許せない私
ラグビー、授業、バイトに忙殺されそうでした。
少しづつ慣れてきたので更新ペース上げれると思います。
水瀬との話を終えたあと、帰り道。
僕は達成感よりも、妙な空虚さを感じている。
なぜなら――
一番近くにいた深冬ちゃんが、ずっと静かだから。
水瀬は前を向くと決めた。
僕も自分なりの答えを出した。
でも、深冬ちゃんだけがまだ何も終わっていない。
京都の帰り道、新幹線の中。
深冬がいつもより話さない。
東雲が気づく。
「……どうしたの?」
深冬ちゃんは笑ってごまかす。
「なんでもないですよ」
「先輩は、これで終われたかもしれません」
「水瀬さんも、前を向けるのかもしれません」
「でも私は――まだ許せないんです」
深冬ちゃんは窓の外を見たまま、しばらく何も言わなかった。
手が、小さく震えている。
「……私、水瀬さんが許せないんじゃないんです」
東雲が黙る。
「お姉ちゃんを苦しめた人たちも嫌いです」
少し間が空く。
「でも、一番嫌いなのは——」
深冬の声が震える。
「何も気づけなかった私なんです」
沈黙。
「お姉ちゃんが苦しんでるのに」
「隣にいたのに」
「何も知らなくて」
「いなくなってから、やっと必死になって」
声が震える。
「……そんな自分を、まだ許せないんです」
僕は今まで勘違いをしていた、
僕は勝手に思っていた深冬ちゃんは夏蓮に対する気持ちに踏ん切りがついていると、
でも違った。
彼女は姉をいじめた人間でも、水瀬でも、僕でもなく、
自分自身を許せていなかった。
そんな彼女に僕は彼女に言わないといけないことがある。
「……深冬」
彼女の肩が、ぴくっと揺れた。
「気づけなかったことは罪じゃない」
「でも、一人で自分を責め続けるのは違う」
「今度は、一人で抱えなくていい」
「だからさ」
「もしそれが罪だって言うなら——」
「今度は、二人で背負おう」
深冬は、何も言わなかった。
でも――
握りしめていた手から、少しずつ力が抜けていく。
「……ずるいです」
小さな声だった。
「そんなこと言われたら……」
そこで言葉が詰まる。
次の瞬間、
深冬は顔を伏せた。
「……泣けなくなるじゃないですか」
ぽつりとこぼれ落ちたその言葉は、
今まで聞いたどんな言葉より、弱かった。
大学生活はもっとキラキラしたものにするはずがいつの間にかラグビー部に入ってました。
楽しいけど...楽しいけど...




