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【第一章 詐欺師と戦ってみよう! 】ー 3/3

見てくれてありがとうございます! よろしくお願いします!


「スチル」という言葉、聞いたことありますか?

「スチル」は、ゲームの重要な場面や恋愛のドキドキする瞬間、背景付きの専用の一枚絵です。

たいてい、それらはすべてギャラリーにありますね。ストーリーの出来事を把握したり、完了まであとどれくらいあるかを確認したりするのに非常に便利です。そこに自分でスクリーンショットを保存できる場合もあります。


ところで、英語で「盗む」って何と言うか知っていますか?

 


 図書館から瞬間移動した。


「お疲れ様です。」

 呆然としたまま、先の待合室を見回した。苛立った様子の母と先の魔術師だけいる。ロンドン王子たちやお父様の姿はどこにもなかった。

「皆は?」

「王族の方々は、何時間も前にお帰りになりましたよ。ハミルトン公爵もご一緒でした......。まったく、甘やかされたご令嬢たちというのは……。一体全体、何にこんなに時間がかかったの?」と若い魔術師は説明した。

 私は頭を下げて謝った。

「10分ぐらいだと思いました。すみません。」

「あ、そういう感じ? まあ、そういうこともありますよね。あの図書館は不思議ですね。では、儀式の最後の部分に続けましょう。」

 彼らは私を近くの机へと案内し、そこには他にも2冊の本が用意されていた。


 私が机に自分で選んだ本を置いたけど、魔術師たちの顔に真剣な表情が浮かんだ。

「この本! 図書館から使えない本を盗むのは重大な犯罪ですよ。裕福な令嬢でもな。」

「ひっ! 私が盗むことなんて⁈ いや~、確かにそのことも考えはしましたが。」

「エレイン!」と、皆から離れて座っていた母が、息を呑んだ。

「でも、この本は間違いなく光っていましたわ!」

 魔術師は私を指して、「それは嘘ですよ。貴方は光魔法の使い手だが、この本には光魔法と闇魔法を混合した魔法なのだ」と背の立てた。

 最後まで聞こえなかった。私⁈ 噓? 盗み? そんなこと、絶対に......。


 十歳の私は目を丸くし、魚のように口をパクパクさせた。

 思わず、目に涙が浮かんだ。


 誰かの椅子が倒れてガタガタと音を立てた。

「おい。お前。それをもう一度言う度胸があるのかい?」って、身の弁明を出来る前に、お母様はさっと立ち上がった。彼女はその魔術師を見下ろすように睨みつけ、彼を指さした。

「ハ、ハ、ハミルトン公爵夫人!」 

「我が可愛いで、優しくて、世界一純情な娘が嘘をついたり盗みを働いたりしたことは一度もありませんわ。彼女を何も非難しない。」

 うわ~、お母様~。

 前世でよく噓ついたり盗んだりしたけど......。

「ありがとう、ママ!」

 彼女は私を見なかったが、頬が熱くなりました。


「ハミルトン公爵夫人様。あなたが怒っているのはわかりますが。」

 母が手のひらをかざして、手に黒い球が現れた。

「エレインちゃん。この魔法が見えますか? どんな形?」

 ボールは回転して三角形に変わった。

「えっと、三角形?」

「ほら、聞いたよ」と母は傲然と言った。

 部屋の若い魔術師たちは息を呑んだ。恥ずかしいけど、私も。何でその黒い魔法を見えるの? そんなこと見たことがないはず。ん~、母の目の中にある黒いものに似ているかな~。一昨日の黒い玉もかな~。

「お前たち、分かるだろう。私の娘が光と闇を使えるよ。直ちに謝罪して!」

 えっ⁈ 闇も使えるか? 何で誰も教えなかったの⁈

 

「多色の魔法⁈ エレイン・ハミルトンだと? いつから⁈ なぜ直ぐに報告しませんでした?」と魔術師は私の思いを口にした。

 車椅子に乗った老魔術師はくすくすと笑った。

「みんな落ち着いてください。これは最終的には重要ではありません。運命が式典の次の部分で彼女にその本を与える可能性は非常に低いです。」


 他の魔術師たちは不平を言ったが、私と三冊の本から遠ざかった。母は怒りで肩が高鳴りましたが、席に戻りました。私にとっては、年配の魔術師は机に座るように身振りで示した。

「よし、ハミルトンお嬢ちゃん、この3冊をぜひご確認ください。左はハミルトン侯爵が選んだもの、真ん中は魔術師の。右は貴方様の。」

 日本語でのタイトルに目を通した。

 お父様の、「光:噓発見器:ポリグラフ」。

 魔術師の、「光:埋没魔法;スチル」。

 最後に私の、「光、闇:透視能力:ⅩRAY」。


 読書に集中してるせい、誰かが「まさか、真面目に文字を......」とほとんど聞こえなかった。

「無理だよ。その文字が意味がない。」

「でも、これはその女王の孫......。」

「万が一、難易度を上......。」

「チッ。おい! 娘について何をぶつぶつに言ってるんだ?」


 うーん、ポリグラフ、スチル、 ⅩRAY。いいなぁ。全部、盗みに役立つ物だね。でも、なんで私みたいな可愛い令嬢に似合うものが無いの? あっ! 見て見て! キツネさん、キャサリン様。またゲームパッケージの言葉だ! 「スチル」って!



 **********



 ウチの技術と信頼性は、モスクワからパリ、京都からニューヨークに至るまで広く知られている。あらゆる高級画商がウチの仮面を恐れ、あらゆる闇オークションがウチを歓迎する。だって......。だって......。何でこの状況が⁈


「キツネさ~ん。三つ編み 、上手ですね!」

「メモを取ることに集中してください。」

 キャサリンは鉛筆を掲げて敬礼のしぐさをし、ゲームパッケージの翻訳に戻った。

「短い紙なのに、何で出来ますか?」

「娘がいるよ。君と同じ年齢ぐらい。」

 彼女、布団の上で背筋を伸ばして座った。

「すごい! 悲しいじゃないの? 娘はキツネさんがいなくても大丈夫ですか?」

「まあ、別に。モロッコ王国 に住んでるし、ウチには敵がたくさんいるし、ウチたちあまり会わない。」

「そうか......。モロッコ王国 が遠いんですか? ここには、そのような名前の国はないと思うけど、もしかして......。」

「まあ、時々近い。時々遠い。仕事によって。」

「キツネさんの仕事は、えっと、傭兵? 行商人? そして、結婚してる?」

 彼女の髪を結び終えて、頭をポンポンと撫でた。

「この話がお・わ・り。」

「はい、は~い。三つ編み 、ありがとう!」

 

 ウチがため息をつき、彼女の肩越しに目をして、「次の言葉は?」と聞いた。

「【魔法のUIからいつでもカメラモードとスチルできる】って。」

「なるほど。えっと、UIは......。まるで、機会を操る魔法みたいかも。『魔法のUI」というのは、おそらく、君の世界で魔法の呪文を使い方だと思う。次は.....カメラって、目に見えるものなら何でも、即座に絵にできる機械だ。ゲームの中、何のためにカメラが必要なのかは分からないけど。スチルは......。」

「ちょっと待って、キツネさん。もしかして、カメラはこれ!」

 キャサリンの紫色の瞳が、魔法を帯びて輝いていた。


【カシャッ、カシャッ】


 その音は、キャサリンの魔法空間の内部に響き渡った。

 傍に一瞬だけある写真が現れ、すぐに消えた。

「私もこの魔法にまだ役を見つけてない。すごく便利な魔法空間は2年前に受かったが、去年はその「カシャッ、カシャッ」の魔法です。何と呼んでいましたか? カメラ?」


【カシャッ、カシャッ】


 もう一度写真を撮ったが、それもまた1秒後に消えてしまった。彼女はため息をつき、その情けない呪文に顔をしかめた。

「どうにかして、保存できないの?」

 彼女は首を横に振った。

「まあ、いいから、このパターンを使えば、[スチル]も君の呪文ですね?」

 彼女は再び首を横に振った。「受かった呪文は二つだけなの。」


 キャサリンは前に箱の中から取り出したリーフレットを掲げた。


【(ボタン配置)】

 スキル枠1;魔法空間

 スキル枠9:カメラモード

 スキル枠0:スチル


 彼女は、「今年の魔法かな~。実は昨日次の呪文を受かるために、その図書館に行きました。でも、このゲームと指輪を見つけて、君が目覚めて、代わりに黒い玉を受けました。」

「その黒い玉は、ウチ?}

「ううん。先、言いましたよ。キツネさんはずっとここで眠っていました。実は君のために、魔法空間にこのベッドを保管しました。」

 眩しい。この子が本当に優しすぎて、危機感がない。もし幽霊のような人を見かけたとしても、そのお化けに寝床を提供しようなどとは決して思わないだろう。普通に怖いでしょ。


