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王妃様の反応

ダンジョンマスターからの返事は、王妃のもとへ届けられた。


「王妃様、こちらが返礼品です」


近衛兵が慎重に品物を並べていく。


「こちらがエアコン、そしてこちらが空気清浄機です」


「エアコン……?」


王妃は見たことのない機械を眺めた。


「どちらもダンジョンマスターからの贈り物です」


続いて、高級化粧品が取り出される。


「こちらは化粧品です」


「まあ……」


王妃は化粧品を手に取って確認する。


そして最後に、近衛兵が箱から大きな衣装を取り出した。


「こちらが最後の品です」


純白のウェディングドレスだった。


「……これは?」


王妃が首を傾げる。


近衛兵にも、その意味は分からなかった。


「申し訳ありません。私どもにも用途までは……」


「そうですか」


王妃はウェディングドレスを眺めた。


そして近衛兵から、一通の封筒を受け取る。


「こちらがダンジョンマスターからの返事です」


封筒には封がされたままだった。


「分かりました」


王妃は封を切り、手紙を読み始めた。


そこに書かれていたのは、王妃からの対談の申し出を受け入れるという返事だった。


ただし、一つ条件がある。


王妃自身がダンジョンへ来ること。


「……私が自ら来い、ということですね」


王妃は手紙を読み終える。


そして、改めて目の前のウェディングドレスへ視線を向けた。


「…………」


王妃はしばらく考えた。


そして、ぽつりと呟く。


「この服を着て来い、ということかしら?」


近衛兵は困惑した。


だが、手紙には王妃自身が来るように書かれている。


そこへ、わざわざウェディングドレスまで贈られてきた。


そう考えれば、王妃がそう解釈するのも無理はなかった。


「しかし……なぜウェディングドレスなのでしょう?」


「私どもにも分かりません」


「そうですか」


王妃はウェディングドレスをもう一度見る。


本人に聞けば分かるのだろう。


ならば、直接会った時に聞けばいい。


王妃は手紙を畳んだ。


「陛下にお伝えしてください」


「はい」


「準備が整い次第、私はダンジョンへ向かいます」


近衛兵が少し驚いた顔をする。


「王妃様、自らお向かいになるのですか?」


「ええ」


王妃は頷いた。


王国から対談を申し出た。


その返事として、ダンジョンマスターは対談に応じると答えた。


そして、王妃自身が来るように指定してきた。


「ダンジョンが私を指名しているのです」


王妃は静かに言った。


「こちらから接触を求めておいて、断ることはできません」


近衛兵は深く頭を下げる。


「承知しました」


こうして王妃が、ダンジョンへ向かうことが決まった。


王国にとって、これまで経験したことのない対談になる。


相手はダンジョンマスター。


そのダンジョンには、エンシェントドラゴンまで存在する。


そんな場所へ、王妃自らが向かう。


そして王妃の横には――。


ダンジョンマスターから贈られた、純白のウェディングドレスが置かれていた。

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