時間停止
■■■──社長宅──■■■
『──ゴ馳走様デシタ!( ^人^ )』
『──クルルルルル!』
「はぁーーーい! お粗末さまでした」
うふふ、あんなに嬉しそう喜んで──頑張って作った甲斐があったわ!!!
しかもお蕎麦の汁まで綺麗に飲み干して……
まったく──喉が渇いちゃうわよ?
年越し蕎麦が入っていた器を片付けて、お水の入ったコップと少し大きめの器を手に戻る。
『美味シカッタ!!!』
『キューーーーー!』
「はいはい、ちゃんとお水も飲みなさいね?」
それを一人と一匹の前に置いて、テーブルの上に置かれたリモコンを手に……腰を下ろす。
「ふぅ……。もうすぐね」
そうチャンネルを変えたら、ちょうど新年のカウントダウンをしている最中で──
『──5・4・3…………』
テレビの中の娘が、
可愛らしい笑顔と共に、指折りで残りの秒数を数えていた。
『…………2・1………………』
「ティアマトちゃん、ワイバーンちゃん──あけましておめでとう! 今年も宜しくね!!!」
私は──鐘の音と共にそうあの仔達に告げ……え?
………………………………え???
『? ドウシタノ???( ・ω・)』
『キュゥ?』
「…………鐘の音……が………………しない?」
え? 何コレ???
私の耳が変になっちゃったの?
──いやでも、自分の声も……あの仔達の声だってちゃんと聴こえてるし?????
いったい、どうなって? まさか、今年は除夜の鐘を鳴らさないとか??? えッ私、初耳なんだけど?
『ン??? テレビ、オカシイ?』
「──へ?」
テレビ??? テレビの何がおかし──
「──は? 何よコレ?!」
ティアマトちゃんの不思議そうな声に、思わず私もテレビの方を観る。
・・・テレビが、停止ってる。
いや、マジで……何を馬鹿な事をって自分でも思うけど! テレビが、完全に静止してるのよ!!!
そ の ま ま の 画 面 で !
テレビの中の娘も、人差し指だけ立てて笑顔のまま固まってて! ピクリとも動いてないの!!!
まるで──
時 間 が 、 停 止 っ た よ う に 。
「ッ! そんなワケ……」
私は、藁にも縋るような気持ちでテーブルに置いていたスマホの画面を観る!
あり得ない、あり得ないわ! きっと、テレビの不具合とか……そういうので止まって──
──── 2 3 : 5 9 ────
「そんな! そんな事あるわけッ!?」
スマホの画面には『23:59』と、そう、表示されて……いた。
どうなって──ッ!??!?
──Prrrrrrrrrrrrrrrr!!!
「ふぁッッッ!?? ェ、えッ何!!?!???」
スマホ! スマホが鳴った!!!
誰から!? いや、この際──誰でもいいわ!
「もしもし!!? ちょっと聴いて! なんかオカシイのよ色々と!!! 鐘鳴らないし、テレビは静止してるし、スマホの時間も23時59分のままだし!」
まるで! まるで時間が停止ってるみたいな──
『──それどころじゃ無いっすよ社長! 如月さんに今すぐ連絡を取って欲しいっす!!! 外で、外でモンスターの大群が暴れて……ぎゃぁあああッ!!!!!』
──────ブツッ。
「ちょッ上野!?? アンタ、上野よね? もしもし、外でモンスターの大群が暴れてっていったい全体どういう事なの!? 返事しなさい上野!!?!???」
あとアンタ、まだ如月に着拒されてたの?
────って! そうじゃなくて!??
「そうよ、如月! 如月よ!!! こんな可笑しな事をするのはアイツくらいなモノじゃない!」
──思えば、プレゼント配りの時も……時間をうんたらって言ってたものね!!! アイツ!
もう! 文句を言ってやるんだから!!!
よくもこんな悪趣味な悪戯なんかを仕掛けてくれたわね!? マジでビビったじゃないのよ!
如月にどう文句を言おうか考えながら、私はスマホで奴に連絡を取る。
そして──数度のコール音の後……
『はい──ッ』
出たわね! 諸悪の根源め!!!
「──アンタね! いい加減にしなさいよ!? こんな悪趣味な悪戯を仕掛けてどういうつもりy」
『すみませんけど今忙しいので話は後で!!! 其方に向かいますから、オレが行くまで絶対に外に出ないようにして下さい! それと、他のプレイヤー達にもそう伝えといてもらえますか?? お願いします!』
──ぶつんッ!
………………………………………………は???
ぇ、電話──切られた?
────は?????????????(°Д°###)
ここまでお読み下さり、ありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ




