信をして私は夕飯を食べにリビングへ降りて行った。私が手を洗っていると優が部活から帰ってきた。

「おかえり。遅かったじゃん。」

「紅白戦が長引いたから。」

優は中学のソフトボール部に入っている。優は私と違い明るくて活発で、2年生なのにチームでキャプテンを務めているらしい。中学からソフトボールを始めたけれど、抜群の運動センスで、実力も人柄も文句なしのキャプテンのようだ。

「姉ちゃん最近毎日髪型違うけどどうしたの?」

言われて思い出した。まだハーフアップのまま髪を下ろしていなかったのだ。

「ああ、これね。友達にやってもらってるんだ。その子美容師さんになりたいらしいから。」

優はスタスタと私の横を歩いて洗面台に向かう。だが私の横を通り過ぎる瞬間に、

「似合ってるじゃん。」

と言って洗面台の方へ消えていった。優は性格はもちろんだが、顔も良い方だと思う。あれで彼女がいたこと無いんだからびっくりだ。私が中学のときは、休み時間に少し集中して周りの会話を聞いていれば嫌というほど彼女が〜。とか、彼氏が〜。なんて話題が耳に入ってきていた。優の周りもそうかはわからないが、多分同じだろう。


優も着替えてご飯を食べた。私はいつも優より先に食べ終わるから、優の食べる姿を見ている時間がいつもあるが何回見ても気持ちがいい食べっぷりだ。育ち盛りで運動部だから当然といえば当然だけど。

部屋に戻ってスマホを見ると先輩からメッセージが来ていた。来週でも構わないそうだ。あとついでに猫の写真も送られてきていた。私は『楽しみです。』と返事をしてお風呂に向かった。


お風呂に浸かりながら頭の中で予定を整理する。今週は結奈ちゃんと遊びに行って、来週は先輩と水族館。中学のときでは考えられないスケジュールの詰まり具合だ。来週末はもう7月。屋外にも展示がある水族館だから暑くないかが心配だ。最近じわじわと、でも確実に暑くなってきている。部屋でも扇風機を使うようになった。先輩は暑いの大丈夫だろうか。お風呂のドアの向こうから優が話しかけてくる。

「姉ちゃん、父さんが帰りにアイス買ってきてくれるって言ってるけど何がいい?」

「チョコのアイスがいい。なんかカップに入ってるやつ。」

私は迷わず先輩の家で食べたアイスを頼んだ。果たして伝わるだろうか。優は「はーい。伝えとくね。」と言ってリビングか部屋に戻っていった。

私がお風呂から上がって髪を乾かしているとお父さんが帰ってきた。

「ただいま。恵那、アイスこれでよかった?」

お父さんは私の前に私が頼んだ通りのアイスを置いた。

「うん。完璧。ありがとう。」

お父さんが優を呼んでいる。優はいつも通りのピスタチオアイスだ。アイスを食べる。先輩の家で食べたあの味。しっとりしていて、程よい甘さがなんとも言えない良さを生み出している。

「姉ちゃん今度の休みなんか用事ある?」

「友達と遊びに行くけど。」

「じゃあさ、帰りでもいいからコンビニでおにぎり2個買うと貰えるステッカー貰ってきてくれない?おにぎり代はあとで払うから。お願い!その日試合なんだよ〜」

前にも言っていた優が好きなアニメとコンビニがコラボするらしい。私もそのアニメは優が見ているのを見たことがあるけど、結構面白かった。優の部屋の本棚には原作の漫画が全巻揃っている。

私はわかった。と言って立ち上がった。そのまま自分の部屋へ向かって先輩に電話をかけた。

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