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星を一緒に見ていたい  作者: 電気の土星
第一章:一番星
23/59

第23話:テストあり。先輩なし。

あの夢のような休日が終わって、その余韻を噛み締めたまま2週間が過ぎ中間テスト期間が始まった、テスト期間中は部活ができないから、先輩と二人の時間は減ってしまった。ゴールデンウィークも重なって、学校に行けないから先輩と会えない日が続く。テストがあるというだけでストレスなのに、そこに先輩と会えないのも重なって私は限界を迎えていた。先輩に勉強を教えてもらうことを口実に会おうかとも思ったが、今回の範囲は結構難しいと言っていたので、先輩の迷惑になってはいけないと、自分で勉強することにしたのだ。結奈ちゃんに教えてもらおうと思ったけど、バスケ部はなぜか練習があったり、結奈ちゃんは結奈ちゃんの友達と勉強していたりで、なかなか頼れる人がいない。こうなるんだったら、もっとクラスのいろんな人に話しかけておくべきだった。


「難しい…わかんない…」

私はもう5分以上同じ問題とにらめっこしている。飛ばすにも、ここは必ず試験に出すと先生が言っていたから、飛ばすわけにはいかない。来ると分かっている問題を対策しておかないのは非常にもったいない。


私は諦めて解説を見たが、1行目から何を言っているのか全くわからない。結奈ちゃんや先輩なら分かるかもしれない。でも二人とも忙しいだろうから助けを求めるわけにいかない。とりあえず私は自力でなんとかできる問題を厳選して解いた。半分くらい間違っていたが、これからできるようになれば大丈夫だろう。気分転換に日本史の勉強をしようとしたそのときだった。珍しく先輩以外からメッセージが届いた。

「結奈ちゃんだ…」

彼女からのメッセージには一緒に勉強しないかと書かれている。私はすぐに『行く。』と答えて勉強道具を持って家を出た。


結奈ちゃんに指定されたファストフード店に行った。結奈ちゃんはお店の前で英単語帳を開いている。どうやら一人のようだ。

「ごめん結奈ちゃん。お待たせ。」

「いいよいいよ。私も今来たところだし。それに急に呼んじゃってごめんね。」

二人でお店の中に入る。他の学校もテスト期間なのだろうか、勉強をしている人も普段より少し多い気がした。飲み物と甘いものを注文して席に座る。

「結奈ちゃん、他のクラスの人とか、同じ部活の人と勉強するんじゃなかったの?」

「それもそうなんだけど、少ない人数の方が集中できるんだよね。あと恵那って私以外ほとんどクラスの子と話してないでしょ。なかなか質問とかもしにくいと思って。」

結奈ちゃんの指摘はごもっともだった。私はクラスの中でまともに話したことがあるのは結奈ちゃんくらいだ。あとはみんな顔がわかるくらい。

「ありがと…」

「いえいえ〜。ていうかさ、恵那、今日髪結んでないんだね。そっちも可愛いじゃん。」

言われて思い出した。普段学校に行くときは髪を少し高い位置で結んでいる。だが今日はもともと外出の予定はなかったから結んでいなかった。急いで家を出たから結ぶのを完全に忘れていたのだ。

「今日家出るつもりじゃなかったし、こっちの方が楽だから。」

結奈ちゃんが私の手をつついている。力はほとんどこもっていないから、別に気にならない。結奈ちゃんは誰にでもグイグイ行くタイプだから、こういうことをされるのはもう慣れた。

「さ、勉強しよっか。恵那どこかわかんないとこある?数学とか大丈夫?」

「ちょうどここ聞こうと思ってた。」

私はさっき全くできなかった問題を見せた。結奈ちゃんは少し問題を見ただけで解き方がわかったらしい。

「この問題はね…」

結奈ちゃんの解説を聞いていた。問題集の解説よりわかりやすい気がする。結奈ちゃんといい、先輩といい、私の周りの人はみんな教えるのが上手だ。流れで何問かわからないところを教えてもらった。

「恵那、日本史はどう?私全然覚えられなくてさ〜」

「もう結構覚えたよ。」

「ほんと?じゃあ問題ね。」

結奈ちゃんの出す問題に答えた。15問くらい出してくれて、その内間違えたのは1問だけだった。

「すごいね恵那。やっぱり好きなんだ、日本史。」

「うん。」

そう言うと結奈ちゃんは少しだけ嬉しそうな表情を浮かべたように見えた。そのあとも二人で勉強をしてお店を出た。

「明日からお互い頑張ろうね!バイバイ!」

そう言う結奈ちゃんは自転車で颯爽と駆けていった。

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