魔力とは
「魔力とは何か?」
「ああ、魔力が魔法使いが魔法を使う時に必要な力とか身体能力を強化させる力だと言うのは何となくわかるが、それってどんな感じなんだ?」
「どんな感じって」
「なんかこう、魔力をどう言う風に身体で感じてるのかそう言ったものだ、感覚的にどんなものなのか全く想像できないんだが」
「んー」
エドウィンに言われて俺は少しの間考える。
「・・・・・・うん、全くわからないな」
俺は正直に答えた。
「わからないって、自分の中にある力なのにか?」
「ああ、説明しろと言われると全くわからないんだ、皆はどうだ? 魔力って何だって言われて説明できる?」
俺はシル達に問うとシル達も少しの間考える。
「すまないが、全くわからないな」
そうシルが言うと他の皆も頷く。
うん、わからないよな。
「考えた事もなかったな、魔力って感覚的にどんな感じだって言われると確かに説明が難しいな」
ネロナの言う通り、説明は難しいな。
「随分答えに困る質問をしますね、エドウィン様」
「魔力に目覚めていないのにそんな答えに困る質問をしないでください」
「私が悪いのか!? 気になったんだから仕方ないだろ!?」
ルティとレティにエドウィンが言う。
まあ、答えにくいと言えば答えにくいな。
「うーん、と言ってもなぁ、本当に説明が難しいんだよ、魔力に目覚めていない人に魔力が身体の中にある感覚を説明するなんて」
「く、確かに、私自身想像できない事を具体的に説明されても理解できなくて当たり前か」
うん、そうなんだよなぁ。
例えるなら食べた事ない旨い物を食べた事がある人から説明されてもその旨さが具体的にわからないような感じかな。
さらに極端に言うと失敗ばかりする人が成功した人から成功した達成感がこんな感じって言われてもその達成感が理解できないみたいな。
まあ、こっちの場合逆に怒りや嫉妬を買う可能性もあるけど。
「そんなに気になるなら他の皆に聞いてみたらどうだ?」
そうシルが言うので俺達は聞いてみる事にした。
~ルートの場合~
「魔力の感覚ですか、言われてみれば深く考えた事がありませんね、使えるようになったらそれが当たり前みたいなものでしたので、人間が立って歩ける事に対して特に疑問に思わないみたいな感じで、そう言うものだと言う感じですね」
「やっぱそんな感じだよな」
~リックの場合~
「魔力の感覚? 何て言うかこうグワーッと身体中から力が溢れ出るような感じだな」
「あー、確かにそうかもな」
~シオンの場合~
「そんな事聞かれても魔力は魔力としか言いようがないだろ、肉体の限界を底上げしてくれるような感じはするけど」
「なるほど」
~カリーナの場合~
「そうですね、魔力があれば女性でも魔力が使えない男性なら力でどうにでもできるくらい強くなりますね」
「確かに」
~フレイアの場合~
「難しい質問ですね、小さい頃私も空はどうして青いのかとか雲はどうして白いのかとか親に質問して困らせた記憶がありますね、それと同じようなものだと思います」
「子供の頃はよく疑問に思ったな」
~ラキムの場合~
「魔力ねぇ、考えた事ないわね、身体中に力が湧いて来るって感じは確かにするけど」
「うん、それくらいだよなぁ」
~ジョルジュの場合~
「魔力ですか、確かに感覚的にどうかと言われれば難しいですね、同じ事でも人それぞれ感じ方は違いますから」
「だよな」
~ユーリの場合~
「あら、随分難しい事聞くわね、魔力があるのとないのとじゃ全然違うのは確かだけど、これは実際に自分で魔力に目覚めてみないとわからないわね」
「やっぱそうなるよな」
こうして色々な人に聞いてみたのだが、皆やはり似たような感じの答えだったな。
「後、聞いていないのは」
「あ、若ちゃん達」
「ちょうど来たな」
「え?」
~ミスチーの場合~
「魔力の感覚?」
「ああ、エドウィンがそれを知りたいらしいんだ」
「魔力かぁ」
ミスチーは考える。
まあ、多分皆と同じ答えだろうな。
「えっとね、魔力の感覚って身体が熱くなるような感じだね」
『え?』
そう俺達は声に出す。
今までと違う答えが出たからだ。
「ほら、身体を動かすと身体が熱くなるじゃん、運動をすると特にあんな感じだよ」
「言われてみれば確かに魔力を纏うと身体が熱くなる感じがするな」
ミスチーの答えにシルも覚えがあるようだ。
確かに俺も魔力を使うと身体が熱くなる感じがするな。
「魔法使いみたいに生まれた時から魔力があるとね、赤ちゃんの時は上手く制御ができないから熱を出したりする事が多いんだよ、若ちゃん達も魔力に最初目覚めた時、上手く制御できてなかったからその日の夜に熱を出したりして数日寝込んでいたでしょ? あれは目覚めた魔力がまだ身体に馴染んでないからなんだよ、熱が下がったら魔力を普通に扱えるようになってたでしょ?」
「そう言えば」
「うむ、熱で数日寝込んでいたが下がったら確かに魔力を普通に扱えるようになってたな、すっかり忘れてたな」
俺もシルも覚えがある、確かに魔力が自分の身体に馴染むのに数日ほど熱を出して寝込んでたな。
「身体が熱くなる状態か、それなら何となくわかるな」
ミスチーの答えにエドウィンも何とか理解したようだ。
「でも、これってあくまで私が感じている事だから、結局は人それぞれって事だと思うよ」
うん、確かに結局は人それぞれだな。
「盲点でした、魔力が使えるようになったらそれが当たり前だったので」
「確かに魔力を使った感覚はそれが一番近いです、難しく考えすぎてしまいました」
ルティ、レティの言う通り、確かに難しく考えすぎてたな。
答えはシンプルなのについ難しい方へと考えてしまうあれだな。
「さて、魔力の感覚がわかったところで、今日の残りの特訓時間が短くなってしまった、そこでだ、急遽特訓メニューを変えたいと思う」
そう言いながら歯を見せにいっと笑うネロナ。
あ、なんか企んでるな。
「そのメニューのための先生に来ていただいた、アニス様どうぞ!!」
「はいなのです!!」
ネロナに言われて出て来たのは妹のアニスだった。
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