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ダンジョンでニート生活始めます ~冒険者を集め、町を発展させ、経済を動かし、世界に影響を与えるダンジョン経営~  作者: まゆな


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近衛兵のダンジョン攻略

アレンはダンジョンの入口へ視線を向けた。


 やがて、近衛兵の精鋭部隊がダンジョンへ入っていった。


 今回の目的は、ダンジョンの攻略ではない。


 アレンが知りたいのは、兵士が冒険者と比べてどの程度ダンジョンで通用するのかということだった。


 これまでアレンは、冒険者たちが強くなっていく様子をずっと見てきた。


 しかし、兵士については分からない。


 ならば実際にダンジョンへ入ってもらえばいい。


 アレンはマスタールームから、近衛兵たちの様子を眺めていた。


「まずは低層からか」


 近衛兵たちは一階層を通り、二階層へ入った。


 隊長を先頭に、周囲を警戒しながら進んでいく。


 すると、少し先から戦闘音が聞こえてきた。


「……誰かいるぞ」


 近衛兵たちが足を止める。


 音のする方向を見ると、そこには子供たちの姿があった。


「子供?」


 子供たちはモンスターと戦っている。


 危なげなく武器を振り、モンスターの動きを見ながら戦っていた。


 近衛兵たちは思わず顔を見合わせた。


「……ここは任せていいだろう」


「はい」


 隊長は子供たちの戦いを少しだけ確認すると、道を譲ることにした。


「邪魔しないようにしよう」


 近衛兵たちは戦闘中の子供たちを避け、先へ進んだ。


 アレンもその様子を見ていた。


「二階層では子供が普通に戦ってるんだよな」


 このダンジョンでは、低階層が冒険者の育成場所として定着している。


 近衛兵たちはそんな冒険者たちを横目に、さらに奥へ進んでいった。


 三階層へ入る。


 今度は二階層とは比べものにならないほど、戦闘音が増えた。


 剣がぶつかる音。


 モンスターの唸り声。


 冒険者たちの掛け声。


 あちこちで戦闘が行われている。


「随分と多いな」


 隊長が周囲を見回す。


 冒険者たちはそれぞれの相手と戦っている。


「冒険者に任せて、我々は先へ進みましょう」


「そうだな」


 近衛兵たちは戦闘には加わらず、そのまま進んでいった。


 しばらく歩いたところで、隊長がふと立ち止まった。


「……待て」


「どうしました?」


「我々は何階層から攻略する予定だった?」


 部下たちは顔を見合わせる。


「隊長、10階層からでよくなかったですか?」


「……そうだな」


 隊長は少し考えた。


 そもそも今回の目的は、低階層の冒険者を見に来たわけではない。


 自分たちがどこまでダンジョンで戦えるのかを確認することだ。


「引き返そう」


「はい」


 近衛兵たちは三階層から来た道を戻り始めた。


 先ほど通った場所を逆方向へ進み、一階層まで戻る。


 そして一階層に設置されているエレベーターへ向かった。


「10階層へ」


 隊長が操作すると、エレベーターが動き始める。


 歩いて移動するのとは比べものにならない速度で階層を上がっていく。


 ほどなくして10階層へ到着した。


 扉が開く。


「ここからだ」


 隊長が気を引き締める。


 10階層を抜け、11階層へ向かう。


 そして11階層へ足を踏み入れた。


 これまでとは空気が違う。


 近衛兵たちは自然と隊列を整えた。


「警戒を怠るな」


「はい!」


 その直後だった。


 前方からモンスターがこちらへ向かってきた。


「来たぞ!」


 近衛兵たちが一斉に武器を構える。


 モンスターが距離を詰めてくる。


 だが、隊長は慌てなかった。


 モンスターが射程に入った瞬間、一歩前へ出る。


「はっ!」


 一閃。


 隊長の剣がモンスターを斬り伏せた。


 モンスターはその場に倒れる。


「……」


 部下たちは隊長を見る。


「一撃ですね」


「問題なさそうです」


 隊長は倒れたモンスターを確認してから、周囲を見回した。


「この程度なら問題ない」


 近衛兵たちは再び隊列を整える。


 対人戦闘を想定して鍛えられた近衛兵たちだったが、少なくとも11階層のモンスター相手なら十分に戦えるようだ。


 アレンもマスタールームからその様子を見ていた。


「11階層は普通に突破できそうだな」


 兵士がどこまで通用するのか。


 まだ始まったばかりだ。


 アレンは近衛兵たちがさらに深い階層へ進んでいくのを、興味深そうに見守っていた。

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