クラリスのデート報告
クラリスはセレスティアのもとを訪れていた。
「お姉さま、デートとても楽しかったです」
クラリスは嬉しそうに話していた。
「そう。よかったわね」
セレスティアも満足そうだった。
「私に任せればなんでもうまくいくわ」
「さすがです」
クラリスは素直に頷いた。
「毎週やりましょうと約束して帰りました」
「ずいぶん積極的なのね」
セレスティアは少し意外そうにクラリスを見る。
「そんなに気に入ったの?」
「はい。とても楽しかったです」
「もしかしたら、運命的な出会いかもしれませんわね」
「私も、そんな気がしています」
クラリスは少し照れながら答えた。
「あなたの周りにはいないタイプかもしれないわね」
「そうでしょうか?」
「ええ」
セレスティアは少し考えてから続ける。
「権力が通じないから、普通の女の子扱いしてくれるのが気に入ったのかしら」
「……そうかもしれません」
クラリスも考えてみる。
「私が王女だと知っていても、特別扱いされませんでしたから」
「それが新鮮だったのね」
「はい」
クラリスは笑顔で頷いた。
セレスティアは納得したように頷く。
「なるほどね」
そして、少し考えた。
「今度はフローラとデートさせよう」
「フローラさんとですか?」
「ええ」
「どうしてですか?」
「せっかくだもの。フローラも一度くらいアレンとデートしてみたらいいわ」
クラリスは少し考える。
「フローラさんも楽しめそうですね」
「でしょう?」
セレスティアは楽しそうだった。
そして、ふと台本のことを思い出す。
「そういえば、次の台本を用意しようか?」
「しばらくは同じでいいです」
「そうなの?」
「はい」
クラリスは即答した。
「今回の台本、とても気に入りました」
「手をつないだり?」
「はい」
「カフェで食べさせ合ったり?」
「はい」
「ジュースにストローを二本さしたり?」
「はい」
セレスティアは少し笑う。
「ずいぶん気に入ったのね」
「はい。これがデートなんだと思いました」
クラリスは嬉しそうだった。
「じゃあ、飽きたら言いなさい。いつでも次の台本を作るわよ」
「その時はお願いします」
「ええ」
クラリスは満足そうに頷いた。
「それでは、お姉さま。ありがとうございました」
「またいつでもいらっしゃい」
「はい」
クラリスは笑顔で帰っていった。
一人になったセレスティアは、しばらく黙っていた。
そして、口元が少し緩む。
「ふふっ」
クラリスはすっかりデートを気に入ったらしい。
そして次はフローラ。
アレンは何も知らない。
「……次は何をさせようかしら」
セレスティアは楽しそうに考えていた。




