第14話
次の日、特に何もないので一時間目の授業を受けていた時だった。
バリバリバリと轟音を立てながらヘリが校庭に現れた。
「な、なんだ!」
クラスメイト達が窓に駆け寄りヘリを見る。
「昨日のゴリラ!天王寺と言うらしいな出てこい決闘だ!!」
ヘリのスピーカーから大音量で昨日のバカの西園寺の声が聞こえる。
「ちっ」
俺は教室を出ると素早く靴に履き替え校庭に向かった。
「あれ?天王寺さん?」
そこにはいずみちゃんの妹の楓ちゃんが居た。
どうやらこっちの校庭で体育をしていたようだ体操服を着ている。
「クラスメイトと離れてな妹さん。今からここは戦場になる……かも」
「…はい?」
ヘリは校庭に降りるとバカと執事を降ろして飛び去っていった。
「見つけたぞ天王寺ゴリラ」
「ゴリラを人の名前みたいにいうな!俺の名前は隼人だ!!」
「なに?!そんなカッコいい名前は似合わん!改名しろ!全国の隼人に失礼だ!!」
「お前こそ全国の猛に失礼だ!!」
いがみ合う。
「あのーすいませんがどちら様ですか?」
いつの間にか校長や教頭が集まっていた。
「セバス」
「はい、坊っちゃま。申し遅れました。私はセバス13世と申しますこのお方は西園寺グループの御曹司西園寺猛様です。この学校は昨日わが西園寺グループが買い取らせて頂きました。故に坊っちゃまは理事ということになります」
「あのーここは私立ではなく公立校なんですけど…」
「はい、今日から私立です。皆さんにはこちらを新たな辞令とボーナスです」
セバスがそう言うと黒服達が走って来てアタッシュケースを渡していく。
「こんなの渡されても………さっみんな戻ろうか」
そう言って去っていった。
「さあ、邪魔者は消えたぞ天王寺!勝負だ!貴様が勝てばこの賞金1億を払おう。しかし、貴様が負けたらあのお嬢様方とはきっぱり縁を切って貰う、そして、お茶に行くのだ!」
「ほう…」
額に青筋が浮いてくる。
「なんで勝負するんだ?」
指を鳴らして気合いを入れる。
「古来よりの決闘だ。一発ずつお互いに数歩離れたところから銃で撃ち合う。死んだら敗けだ」
「死んだら敗けじゃねーよ!!死んでんじゃねーか!!!しかも、どっかの映画で見たぞ!」
「映画は関係ない!!ジョン…カッコ良かった…っと関係ないからな」
「セバス」
「はい、坊っちゃま」
所定の位置に立たされる。
足をピンで地面に固定されると、ピストルを渡された。
「コインが落ちると同時に撃って下さい」
セバスはそう言うとコインを弾く。
「ま、まて高校生が銃撃って言い訳ないだろ!」
コインはチリンと音を立てて地面に落ちる。
バンッ。
銃声が鳴り響いた。
俺はバタリと後ろに倒れる。
校舎の方から悲鳴が上がっていた。
「し、死ぬかとおもた」
間一髪弾丸を躱した。
少し生え際を掠めていったぞこのやろう。
ムクリと身体を起こす。
「なっ、バケモノか!!」
西園寺が叫ぶ。
しかし、このまま撃つわけにも…、また警察にお世話になるのはちょっと…今回は絶対刑務所行きだろうし。
悩んでいる時だった。
『天王寺、小林デス。そのピストルに今、細工しまシタ。大丈夫撃っても絶対死にませんカラ。私もお茶に行くのは嫌デス』
そう言えば小林も名刺を貰ってたんだっけか。
まあ、死なないなら良いや。
銃を構える。
「ふっ、貴様に出来てこの西園寺に出来ないとでも躱して見せるぞ!来い、天王寺!!」
「やれるもんならやってみろ!!」
引き金を引く。
すると、強大な光線が発射された。
ズドンッ。
「「なっ!!」」
驚く俺と西園寺。
光線は西園寺を巻き込み後ろのマンションの壁まで西園寺を吹き飛ばして行った。
「い、生きてるのか?」
身動きが取れないから確認も出来ない。
セバスが走って行くと白旗を上げた。
「お坊ちゃまが戦闘不能なので天王寺様の勝利です。では、治療の為に帰らせて頂きます。では、また遊んであげて下さいね」
そう言ってヘリが到着すると西園寺を担いで去っていった。
『ナイス天王寺!』
「ナイス……じゃねーだろ。どこの銃が光線出せるんだよ!!てか、セバス!この拘束解いていけ!」
ヘリの轟音に声が書き消されるのだった。
「あのバカども覚えてろよ…」
賞金も持ち逃げしやがった。
力が抜けて、バタリ倒れる。
ちなみに拘束は楓ちゃんが外してくれたのだった。




