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これぞ怠け者の理想系だっ!

さぁ、ランチを始めよう...


〈【解読】を会得しました。〉


パタンーー


「どうでした?面白かったですか?」

『ああ、不思議と引き込まれる話だった。それに無事に本を読むためのスキルも手に入れたしな。次からは大丈夫だと思う。』

「そうですか...それは読んだかいがあるというものです。」


 ほんとにあの物語は引き込まれるものがあった。最後は俗に言う夢オチだったが。それでも夢から醒めて新しい自分になるってこういうことなのかね?と思えた。

 さて新しく手に入ったスキルはっと、【鑑定】スキル【解読】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【解読Lv.1】

 あらゆる言語をその場で解読し、読むことができるようになる。

《レベルが上がる事に解読できる単語が増える》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 まぁ、普通だな。てかあの本がこのユッカの普通だとすると本を読もうとした人は絶望的じゃないか?そりゃ自力で解読できればいいけど...皆が皆できると思えないしな。


 そんなことを考えつつも俺はウィンドウに映る本の裏表紙を見た。その中心には8人の勇者の武器が描かれ、右下には名前のようなものがあった。その文字は先程の【解読】を手に入れたからか読むことができた。


ーーby リベルト・ライター


 そんな聞いたことの無い名前が書かれていた。


『なぁプレル、この本の物語って実話なのか?』

「いえ、私には分かりません。ですがフェイル様なら知っているのではないでしょうか?その本を持ってこられたのはフェイル様ですからね。」

『そうか、今度聞いてみるよ。それでフェイルは?さっきから姿見ないけど。』

「フェイル様は今はいち早く魔王城に着くために泳ぐことに集中しています。恐らく...あと2日には着くんじゃないでしょうか?」

『そうか...あと二日。案外早いもんだな、着くの。』


 具体的な距離はわからないが多分早い気がする。


「いえ、この()()()にあるのなら一日で着きますがあそこは異次元ですから。速さを限界まで上げて次元の壁をこえなくては行けないのですよ。」

『まじか...あれ?俺は地上の方で青い渦のようなものに入ったが、それを海の中に作ったりしないのか?』

「それは...あの青い渦はなんでも通してしまうので...海の中だと水が。」

『なるほどな...まぁ気長に待つか。別に急いでるってわけじゃないしな。』


 ここから出たとしても別に何かやったるぞ!というものは無い。ただ強くなって、この世界を楽しみたいだけだ。


パン!


「そうですか...ではその話はおしまいにして、そ昼食にしましょうか。」


 そうプレルは触手で音を鳴らして言った。けどなぁ、俺食えないんだよなー...


 骸骨の体には当然消化するための機能がないから物は食べれない。もし無理に入れたとしても中に留まるだけで保存庫みたいになってしまう。


「では、私が食べますので落ちてきた骨を吸収してくださいね?一応味付けはしましたが、味を感じるかは分かりません。」


 まぁそりゃ骨だしな。味付けしてもそこまで味はないだろうし。てか普通に聞いてたが胃に入ってきたものを食べるってほんとに寄せ...いや、違うから、ただ俺は落ちてきたのを食べてるだけってこれも普通に変だな...。


 そんなしょうもないことを考えている間にもプレルは食べ始めた。


「では、いただきます。本当は目の前で向かい合いながら食べたかったですけどね、残念です。」

『あぁ、俺も一緒に食べたかったよ。まぁ俺骨だから食おうにも食えないのだが。』

「ふふ、そうでしたね♪それでも向かい合って喋りながら食べるご飯も美味しいものですよ。」

『うん、そうだな。今度はそうしようか。』


チャポン...


 そんな他愛ないことを話している間に何か落ちてきた...


 ん?これは...骨か。形的に魚の骨だが、今の俺から見ると大きいなそれにしても。


ドパーー


 なんだなんだ。水?でもなんかピンク色のような。


 その骨の次に入ってきた水のようなものにはほんのりとピンク色が混ざっており、普通の水ではないことは確かだった。


「無事に行きました?ネクトさん。あと骨のあとのやつは別の器官で溶かした魚の成れの果てなので大丈夫ですよ。」

『そ、そうか...まぁありがとう。』

「いえいえ、気にすることはありませんよ。」


 そう言うプレルの声は嬉しそうで、何だかこちらも嬉しくなってきた。


『なぁ、昼食は何を食べてるんだ?』

「今日は幻魚の塩焼きと、オクタスとグラスウォークのサラダあえ。ウルフヘッドのタン焼きです。」

『グラスウォーク...。てかウルフヘッド?なんか見た事あるような...あっ!』


 憎き草の姿を思い出しながらも同時にフェイルの胃にいた時に見たほぼ狼の姿をした魚だということを思い出した。その顔と尻尾は狼特有のもので、胴体の部分だけが魚のようにひらたかった。あれを見た時はかなり驚いたものだ。そのギャップに...


