↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンでニート生活始めます ~冒険者を集め、町を発展させ、経済を動かし、世界に影響を与えるダンジョン経営~  作者: まゆな


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
170/424

回復の泉

アレンのダンジョンではポイントが余っているのに、お金が不足していた。


ポイントはいくらでもある。


だが、お金はそうはいかない。


お金を作ろうと思えば、ポイントを使って生み出すこともできる。


だが、アレンはそれをしなかった。


「お金を作るのは簡単なんだけどな……」


ポイントでお金を生み出せば簡単に解決できる。


しかし、大量のお金を新しく生み出せば、世の中に出回るお金が増える。


そうなればインフレにつながる。


ダンジョンの都合だけでお金を増やすのは避けたい。


そこでアレンは考えた。


「冒険者からお金を回収すればいい」


そして思いついたのが、ゲームにある回復の泉だった。


ダンジョン内に回復の泉を作り、そこにお金か魔石を入れるとポーションが出てくるようにした。


これなら冒険者からお金を回収できる。


アレンはさっそく回復の泉を設置した。


「これで少しはお金が戻ってくるだろ」


ところが、しばらくすると予想外のことが起きた。


「回復の泉、便利すぎるだろ!」


「これならもう一戦できるぞ!」


「町に戻らなくてもいい!」


回復した冒険者たちは、そのまま探索を続けるようになった。


傷を負えば回復する。


回復したらまた戦う。


また傷を負えば、また回復する。


結果として、冒険者一人あたりの戦闘回数が増えていった。


滞在時間も増える。


当然、ダンジョンに入ってくるポイントも増えた。


「……ポイントがさらに増えてる」


アレンは複雑な顔をした。


お金を回収するために作った設備なのに、ダンジョンのポイント収入まで増えている。


そして、もう一つ変化があった。


冒険者が戦う回数が増えたことで、魔石を手に入れる量も増えた。


冒険者はその魔石をダンジョンに売りに来る。


アレンは魔石を買い取る。


すると、買い取った魔石はダンジョン側でポイントに変換される。


つまり――


冒険者が魔石を手に入れる。


↓


アレンが魔石を買い取る。


↓


ダンジョンが魔石をポイントに変換する。


「……またポイントが増えた」


アレンは頭を抱えた。


ポイントはすでに余っている。


それなのに、回復の泉によって冒険者の戦闘回数が増え、魔石の買い取り量まで増えている。


そして、そのたびにアレンはお金を支払う。


「俺、お金を集めたくて回復の泉を作ったんだよな?」


回復の泉からは確かにお金が入ってくる。


だが、冒険者が元気になったことで戦闘回数が増える。


魔石が大量に持ち込まれる。


アレンがそれを買い取る。


魔石はポイントになる。


そして、お金だけがダンジョンから出ていく。


「ポイントはいらないんだよ……」


アレンにとっては完全に逆効果だった。


ポイントは余っている。


魔石も必要以上に集まる。


冒険者は回復できて喜んでいる。


ダンジョンもポイントを稼げている。


なのに、お金だけが足りない。


「ダンジョンとしては正しいんだけどね」


アレンは回復の泉を眺めながら呟いた。


ダンジョンは冒険者を回復させる。


冒険者はさらに戦う。


魔石を手に入れる。


アレンが買い取る。


魔石はポイントになる。


ダンジョンはさらに儲かる。


「……俺が欲しいのは、そのポイントじゃなくてお金なんだけどな」


アレンは深いため息をついた。


ポイントをお金に変えることはできる。


だが、インフレを避けるために、それはしたくない。


結果としてアレンは――


ポイントが余っているのに、お金を求めて頭を悩ませることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。