 少し照れながら、ウチは続けた。「へ~、ありがとう。もしかして、その玉はスチルかな?」

「確かに、8歳、9歳の誕生日、似てる感覚でした。」

「使ってみよう?」

「すみません。この世、魔法は説明ついてこないから、新しい呪文はそんなに簡単出ません。」

「なるほど。まあ、後で確認しよう。」

「はい! じゃ、言葉のはなしに戻る~。スチルはどいう意味ですか?」

「聞いたことがない。スチール、スチルマン、スチレンが分かるけど。」

「じゃあ、私たちの「未知の単語」リストに加えるべきですね?」


 ん~、ん~、何か聞いたことがあるけど、どことがかな~。スチル、スチール、すっ。

「まさか、それ⁈」

「覚えてましたか?」

「うん、多分。別の言語にある言葉。『steal』。

「意味は?」

「盗むって。」


 スチル:ゲームの重要な場面や恋愛のドキドキする瞬間、背景付きの専用の一枚絵


 突然にキャサリンは長く悲痛な声を上げた。

「何? 大丈夫?」

「それは悪い人の魔法だ! 嫌だ!」

「ま、まあ、すごく便利じゃない?」

「やだ~。絶対にやだ~。完璧な娘でいて、みんなを救わなきゃいけない。盗みなんて、絶対にありえない。」

「お、落ち着いて。使う必要はっ。」

「やだ~!」

 やれやれ。やっぱり、まだ子供が苦手。



 **********



「ハミルトンさん。進める準備はできていますか? 」

「は、はい......。」

 なぜこれら3冊の本はすべて、キツネ向けにデザインされているのですか? その『スチル』、ポリグラフ、ⅩRAY......。盗み、嘘発見、金庫の中身なんて見ること。もしこれらの魔法を一つでも手に入れたら、完璧な令嬢や光魔法の使い手としての私の評判は台無しになってしまうでしょう!


 車椅子に乗った老いた魔法使いは、両手を掲げて叫んだ。

「【シャッフルボード】!!」

 本が上下逆さまになり、素早く動き出した。えっ?  何これ? 8歳と9歳の儀式は、魔術師たちが本を逆さまに並べ、私はその中から一冊を選んだのだった。本は数秒間、さらに加速したかと思うと、突然止まった。

「一つ選べますか? それとも、もう一度シャッフルしましょうか?」

 彼はニヤリとした笑みを私に向けた。

 あれ? このセリフ、前世にも聞いたことがあるような......。

「シャッフル、お願いいたします。」私は言った。

 まだこれらの呪文が欲しくな~い。


 まず第一に、エレイン1.0様はその「スチル」が一番駄目だ。盗みたくないというだけでなく、あのゲームとつながっているそうから。つまり、彼女はポリグラフかⅩRAYの方。

 よく考えてみると、確かにポリグラフがお父様の本だ。宮廷内の陰謀のために、噓発見の本を選んだはずだ。少なくとも、彼の動機は一目瞭然だ。ゲームのパッケージに写っている父の姿が浮かび上がった。お父様を救いたい~。


 また誰かが、私の魂を掴んだ。今回、キツネさんか⁈ どうしたの⁈ 聖域の文書館での時のように、キツネの思考の一つが浮かび上がり、私に答えを返してきた。

【ウチは何回も嘘発見器の検査をすり抜けることが出来たよ。君の敵も出来るかも。スチルかⅩRAYを選んで。】

 素早く動いている本が止まった。選んでって⁈ どう? タイトルを見えないよ。

【目を使って。】


 老いた魔術師は、またにやりと笑った。

「一つ選べますか? それとも、もう一度シャッフルしましょうか?」

 あっ。またこのセリフ? もしかして......。これは......。

「し、し、シャッフル、お願いいたします!」


 再びこの3冊の欲しくない本が、互いに行き来しながら、ランダムに並び変わっていく。

 キツネの考え通りに目を使ってみたけれど、手がかりは一つしか見つからなかった。本の表紙の一つに、少し傷があった。もし、これはⅩRAYか? 先の図書室で、私の頭の上に落ちてきた時。

「一つ選べますか? それとも、もう一度シャッフルしましょうか?」

「はい。こっち、お願いいたします。」

「まさか、どうやって?」

 彼は本の損傷に気づいて、薄笑いが消えた。

「賢いですね。じゃ、3本勝負しよう。」

「ぐっ。」

 魔法のオーラがその本を包み込み、修復した。


「な、何でそこまで?」

 彼は笑いをこらえ、先ほどのような、含みのある薄笑いをした。

 この顔か......。まさか、キツネさん! このお爺さんは普通の詐欺師か! 儀式などじゃなくて、これは前世のボールモンテ⁉

 本が空中に浮かび上がり、シャッフルされた。

「一つ選べますか? それとも、もう一度シャッフルしましょうか?」

 このお爺さん......。キツネさん、どうすればいいでしょうか?

