Wを生やせ、君の心に
2日遅れとなりすいませんでしたァ!m(_ _)m
〈プレイヤーのユッカ内睡眠を確認。これより強制ログアウト及び、強制起床を開始します。〉
ビッ!
「んあ?!」
その声とともに俺の身体に電流を流され、意識が現実へと戻された。電流と言っても静電気よりちょっと強いぐらいだが...
「ふう、何回体験しても慣れないな...これは。でも...あのベッドが悪いんだ、うん。さて、さっさと終わらせてまたインしようか。」
そんな責任転嫁をしながらも俺は昼飯を食べに下へと降りていった。階段を降り終えて茶の間に行くとテーブルにはパックがのっていた。どうやらおかずが入ってるようだ。
母さん、いつもありがとう...
いつも思うことだが、今は何故かそれを一段と強く感じた。
「そんじゃ、いただきます!」
『いただきます!』
『いや、キチは食べれないだろ?!』
キチのせいで雰囲気が台無しになったが、俺はそんな思いとともに昼飯を食べ終え、用を足し、再びユッカへと戻った。ちなみに昼飯はプレルの料理と同じくらい美味しかったです。ごちそうさまでした。
『ごちそうさまでした!』
『ここまで入ってくんじゃねえよ!』
ーーーーーーー◇
ーー知らない天井だ...
インした時特有の暗転から覚めて見たその天井は自分の知るものでなかった。それは土のようでいて光沢を持っていた。
「それは天井を見る前にネクトさんが寝てしまいましたからね。それとおはようございます、ネクトさん。」
ーー確かにそうだな...。まぁ、おはようプレ...ル?
いかにもそうだと思い声のした方向を見てみるとそこには宙に浮く謎の黒い物体が...いや、全身煤だらけになったプレルが浮いていた。
「どうしました?」
ーーいや、全身真っ黒だぞ、プレル。
「あら、私としたことが身体を綺麗にするのをすっかり忘れていました。身体を綺麗にしてきますのでここで待っていてくださいね?」
そう言うとプレルは足...触手早に梯子の場所から出ていった。これを見ると浮けるっていいなって思う。
まぁ俺にはできん事だし、考えても仕方が無いか...。それよりも今は待っている間何しようかって話だ。・・・取り敢えずアナログでも聞くか...。あの時、途中からずっとアナウンス切ってたからな...さて、なにか上がったことはあるだろうか。
〈プレイヤーのアナログ希望を確認。聞きますか?〉
あぁ、頼む。
〈プレイヤーの許可を確認。これよりアナログを流します。〉
その声が聞こえなくなると同時に俺の思考の中でアナウンスの声が流れ出した。
〈レベルが2上がりました。〉
〈【気配察知】のレベルが上がりました。〉
〈【触覚強化】のレベルが上がりました。〉
〈【鎌術】のレベルが上がりました。〉
〈頭:【草頭】のレベルが上がりました。よってスキル【W刈り】を会得しました。〉
〈【移動速度上昇】のレベルが上がりました。〉
・・・etc
そのあまりの多さに無いはずの頭が痛くなってきた。いや、多すぎだろ。
あまりに多いため取り敢えず纏めてみると、
・レベルは10上がった。
・補助系スキル、例えば【触覚強化】などが全体的に3~4上昇
・【鎌術】のレベルが5上昇
・【鎌術】が【大鎌術】に進化
・頭のレベルが5上昇
ぐらいだ。んで、新しく手に入れたスキルは...
