今の自分の強さを認識する事
「どう言う事だ?」
「俺が模擬戦をしたのは、今のお前の強さを認識させる事だったんだ」
「自分の強さ?」
「そうだ、ドラゴンを倒すと言っても今の自分がどれくらいの強さなのか、武器を持ってどれくらい戦えるのかを知ってもらう必要があった、だからこの模擬戦だ、そしてお前が感じたようにお前の今の強さがこれだ」
「これが今の私の強さか」
「そうだ、悪いがドラゴンと戦わせる事はできない、それどころか弱いモンスターとも戦わせられない、ただ無駄死にするだけだ」
「ハッキリと言うな」
「ああ、むしろお前ハッキリと言った方が良いだろ? 下手にお世辞を言われるよりも」
「確かにな、下手に本音を隠されるよりはマシだな」
俺の言葉にエドウィンはそう返す。
そう、こいつは隠し事をされるよりハッキリ言ってほしいタイプだろう。
「まあ、今の実力がわかったからと言って焦る事はないさ、強くなるうえで一番注意しなければならないのが焦りだ、早く強くなるために焦って無理をした事で身体を壊してしまう事だってあるんだ、心配しなくてもちゃんとドラゴンと戦えるように鍛えてやるから」
「ああ、そこは頼らせてもらうよ」
「そうだな、と言うわけでエドウィン、今日の特訓はここまでだ」
「ん? 終わり? まだ昼にもなってないぞ?」
「いやいや、お前ここ最近勉強以外でシェフィーネ王女と一緒にいる時間作ってないだろ? ここいらでシェフィーネ王女と二人きりの時間を過ごして来いよ」
「なっ!?」
そう俺が言うとエドウィンが顔を赤くする。
「いや、シェフィーネと二人きりの時間って、今の私にそんな時間は」
「ないなんて言うんじゃないぞ、これはシェフィーネ王女のためでもあるし、お前のためでもあるんだ」
「私のため?」
「そうだ、ちゃんとシェフィーネ王女との時間を取って日常会話でも良いし一緒にどこか出かけたりでも良い、とにかくそう言ったシェフィーネ王女との二人きりの時間を取る事が大事なんだよ、そうしなかった場合、不安が溜まって最悪別れを切り出す事だってあるんだから」
「別れって、いくら何でもそこまで」
「冗談でも何でもないぞ、二人きりの時間を取らなかった事でとんでもない悲惨な事件が起きてしまった事が過去にはあるんだからな」
「え?」
俺の言った事にエドウィンは驚く。
「お前も知っておくべきだと思うぞ、ちゃんとそう言った時間を取らなかった事で起きてしまった事件をな」
「そ、そんなにとんでもない事件なのか?」
「ああ、そうだよな? 親父」
「ん? ああ、そう言えば俺がお前に話したんだったな、ちゃんと婚約者との時間を、そして結婚してから家族との時間をちゃんと作らなかったから起きてしまった惨劇とも呼べる事件」
「ああ、それをエドウィンにも話してくれないか」
「そうだな、話して置いて損はないだろ」
こうして俺達は親父の話を聞くのだった。
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