【下がって、エレインちゃん。これはウチの世界だよ。】

 キツネの面を持っていないので、親指と小指を広げて目のあたりに隙間を作り、手で顔を覆うようにしてマスクのようにした。瞬時に、意識と視界が研ぎ澄まされた。

 ウチは「シャッフル」、短くに言った。

「オホホ、これで私に1点。では......。」

「待って。ちゃんとタイトルを表示してください。」

 老人の目は驚きで見開かれた。


【エレイン、しっかり学んでおいて。先ずは、ボールモンテのように、ボールが存在するかどうかを確認しなきゃ。】

 最初のように本をひっくり返す代わりに、魔法がそれらを包み込み、瞬時に正しい向きへと変わった。それだけでなく、ⅩRAYで見られた軽度の損傷が戻った。そういうことか......。つまり、ここには3冊ではなく4冊の本があるということだ。この男は最初、私たちの本を隠していたが、今その罠を強制的にリセットしなければならなかった。

 彼はテーブルに手を伸ばし、手で本をひっくり返し始めたが、突然に一冊を床に落としてしまった。「スチル」の本⁈ 若い魔術師が素早くその本を拾い上げ、机に戻した。老人は、あの癪に障る笑みを私に向けた。なぜか、その『スチル』の本も、『ⅩRAY』の本と同じような痛み方をしていた。

 なるほど。これは、『3カードモンテ』という詐欺の典型的な仕掛け。


 エレインとして、「ぐっ」口にした。

【大丈夫ですよ、エレインちゃん!! キツネさんの力に信じて。】とエレイン1.0様は私を安心させるように言った。


「では、ハミルトン様。始めましょうか。」

「好きにしやがれ、クソジジイ。」

 母以外の全員が息をのんだ。

「シャ、シャ、【シャッフル】‼」

 確かに本は前より素早く動いてるが、ウチの目の方が強い。

 その瞬間まで、待って......。まだ、まだ、まだ、まだ、まだ......。見た‼ 4冊目の本が机の下から飛び出し、私の本はそれが飛び出してきた場所へと入っていった。本は動きを止め、机の上にそっと戻った。勝ち誇った笑みを浮かべてはいたが、その老魔術師は汗をかいていた。


 私は手で口元を覆いながら微笑んだ。

「ふん、お爺さん。教えてくれ。何でそこまで? その呪文がただ一つだけだよ。」

「一つだけ⁈ 人が一生の間に授かる魔法の数には限りがありますよ。もし「単色」を選ばなければ、最後の光魔法を手に揃えられませんよ。ここから君の祖母の孫に別の色を選ばせたまま帰ることになると、それはうちの人生における最大の罪となってししまいます。」


 なるほど。顔から手を離した。

「残念ですね~。そのくだらない話が要りません。」

 机の下に手を伸ばし、その下の隠し棚から、少し傷んだⅩRAYの本を取り出した。その本は手の中で白と黒の渦巻く球体へと変わり、やがて私の胸にぶつかった。老いた魔術師は、敗北を認めるようにうなだれた。

「フフフ、また来年。お爺さん。」

 正直なところ、エレイン1.0様に怒られなかったのには驚いた。


 その部屋から出て、母は私の頭を撫でて、短い髪をくしゃくしゃとかき回した。

「やっぱり、君が私の娘ですね。遅いけど、誕生日おめでとう。」

「あ、あ、ありがとう! ママ!」

 怒ったような顔つきとは裏腹に、彼女の頬は可愛らしいピンク色に染まった。

 私の花が、まだ彼女の髪に挿さってる。


 


 その深夜、ニーナが寝た後、私は光の魔法で部屋を明るくした。詳しく調べて見るために魔法空間から図書館で見付けた「宝物」を取り出した。興奮のあまり、くすっと笑ってしまった。

「【コレクターズ・エディション取集アイテム: 攻略本 pg. 187】.....。つまり、ページ数が多いですね。もし、全部見付けたら.....。あれ? バージョン1.0の名前が書いてある?」

