唐揚げ
「からあげ、なのです?」
「ああ、これは唐揚げと言う鶏肉の料理だそうだ」
唐揚げのページを見ながら俺はアニスの問いに答える。
「唐揚げ、鶏肉を油で揚げた料理、家庭的な料理で米とも合うし酒のつまみにも合う、そのままでも旨いがレモンの汁を掛けて食べるのもあり、しかしこれは好き嫌いが分かれ勝手に全部の唐揚げにレモンの汁を掛けると喧嘩になる恐れがあるのでレモンの汁を掛ける時はちゃんと確認をしてから掛けるように」
そう説明文に書かれていた。
「それにしてもこの唐揚げと言う料理、匂いからして食欲をそそりそうだな」
「はい、この匂い絶対に美味しいものですよ」
「早速食べようか」
俺達は唐揚げを一つずつ取り口にする。
「旨い、外は衣でカリっとしているな」
「はい、中の肉は柔らかいですね」
「とても美味しいのです」
「何してるんだ?」
俺達が唐揚げを食べているとシオンが姿を現す。
「ああ、シオン、ジャイアントバードの肉を使って料理を作ったから食べてたんだよ」
「ジャイアントバード? ああ、このデカい肉はそれか」
「ちょうど領地に向かって来たから私が討伐してそのままギルドで解体して肉を貰ったの、それでシェフィーネ王女の描いた絵でこれを作ったのよ」
「カリーナが作ったのか?」
「ええ、唐揚げって料理なの、はい、シオンもどうぞ」
そう言ってカリーナはシオンに唐揚げを一つ差し出しシオンは口にする。
「どう?」
「ん、旨いな、お前が作ったのなら旨くて当然だな」
「もう、シオンったら」
顔を赤らめるカリーナ。
うん、別に良いんだけどさ、良いんだけど。
「おーい、俺だけじゃなくてアニスもいるんだぞー」
俺がそう言うと二人はハッとして顔を背ける。
「あ、いや」
「えっと、申し訳ありません」
「二人はラブラブなのです」
「「っ!!」」
アニスの言葉に二人は顔を真っ赤にする。
ラブラブって、妹よ。
そんな言葉どこで覚えたんだ。
「シオンとカリーナはラブラブなのです、ルートとフレイアのようにラブラブなのです」
「え?」
「お父様とお母様と同じようにラブラブなのです」
「ア、アニス様、ラブラブなんて一体どこで覚えたのですか、それに、え?」
「聞き間違えじゃなければルートとフレイア、そして旦那様と奥様の事もラブラブって言ってたような」
「ラブラブと言う言葉は流行りの恋愛小説に出てたのです、二人みたいな感じの事を言うのです」
何ぃ、最近の恋愛小説ってそんな言葉が普通に使われてるのか?
アニスくらいの子が読むものだからそんな変な事は書かれてないと思っていたが、まさかそんな言葉が普通に使われていたとは。
「あ、あの、アニス様、その、ルートとフレイア、旦那様と奥様の事をラブラブとおっしゃいましたが」
「はいなのです、ルートとフレイアは二人だけの時にカリーナとシオンみたいな感じだったのです」
「ええ!?」
アニスの言葉にカリーナは動揺する。
うん、俺も動揺してるよ。
まさか俺の知らないところでそんな光景を見ていたなんて。
「ちなみに旦那様と奥様は?」
「お父様とお母様も二人だけの時にラブラブな感じなのです」
「マジか」
「後、兄上様とシル様も二人きりの時にラブラブな感じでいるのです」
「何!?」
妹よ、いつの間に俺とシルのラブラブを見ていたと言うんだ。
一体いつどこで見られたんだ?
シルとラブラブに夢中だったからアニスの気配に気づけなかったか。
「ア、アニス様、そう言う光景はアニス様にはまだ早いのであまり見ないようにしてください」
「え? まだ早いとは?」
「と、とにかく、アニス様にはまだ早いのです、そう言うのを見るのはもう少し大人になってからです、いや、大人になってもあまり見るものではありませんが」
「アニス様、カリーナの言う通り、そう言うのはあまり見ない方が良い」
「? どうしてなのです?」
「どうしてもだ、とにかくあまり見ないように気をつけるんだ」
「わかったのです」
カリーナとシオンの必死さが伝わったのかアニスは理解を示すが頭に?マークを浮かべているような顔をしているのだった。
うん、俺もカリーナとシオンに賛成だな。
アニス、八歳のお前にはまだラブラブな光景は早過ぎる。
その夜、晩御飯に出した唐揚げは皆も気に入ってくれて酒と合うと書いてあったから親父も気に入ったそうだ。
それと親父と母さん、ルートとフレイアに二人きりの時のラブラブな光景をアニスに見られていたと伝えると驚かれて今後は気をつけるそうだ。
俺もシルに言って家で二人きりの時はアニスが近くにいないかどうか注意しようと決めたのだった。
我が妹アニス、まだ八歳なのに恐ろしい子。
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本日二話目の投稿です。
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