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護国防衛隊 2



それぞれのシステムを再起動し壊れた個所が光となって消滅しそこに新たな砲台が生える。

影刃青輝が張ったバリアで巨躯の張るバリアに隙間を作りそこへ都市から送られた来るアースライトのエネルギーを使って放たれる砲撃。

瞬く閃光。


砲撃の一つ二つは耐えられるものの破壊した防衛塔は今やすべて再生している。

スケール4を倒すための砲撃は外すことの無い距離で巨躯の張るバリアを破りその半透明な体へと命中し連続して大きな爆発が起きた。


何処が頭かさえわからない丸い巨躯の咆哮。

地面が揺れ組み付ていた影刃青輝が見えない力に巨躯の体から引きはがされる。


妨害するものが剥がれ改めて回転を始めようとする巨躯であったがそんな時間を与えることはなく砲台が畳みかけていく。

巨躯が死に際に空へと向かってリング状の光弾を放つがそれは誰に当たることもなく天高く消えていった。

防衛塔のとめどない砲撃が巨躯の体を砕くと光となって静かに崩れていく、防衛塔の攻撃が終わったのは巨躯が弾け完全に光となって消えてからだった。


戦いが終わった後も戦闘終了の報告をが出るまでは緊張状態は続き防衛隊員たちは誰も喜ぶことなく、敵が居なくなりその場に項垂れるように立ち尽くす護国獣を見ていた。

ゆっくりと前に倒れるように崩れる影刃青輝は光となって消えていくとその場にはハクマが残る。


気を失い倒れそうになるも耐え、まだ輝きを見せる壊れた変換機を握りハクマは都市を見上げた。


「終わったのか?」


動こうとすると高質化した肌が割れ血が流れるが痛みはなくハクマはじっと変換機を持つ血が流れる腕を見る。

戦闘後の強い体の疲労、酩酊状態のような立っているのか横になっているのかも認識でない三半規管の異常と思考の停止。


『おい、ハナミネ・ハクマだったか。お前なんだろ、そこにいるのは』


防衛塔から指示を伝える拡声器からリウガンの声が響くが霞む意識で誰だか理解できていないハクマは自分の名前が呼ばれたことに反応しゆっくりと防衛塔の一つに振り替えった。


『無線機をつけろ、話がある。ああ、誰でもいいそこを守る防衛隊員、巨躯と戦った彼に通信機を渡してくれ。通信障害は直った、各自本部への報告を急ぐように』


反応が薄いとわかるとリウガンは周囲の防衛隊員に拡声器を使って話しかけハクマに無線機をつけさせる。

防衛隊員たちはリウガンから戦闘が終わったことを聞きホッと安堵の息を漏らしハクマに感謝の言葉をかけるもうつろな状態。

アースライトの影響でできた痛々しく割れるような皮膚を見て救急箱を取りに防衛隊員はまたどこかへと走っていった。


『壊れた変換機を使ったな、何が起きるかわからないというのに。防衛塔の残骸で周囲に散ったアースライトの粒子のせいだな。濃度が濃すぎると結晶化していないアースライトでも起きる仮説はあったが。まぁ、戦闘が終わったら詳しく調査をするとしよう』

「きょくがあらわれた」


『いいか、お前は幻歌響迷の影響で思考が歪められている。この間の映像でルツキから巨躯への憎しみへと認識の矯正した時だ。お前は防衛隊員であって護祈ではない、その変換器をしまい治療を受けろ。だいぶ長いこと護国獣へと変身しダメージを受けた今体がどんな状態か知らんが最悪死ぬぞ』

「おれがなにもできなかったから姉さんが」


『お前は一隊員であってアースライトの力を使って戦う存在ではない。いいかすぐに変換機から手を放せ、変質し始めている。体の治療を受けるんだ。まだせっかく生きているんだ、無駄にすればルツキが悲しむ』

「戦闘中に光が見えた。とても暖かい光だった」


『話を聞け。おそらくその光は都市で採掘されているアースライトだ、都市や護国獣などの密度の高いアースライト、それを目指して巨躯が現れ、護国獣がそれを背に戦う。今回の事件が終わり次第、いろいろ聞いた方がよさそうだな。死ぬなよ、護祈は調整のためにそれを感知する力が鈍くなっているが慣らす訓練を受けていないお前にはより鮮明に見えたことだろう。巨躯へとなった襲撃者を生きて捕らえることはおそらく不可能だろうからお前の話には研究としての高い価値がある。すでに車両を向かわせた、今としないは混乱しているが浮遊車ならそれらを飛び越えて病院へと運ぶだろう。俺は娘たち、護祈の無事を確かめなければならないからな通信を切るぞ、他にも各所から連絡が来ているしな。変換機をしまい治療を受けろよ』


リウガンとの通信が切れるとハクマの腕の割れるような傷の簡易的な治療を受けてまつ。

しばらくして大型の浮遊車が一台、防衛塔の間を縫ってやってくるとそのまま負傷者を含め気を失ったメノウとハクマが回収され都市へと入っていく。


ハクマの無線に激しいノイズと誰かの声が入った。


『ガッ……都市内部に……出現……ギギィ……都市の変換機が奪われた……手に負えない、ガッガッガー……』


まだ自分がどうして浮遊車に乗っているかをわかっていないが少しだけ思考が戻ってきたハクマは無線の周波数を合わせノイズを消そうとする。


『……数は現在五体、変換機から更なる複製が生まれる可能性あり。現在周辺の破壊活動中で都市中央部へ向かう兆候は無し。護国獣角光鋼螺が応戦中、でも数が足りない応援を!』


建物の間から白い巨躯が目に入った。

その瞬間まだ戦闘後で思考力が弱まっておりその行動は何も考えてはいなかった。

走行中の浮遊車の扉を開けハクマは飛び出す、手にした壊れた変換機を強く握りしめて。


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