どっちが大事なのよ?
【前略】
如月に電話切された。
+
オマケに電話切しといて、社長をパシらせようとしてない? してるわよね???
──はぁ??????????????(°Д°#)
■■■
「ティアマトちゃん、ワイバーンちゃん! ちょっとお外へ腹ごなしに散歩行きましょっか??」
獲物? 勿論、如月よ。
──そんで事情を洗いざらい吐かせる! 時間が停止ってるワケ(推定)とか、上野が言ってたモンスターの大群が暴れて云々(知らんけど)とか!!!
全部吐かせてやるから覚悟なさいッッッ!!!!!
そう固く心に決め、私は玄関の扉を思いっきり開ッ──バタン! ガチャ!
待 っ て ? ? ? ? ? ? ? ?
──ぇ??? なにアレ?????
すぅ〜〜〜〜〜・・・ッ。
私、疲れてるのかしら?
鍵まで掛けた扉を凝視し、思案する。
なんなの、アレ?
ぇ、ホントに何かしら? アレ???
変態? 変態さんなの? え、でも時間は多分停止ってる筈よね?? いや、よく理解んないけど多分停止ってると思う。じゃあ何で動いて? 変態って、そういう弱体化を受けないの??? ぇ、すごッ。強くない?
ワンチャン、見間違い説…………ある???
上野がモンスターの大群が暴れてとか言うから、脳が勝手に何やかんやして──とか?
そんで、私に変態の幻影を見せた可能性も??
ワンチャン、ワンチャンある?????
意を決して、鍵を解き、そぉ〜っと扉を開けて外の様子を伺──
『・・・・・・』
──バタンッ! ガチャン!!!
うん。居た。変態が。
牛の被り物をした、筋骨隆々の、半裸で巨漢な変態が居た!
しかも、手に大斧まで持ってた!!!
あと……寒くないの? いま、12月だけど??
……………………うん。それどころじゃないわね。
外の変態を刺激しないように──静かに、スマホを手に取って番号を打ち込む。
数回のコール音の後……
『──なんですか!?? オレ、忙しいってちゃんと言いましたよねッッッ!?!!?????』
おぉ、救世主よ。
「………………たすけて」
我を救いたまへ!!! たすけてッッッ!!!!!
『──は??? 何かあったんですかッ!?』
「牛の被り物をした巨漢の変態が凶器を持って外にスタンバッてるの。怖いからはやく助けに来てほしい」
切 実 に ! お 願 い し ま す !
「──助けてください…………(懇願)」
『いやあの……それは──って、オレ、外に出ないで下さいって言いませんでしたっけ???』
困惑気味に我が救世主様は問うてくるが、
「まだ外には出てません。玄関の扉を開けようとしたらスタンバッてる変態が居ました助けてください」
出てないから! まだ中だから!!!
た す け て ッ ッ ッ ! ! ! ! !
『…………えぇっとぉ……上野くんや、君、此処から一人で耐久できる? 頑張れる???』
『──無理っす!!! 絶対に無理!!!!!』
ぇ、なに? 其方に上野も居るの???
『それに! 社長は脆弱なオレとは違って、物凄く逞しいお方ですから一人でも大丈夫っすよ!!!』
────あ ッ ? ? ?
上野? アンタ……はぁ?????
「私、一応コレでも女の子なんだけど? か弱いレディなの、お分かり??? だから助けに来て?」
『騙されないでッ社長は脳筋! か弱く無い!』
コ イ ツ ッ ! ! ! ! ! ! ! !
「黙りなさいよモヤシボーイ! レディファーストって言葉知らないの??? 給料減らすわよ?」
自分だけ助けてもらおうなんて甘いのよ!!!
『──聴きましたッ!? こんな時でも脅し文句が最初に出て来るんっすよこの人は! 絶対に余裕がありますって!!! 逞しく悪どい証拠っすよ!?!!?』
『あのwwwぃ、いま結構真面目にやってるので!! 醜い足の引っ張り合いはちょっと控えてもろて!』
はぁ──醜いのは上野だけなんだけど???
『オレの方が先に助けてもらったんす! 救世主はオレのなんで社長は一人で耐久頑張るっすよ!!!』
・・・・・・・・・・・・(^ ^###)
「ねぇ、如月? アンタにとって私ってなに???」
『──へ? かねづ……んんッ!!! 上司デス!』
そうよね?
「このままだと、アンタの大事な私が傷物になるどころか……失われる可能性があるワケだけれど???」
『──ハッΣ(・□・;)』
私は一言、静かに言う。
「アンタ──私と上野……どっちが大事なのよ?」
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