色々聞きたいそうだ
「さて、これがドラゴンとの戦い方だ、参考になったか?」
ドラゴンを倒した俺はエドウィンに聞くがエドウィンからの返事はない。
「ん? どうした?」
「どうしたじゃない。あのジャンプ力は何だ!?」
「あー、身体能力?」
「バカな事言うな!! 明らかにこの高い木より上空にいたドラゴンの頭上を取ったんだぞ!! 身体能力だけで済まされるか!!」
「まあ、確かに普通に考えたらそうなるわな、いずれはお前にもこれくらいできるようになってもらうんだけどな」
「できるか!!」
「いや、できてもらわなきゃ困るんだけど、そうじゃなきゃドラゴンどころか弱いモンスターとも戦えないぞ」
「うむ、確かにエドウィンにはあれくらいはできてもらわなければシェフィーネとの婚約など無理だな」
「二人共本気で言ってるのか?」
エドウィンの問いに俺とシルは頷く。
将来的にはこれくらいできてもらわないとな。
「なら教えてくれ、ドラゴンを倒せたのには何か理由があるって事で良いのか? 身体能力以外の理由が」
「何でそう思うんだ?」
俺が問うとエドウィンは理由を話す。
「まず、剣の模擬戦の時に感じていた、お前もシルフィスタ殿も簡単に私の剣を躱したり受け止めたりしていた、それだけなら単に私よりも実力があるだけだと思っていたが、そうじゃなかった、二人は目を閉じて見えていないはずなのに私の動きを完璧に把握してさらに自分から迷いなく私に剣を向けて来た、まるで次に私がどう動くのか先が見えているかのように、そんなの感覚や慣れでどうにかできるレベルじゃない、目を閉じてそれができているんだから」
「なるほど、理由はそれだけか?」
「いや、他にもある」
「ほう、それはどんな?」
「さっきのジャンプ力もそうだ、どんなに身体能力の高い人間でもあんなに高く飛べるわけがない、お前のさっきのジャンプ力は王城の頂上にも届くほどのものだった、そんなの身体能力が高いだけで説明がつかない事くらい子供でもわかる、それにこれについてもだ」
エドウィンは首を切り落としたドラゴンの亡骸を指差して言う、
「本でしか読んだ事がないが、ドラゴンの皮膚はかなり固い鱗で覆われていると聞く、普通の剣では簡単に折れてしまうくらいにな、いくら魔剣と言えどあんなに簡単に切れるとは思えない、だから何かあるとしか思えない、だがそれが何なのかがわからない、だが何かあるはずだ」
「なるほど」
よく見ているな。
さて、どうしたものか。
「答えだけ言わせてもらうと確かにお前の言う通り、ただの身体能力では説明できない何かは確かにある、俺もシルもそれを使っているのは確かだ」
「やはり何かあるんだな」
「ああ、だが今それを具体的に教える事はできない、今のお前は基礎体力を作っている途中だ、中途半端な状態でそれを教えるのは意味がないと思っている、だから今は教えられない、だがいずれお前にも教えるつもりだ」
「今の私ではか、わかった、今はそれで納得しておく」
「ああ、そうしてくれ」
「話は終わったか? ならこのドラゴンをどうするかだな」
シルがドラゴンを見て言う。
「そうだな、とりあえず冒険者ギルドに持って行って解体してもらって、素材はギルドに買い取ってもらって肉はいくらか貰っておこうか、今晩はドラゴンの肉だな」
「久しぶりのドラゴンの肉か、それは楽しみだ」
「ちょっと待て、どうやってこのドラゴンを運ぶ気なんだ?」
「ん? ああ、こいつを使うんだ」
そう言って俺は片手で持てる小さな箱を出し、それをドラゴンの遺体に当てるとドラゴンの遺体はその場で消えるのだった。
「消えた!?」
「ああ、こいつはアイテムボックスだよ」
「アイテムボックス? 確か見た目よりもたくさんの物を収納する事ができる魔道具だったな」
「そうだ、たくさん入れられると言っても限界はあるが、俺の持っているこのアイテムボックスならそうだな、大体巨大なモンスター百体分くらいは入れられるかな」
「ひゃく、それだけ入れるなら荷物運びにも困らない便利な魔道具だな」
「まあな」
その気になれば家も収納できて引っ越す事もできるからな。
討伐したモンスターの遺体を運んだり、素材をたくさん集めたりするのに使えるから冒険者にとっては喉から手が出るほど欲しい魔道具だがその便利性ゆえにかなり高額な値段で売られているから手に入れるのは中々難しいだろうな。
「よし、ドラゴンも回収したし帰ろうか」
こうして俺達は家に帰るのだった。
ちなみに討伐したドラゴンはルート達に頼んで冒険者に持って行って解体してもらい素材は買い取って旨いドラゴンの肉はたくさん貰って来てくれた。
ドラゴンの肉本当に旨いんだよなぁ。
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