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【W刈り】
スキル【W生やし】で生やした草を刈り取ることができる。刈り取った草は具現化し採取することができる。
《レベルが1上がるごとに草の具現化時間が増加》
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【大鎌術】
スキル【鎌術】から派生したスキル。大鎌を上手く扱えるようになる。
《レベルが1上がるごとに所持している大鎌系統の武器の切れ味・耐久度が上昇》
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【W結び】
スキル【W生やし】によって生えた草を結ぶことができる。結んであれば形状は自由。
《レベルが1上がるごとに形状持続時間が増加》
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【W纏】
己の体に【W生やし】を行い、水に絶対的な耐性を獲得する。ただし、火にはご注意を。
《レベルが1上がるごとに生やせる部位が増加》
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【Wの宿り木】
任意の対象にWの種を植え付け、対象の魔液を糧に無限に生やさせる。吸い出す量は微量だが対象の魔液に根付くため除去は困難となる。
《レベルが1上がるごとに成長速度が上昇》
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【W爆発】
任意の対象に植え付けたWの種を爆発させることができる。その爆発は肉体にこそ傷は付けないものの、対象の魔液に重症を与える。
《レベルが1上がるごとに起爆時間が短縮》
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こんな感じだ。特にWがついたものが多い。いや、それはあまりにも多すぎた。
その事に将来に何か不安を感じた一瞬である。
まぁ内容的には強そうだからいいか...それに鎌術も進化させることができたし、順調順調...だけど、大鎌が無いんだよな。
そう、今の俺には大鎌系統の武器がなく、あるのは手を変形させた少し大きいぐらいの鎌。それはお世辞にも大鎌とは言えなかった。
「ネクトさーん、今戻りました。」
その声はすぐ後ろから聞えいつからそこに?!と思って振り返るとそこには昨日と同じ...いや昨日よりも綺麗になって体面がつやつやしたプレルが浮いていた。その表面は少し濡れており水浴びをしてきたことが分かる。
ーーいつの間にそこに居たんだ?
一応【気配察知】は持ってるんだが...
「いつの間にって、普通に降りてきましたよ?そしたらネクトさんがまた考え事してますし。まぁいいです、私も寝たいのでそこにお邪魔しますね?」
そう言うとプレルはふよふよとベッドに降りてきて俺の横に寝転がった。そしてすやすやと寝息をたてて、触手をわさわさと...
ーーって、ちょ?!
嫌な予感がして飛び退こうとしたがそれは1秒遅く、唐突にばっと広げた触手によって捕まってしまった。そしてそのままさらに絡められ、引き寄せられた。完全に引き寄せると同時にクラゲの笠の部分と言えばいいだろうか。とにかくその部分がグルンとプレルを完全に包んでしまった。同じくして俺も巻き込まれたわけで一緒にその中に覆われてしまった。
ーープ、プレル...お願いだから出してくれ。
だが当の本人は夢の中、俺の魔声が聞こえるはずもなく何も起きなかった。逆にさらに締め付けられるぐらいだ。
だめか...えっと今何時だ?
そう言ってメニューを確認してみると時計が表していたのは5時であった。これは起きるまでしばらくかかるかなと思いつつも俺は今の状態を楽しむことにした。
だって、案外プレルの身体がひんやりして気持ちいんだもの。
ーーーーーーーー◇
暇だなーと思いつつ1時間ほど待つと今まで微動打にしなかったプレルの触手が緩み俺はやっと解放された。そして開口一番に...
「あら、おはようございます、ネクトさん。夜這いですか?」
ーー違うわ!てか、そっちからベッドに入って抱きついてきたんだろうが!
「そうでしたっけ?私も寝ぼけてましたので覚えておりません。」
ーーんにゃろ...
どうにかして無罪を主張したかったが証拠となるものは何も無かった。だから腹いせにこれを言ってやろうと思う。それは、
ーーあぁ、夜這いだよ、夜這い。なにか文句あっか?
開きなおってしまえばはずがしがらないかなと一途の希望に任せてみたのだがそれは失敗に終わったのかプレルの中の煌めきは多少揺れるぐらいで恥ずかしがるようなことは無かった。
「へー、ネクトさんが...へー。」
なにかジト目でみられてるような気がする。こうして俺とプレルの不毛な戦いは、俺の負けにて終わったのである。
今回はスキル回となりましたが、いかがでしたでしょうか。最後寝る場面がありましたが、実は作者も寝そうになりながら書いていたり?
はっはっはっ
次回更新は不定です、できれば翌日に更新したいですが一応...




