草の次は海藻ですが、なにか
新たな場所にやってきた主人公(ちっさい頭の無い骸骨)
さぁ、ぬるぬる祭りだよ!わっちょい!
「それでどうします?早速草刈りにでも行きますか?」
ーーあぁ、行こうか。
「ええ、分かりました。でもその前に...朝食だけ食べていきますね?」
なんか予定を崩されたような...まぁいいや。
ーー・・・分かった。
すこしぶっきらぼうになってしまったのも無理はないだろう。行きますか?と言われたのに朝飯を食べるって...はぁ。
そんなプレルのドジっぽさを確認しつつも俺とプレルは茶の間に朝飯を食べに行った。
ーーーーーーーー◇
そして朝飯を食べて連れてこられたところは見た目は昨日と同じだが、周りの環境が違かった。
ーーさっむ!!くしゃみ出そうだ!
「あら、そんなに寒いですか?確かに寒いですがそこまで寒くは...。」
ーーいや、十分に寒いって...うぅ。
そんな規格外なプレルと比べて欲しくない...そう切実に思った。
こちらとらまだユッカ初めて2日なんだよ!
そんな寒い寒いと何度も言うこの場所は極海と呼ばれる極寒の海の...それも海底らしい。それとどうやって来たのかというと、いつも通りプレルの中に入って連れてきてもらった。移動している間は外の寒さを感じず、なかなかに快適な旅でした。まぁ、これもプレルのおかげなんだが...
「それにしても...うふふ。」
何となく雰囲気がアウトのような気がする。そう思った俺はプレルが元に戻るまで放っておくことにした。触らぬ神に祟りなしってやつだ。
そして目の前に広がる草原...というか海藻がずらりと広がるその光景は何とも壮大で、また果てしないものだと忌避感に陥った。なにせ昨日の草原の時は足でまといにしかならなかったのだから。
「ふぅ、さて私も行ってきますね?それではがんばってくださーーーーぃ...」
そう言って瞬時に浮いたプレルは何かを急ぐように言葉をはっきり言う前に移動を開始し、そのせいか声はやまびこのようにその速さによってすぐに消えていった。俺はそんな光景をただ指をくわえてみる事しかできなかった。なにせ速すぎるからお礼も言えていないのだ。
ーーいや、早すぎだろ。はぁ...まぁいいか。また後でお礼言えるだろうしな。とにかくやりますか!取り敢えず...30本からにするか、どんなやつか分からんし。
そんな独り言を交えつつも俺は気合を入れ手を鎌の形の形状にして、そのまま海藻を30本ほど刈り取った。ここでもその鋭さは通用するようで綺麗に根元から刈り取ることができた。ただ手に海藻特有の粘膜がついて手がベトベトする...洗いたい。
ーーーーーーー◇
ワサワサーー
ーー来たか...。
そして魔力を使ったり素振りをしたりして鍛錬しながら待つこと約15分、ここも出現の時間は同じだったようで海藻と海藻の間から件の魔物が出てきたようだ。その見た目は...
・・・ワカメ...いや昆布か。
色は深緑、それにつやつやした肌。そう、その正体は昆布だった。そんな昆布から足が生えてこちらに走ってくる姿は...なんというか奇妙だった。走る度にワカメがワサワサと揺れ、今にも転びそう。
敵だと知りながらも心配してみていたのだがその心配はないようでそのまま俺に近づいてきた。このまま一体目を刈ろうかと手を構えて待ち受けていたのだが...
ステンーー、ビシャッ
うお?!
いきなり目の前の昆布群の先頭が転び、その瞬間その転んだ昆布の身体全体から水のようなものが出たと思うと宙でそれが集まって一瞬で球状となり、俺に向かって飛んできた。
と?!あ、危ねぇ...転ばないと思っていたんだが、判断が甘かったか。それと今でてきた水って...うわぁ。
咄嗟に避けたその水球が落ちた場所を見るとその水は粘液みたいに地面に広がっていた。その粘液力はとても強そうであれに捕まったら一巻の終わりだと予想できた。
捕まらないようにしないとな...って待てよ?!
