ホットドッグ作り
新しいパンを作ろうと思って探してみたら、かなりの数の絵が見つかった。
「パンってこんなに種類があるんだな」
「ああ、そんなにないかと思ってたが、予想以上だった」
「これは最初から図鑑を見てから作った方が良いな」
俺達は失われたもの図鑑を見る事にした。
シェフィーネ王女の描いた絵はかつてあったもので今はない失われたもの図鑑に載っている物の作り方の絵なんだ。
これも何故だかわからないが説明しておいた方が良いと思って簡単に説明したぞ。
話を戻すが失われたもの図鑑を見る。
「あ、これだな」
最初に見つけたのはホットドッグと言うパンだった。
「ホットドッグ、焼いたソーセージとキャベツをパンに挟んでケチャップをかけたもの、マスタードの辛みと一緒にかけるとさらに旨い、って書いてあるな」
「マスタード? それってあの黄色くて辛い調味料か?」
「おそらくそれでしょう、肉とかに好んでつけて食べる者もおるそうですが、あまり使われる事がありませんね」
「子供の頃うっかり食べてしまったが、物凄く辛くてそれ以来見てすらいないな」
「そもそも使われる事がほとんどない調味料だからね」
それをパンに使うのか。
うーん、味が全く想像できん。
「写真を見ると細長いパンに少しはみ出るくらいの大きさのソーセージを挟んでますね、ソーセージの下の方にキャベツを入れると言う感じですか、これならすぐに作れそうですね」
「じゃあ、早速頼めるか?」
「お任せください」
ジョルジュはすぐに準備を始める。
ソーセージをフライパンで焼く。
焼き終わったら次に細長いパンの真ん中に切れ目を入れそこにキャベツとソーセージを挟み最後にソーセージの上にケチャップとマスタードをかける。
「これで完成ですね」
皿の上には完成したホットドッグが三つある。
「見た目は写真と同じだな、サンドイッチと同じように手で食べるって事だな」
俺達はホットドッグを手に持つ。
こうして持つとサンドイッチより大きいな。
そしてホットドッグを一口食べる。
「「「旨い」」」
「ソーセージとパン、普通にありだな」
「ああ、サンドイッチとはまた違って食べ応えがあるな」
「それにこのマスタードの辛みがケチャップとよく合いますね」
「そう、この辛みが良い具合に合っている、子供の時にこれに出会えてたらもしかしたら・・・・・・いや、どっちにしても辛いから嫌だって言ってたな、小さい子供だったし」
そうシルは自問自答する。
「それにしてもマスタードにこんな使い方があったとは、そう言えばカホがこれを見た時からしと言っていました」
「からし?」
「東国にある調味料でマスタードと似た黄色くて辛いらしいです、納豆にかけて食べたりしていたそうです」
「なっとう? 東国の食材か?」
「はい、豆を使った食材だそうです、米にかけて食べるそうです」
「それは気になるな」
「ただ、カホが言うには我々には合わないかもしれないだそうです」
「ん? 何故だ?」
「匂いが凄いらしいです、嫌いな者はその匂いが臭くて食べたくないそうです、食べれば旨いそうなのですがその匂いが嫌で口にしたくないと東国でもその匂いで食べられない者も多くいるそうです、なので納豆すら知らない我々なら尚更その匂いで食べたくない可能性があるかと」
そうシルの問いにジョルジュが答える。
「なるほど、味は良いが匂いが強烈なのか、どんなのかますます気にはなるな」
シルの言う通り、俺も気にはなるな。
まあ、それは機会があったらって話だな。
「からしや納豆については実物が手に入った時に考えるとして、このホットドッグは良いと思うな」
「ああ、これは文句なしで店に出してほしいと思うぞ」
「では早速旦那様にも食べてもらいましょう」
そう言って俺達は親父の部屋に行きホットドッグを食べてもらった。
「ほう、旨いな、サンドイッチより食べ応えがあるから男性に人気が出そうだな」
「とりあえず一つ作ってみたけど、もっと作った方が良いよな?」
「ああ、できればたくさんのパンを作ってほしいな」
「一応作り方の絵はたくさんあるんだけど」
「そうなのか?」
「こちらがその絵になります」
ジョルジュが親父の机の上に俺達が見つけたパンが描いてある絵を置く。
「こんなにあるのか」
「これを作るって事で良いのか?」
「ああ、作れるパンは作ってほしいかもな」
「だとしたらこれから毎日食事はパンになるな」
「まあ、そうなるが仕方ない、陛下からの頼みだからな」
「これからパン日和になるって事だな」
シルの言う通り、これからパン日和になりそうだな。
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