「スキルツリー」には、各色の魔法に対応する開始用の分岐が用意されていました。さらに、各枝の同様の箇所を通る同心円があって、「lvl. 1」、「lvl. 2」などと記されている。レベル4の「光」の枝に、キャサリンの名が記された星があった。レベル1じゃない? 図書館で、すべての「葉」に鍵のマークがついていることに気づいたが、よく見ると、「光」のレベル1にある3つの葉はロックが解除されている。代わり、「枠1」、「枠9」、「枠0」を書かれた。へ~、つまり、イベントリー、カメラモード、スチルだ。全部レベル1だ! この情報が使うかな~。


 考え込みながら顎をさすっていると、誰かがドアをノックした。

「お嬢様。光を見えますよ。お邪魔します。」

 この遅い時のに! とっさに、魔法空間ではなく、枕の下にページを押し込んだ。


 指を一本立て、指先には小さな炎を浮かべてるニーナが入って来た。

「まだ起きてるの? 遅いよ。」

「は、はい。すみません。今日はちょっと.....。ん~、色々があったけど.....。」

 ニーナは何か言おうと口を開きかけたが、思い直したようだった。その代わり、彼女は柔らかな表情を浮かべ、私のベッドに歩み寄った。

「なるほど。久しぶりですね。」

「えっ? 何が?」

 驚いたことに、彼女は私の隣のベッドに上がってきた。ページが大丈夫かな~。

「今日はお供できず、申し訳ございません。ご両親と二人きりで過ごしてから、もう数ヶ月経ちますよね。泣いてもいいんだよ。」

 彼女は私を抱き寄せた。なんて懐かしい、この感じ! うわ~、暖かい~。

 悲しいわけではなかったのに、突然涙がこぼれ始めた。事態が収拾つかなくなる前に、彼女を突き放した。あのページについて、もっと調べる必要がある!


「違います、ニーナ。悲しいじゃなくて、ワクワク過ぎて、落ち着けません。」

 彼女は疑わしげな顔をした。

「本当に? 家に帰ってきてから、貴方の様子がおかしいですね。今朝の悪魔じゃなくて、私のエレインちゃんじゃなくて.....。お母様のせいでしょうか? またその女は君をいじめましたか?」


 何⁈ 「その女」って⁈ お母様のこと、待女がそんな言い方.....あれ? 今朝、お母様も同じようなセリフ言ったはず。でも、逆にお母様はニーナを非難した。エレイン1.0様、二人と君、一体どんな.....。


 ニーナは、私が戸惑っているのを見て眉をひそめた。

「やっぱり、何かあったね。エレインちゃん、ぜひ小さい頃と同じように、私の前で泣いてもいいんですよ。お母様について、何かまで文句を言ってもいいですよ。」

 彼女はまた、優しく私を抱きしめようとした。

「待って、ニーナ。実は今日のお母様.....」母との間に何があったのか、手短に説明した。彼女がどんなふうに私を見つめたか、髪に触れたか、そして私をかばってくれたかについて。「最後に『やっぱり、君が私の娘ですね。遅いけど、誕生日おめでとう』って言いました。珍しいですね! あれだけのことがあって、その上、新しい魔法まで手に入れたんだから、眠れるわけがないよ~。」


 私が説明している間ずっと、ニーナの顔つきは奇妙な様子だった。話の終わりには、彼女は泣き出だした。えっ⁈ 何で、何で? キツネさんとしても、分からない。彼女の抱きしめる力が強まり、彼女は囁いた。


「良かった、エレイン。本当に良かった。」

 私はただ、言葉もなく彼女の抱擁に応えることしかできなかった。やがて彼女は静かに泣き止むと、弱々しい笑みを浮かべ、ゆっくりとベッドから立ち上がった。彼女がついに立ち去ろうと振り返ったとき、私は毛布の下に手を伸ばし、ゲームのページを平らにならし始めた。


 ドアのところで、彼女の怒った声が聞こえた。

「まったく、その女、何を考えてるか。」


 外での彼女の足音が遠ざかったのを確認すると、私は急いで自分の「宝物」を取り出した。

「えっ⁈ 裏面もあるの⁈ 何これ~~⁈」


【コレクターズ・エディション取集アイテム: 攻略本 pg. 186】



最初の話を読んでくれてありがとうございます。

もし分かりにくいところあるなら、ぜひ教えてください!


次は、エレイン令嬢とニーナの短い話!


第二章の新しいキャラ:4人の王子、下着泥棒、牛⁈

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