『相棒、早く避けろ!』
そんなキチの切実な声が聞こえたと同時に振り向くとそこには次々と転ぶ昆布達の姿が。そしてそれと共に発射される粘液。その数は少ないが一つ一つがでかく、俺を捕まえてももう一人は捕まえられそうな大きさであった。
『分かっているが、こんなのどうやって避けろと?!』
『いいからこのまま俺様と話しながら避けろ!そら次がきたぞ!』
『うおぁ?!』
その粘液の狙いは正確で、綺麗に俺がいる場所へと落ちている。だが狙いが正確なおかげで避ける方向が予測できる。
『このまま避けきれ相ぼ...ってそういえば!』
『なんだ?!』
ここでなにか考えることを言わないでほしい...そう思った俺だったがそんな気持ちは次の一言で消えることとなる。
『相棒には粘液無効があるじゃねえか。』
『あっ...。』
それを聞くと同時に俺は脱力してしまい、そこを逃さずにと粘液が着弾した。だがキチの言った通りスキル【粘液無効】の影響か何も身体にまとわりつく感覚がない。まるでそれがただの水だと言うかのように。
それからというものの、そのままその場に立ち尽くす俺に次々と粘液が降りかかる。だが悲しいかな、俺には何も影響がない。粘液自体に直接的な攻撃判定もないようで障壁が削れる感覚もない。
それから粘液の嵐がおさまったその場所は俺を中心に粘液が散乱し、何とも言い難い光景となっていた。それを見た昆布達は粘液に絡んで俺が動けないと思ったのか無警戒に近づいてきた。
んー、俺動けるんだけどなぁ、どうしよ。このまま行くべきか...取り敢えず鑑定してみるか。【鑑定】
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【シーグラスウォーク】(個体名:なし)
Lv.12 職業:班長
所属:なし
体力:200/190
魔液:85/70
力:60
守:24
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先程先頭にいた昆布を鑑定した結果がこれだ。
職業が班長って...いや学校かよ!
突っ込んでしまったのはしょうがないだろう。それだけこの世界、いやその姿に合わない言葉なのだから。それと他の奴らも鑑定してみたのだが伊達に班長と名乗ってるだけあって目の前の昆布が一番ステータスが高かった。そしてその班長昆布が先陣をきって俺にあと数歩でたどり着くという瞬間に俺はその場で腰を落とし勢いをつけて襲いかかった。
ザシュッーー
その奇襲は上手くいったようで相手は何もできないままに自前の鎌で刈り取る事が出来た。そして、その切った感触はグラスウォークよりも切れやすい。
ーーさぁ、お前らの班長は倒れた...次はどいつだ!
ーーー?!...!
そう威圧しながら魔声を昆布達に向けてはなった途端、自分たちのリーダー的存在が倒されてしまったからかその場で一斉にたじろいだ。だがそれも一瞬の出来事。どうやらそこまで頭が良くもないようで全員が一斉に突進してきた。だがその歩みは遅く、普通に走れば逃げ切れそうだ。だが...
ーーそう来るのなら相手にしてやろう!おらぁ!【サークルサイズ】!
ーーー!
売られた喧嘩は買うだけ。そんな戦闘馬鹿思考で向かってきた昆布達を手始めにスキルを放ち迎え撃った。その一撃で周りを取り囲もうとした昆布達は切り飛ばされ、飛ばされる最中にその体は二等分に別れてしまった。そして鎌と、鎌系スキルだけで戦うこと数十分、その戦闘は俺の圧勝に終わった。
なにせその守はグラスウォークよりも低いのだ。粘液が無力化される分弱くなってまうのは当然であった。
ーーさて、30本はいけることがわかったし...次は50本にするか。
その言葉通りに俺はだいたい50本を刈り取りまた15分待つ間に、次は【魔力感知】と【魔力操作】を使い【W生やし】をどこからでもできるように特訓を行うことにした。
ーーーーーーー◇
〈【W生やし】がレベルアップしました。〉
ワサワサーー
そんなアナウンスが響く頃にちょうど昆布達が現れたようで先ほどと同様海藻と海藻の間からシーグラスウォークが現れた。そしてその足元には横切る緑色のようなものが...
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【シーラングラス】(個体名:なし)
Lv.15 職業:運び屋
所属:なし
体力:130/130
魔液:35/29
力:127
守:18
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目はないが魔力視で捉えたその姿はまるで藻のようで、地面を滑るように移動していた。
ここの地面は青っぽい石でできており土がないので滑り止めとなるものがないのだ。そしてその滑る藻は俺に向かって走りながらまた先程の粘液のようなものを連続で吐き出し俺に浴びさせてきた。だがそれを無効化してしまう俺は吐き出して油断したところを【魔凱】を使い、飛魔刃で一刀両断する。
そんなパターンにハマってしまってから先はなんとも楽な作業で、先程よりもその速さから少し時間はかかったが全て倒し切ることができた。
シーラングラスは...確かにラングラスの上位互換的なやつだったが案外楽に倒せたな。まぁ、粘液無効があったからなんだが。
そんじゃ次はまた数増やすか...。
それから数時間、俺はこの工程を何度も繰り返し、70体、90体と倒せる数を確実に上げていった。
海藻ってあのヌルヌルな感じが苦手な人もいますよね...作者は好きですが
ということで三日ぶりとなって更新致しました。遅れて申し訳ありません!最近は構成を考えるのが難しくなってきて、ただの言い訳ですねこれ。
2019年5月20日
見直した際に少し妙と思われる場所を修正
(言葉遣い、改行箇所etc...)