『思い出した。それでそんな大物がここにあるんだ?もしかしてプレルが狩ったのか?』

「いえ、私でもあれには勝てませんよ。これはフェイル様のお土産で時々持ってくれるんですよ。いつも入手源は言わないのですが...何故でしょうか?」


 何となく想像が着いたが俺は口に、言葉に出すことはできなかった。流石にプレルの気を悪くさせるのも嫌だからな。それに洗ってあるから別に汚くもないだろう。それじゃ、俺も骨を食べるとしますかね...えっと【骨吸収】?


〈【骨吸収】の対象を選択してください。〉


 そう念じたと同時にそんなアナウンスが流れた。そして俺は自分の目の前に浮かぶ骨を視認し意識するとその骨は俺の身体の中に入っていき、暫くして全ての骨が入り込んだ。やっぱり味がねぇ!


〈骨体の損傷率を50%回復。溢れた分は蓄積されます。〉


 損傷率50...いや、どこまで削れてたのか分からねえからなんも言えねえし。てか多分余った骨を貯められるのって数が決まってるんじゃないか?そう思って【骨吸収】を鑑定してみると...


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【骨吸収】

 自分以外の骨を吸収して任意の場所に設置または交換できるようになる。

《骨を追加、交換できる回数は一日合わせて10回まで》

蓄積量 10/100%

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 案の定ありましたってか項目が普通に増えてね?確かに助かるが何故だ。


『ふっふっふ、呼んだか相棒!』

「あ、きた。」

『いや、そんな素っ気ない反応されちゃ俺様悲しいんだが...まぁいい。取り敢えず今回はこのユッカのアップデートシステムを紹介するぜ!』


 そしてキチの説明をまとめると...


・アップデートはユッカ時間の1日ごと、現実だと6時間

・大型アップデートはユッカ時間56日、現実だと2週間


 とヘルプの方に書かれているらしい。事前に読めよ!と思うかもしれないがキチと話す機会を設ける為にも会えて放ったらかしにしている。


『なるほどな、じゃあこれもアップデートが入ったってことか...。でもどこが変わったのか感覚じゃ分からねえと思うが...。』

『安心してくれ相棒。それは現実時間で一日経つごとにメールで教えられる。だから相棒は気にせず冒険しててくれ。』

『そうか、ありがとな。キチ。そんじゃ、行ってくるわ』

『おう、行ってこい!』


 そんなことを話している間にも胃の中に骨が溜まり、溶かした物も溜まり、だんだんと前が見えなくなってきた。このままじゃ埋もれる...


「・・・そんなふざけた気持ちを伝えないで早く吸収してくださいね?さもないと飴玉ぐらいにとかして食べますよ?」

『はい、キュウシュウシマス。』


 ふざけすぎたか...まぁボチボチ吸収していきますかね。


 そして俺はプレルに催促...されて吸収を始めた。その結果がこれだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

蓄積量 90/100%

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 もうあと10%ぐらい、まぁこの幻魚の骨一匹分ぐらいか?ほとんど感だから自信ないが...まぁ大丈夫だ...


パシャー


 そう安心しているとまたしても液体が落ちてきた。また何かのやつかと無視しようと思ったのだが


「ネクトさん、それで最後ですよ。ウルフヘッドの頭の骨は大きかったので事前に溶かしておきました。」

『そ、そうか...じゃ、吸収するか。』


 先程もう魚の骨一つで終わりそうだなぁと思っているところに、この胃袋がいっぱいになるほどのとかした骨が入ってきた。既に俺はその骨液の中に漂い、ゆらゆらと揺れている。


 正直、吸収したくないんだがプレルも善意でやっていること、だからその気持ちに答えなければ!【骨吸収】!


 そうネクトは思ったがそれこそプレルに迷惑をかけるのだとはまだ知らなかった。だが今回は...


〈【骨吸収】の蓄積量限界に達しました。〉


 迷惑をかけることは無い。


「あら、もしかしてもう吸収できません?」

『あぁ、満杯みたいだ。すまんな。』

「いえ、お気になさらず。それともし何か不都合があれば言ってよろしいですからね?あまり気を使わずに...そのせいでネクトさんが大変なことになっても困りますから。」

『・・・そうだな、今度からそうする。』


 確かにそうだなと、そんな失敗もありながらも俺は無事に削られた骨の吸収が終わり、遂に元に戻る時が来た。


「では外に出しますね?【圧縮】、【摘出】」


 そして俺は前みたいに球体に固められ、プレルの中から机の上の皿の上に出された。


コトンーー


 え、なんで皿?


「では私は食器を片付けますのでその間に戻っておいてくださいね?それと蓄積した骨を使っておそらくですが、ある程度身体をいじれると思うので。それでは頑張ってくださいねー。」


 そう小さく俺に向かって手を振りながらプレルは俺が乗っている皿以外を持って洗いに行ってしまった。


 まぁ気にしててもしょうがないか。さて、そんじゃ始めますか!


 そうしてあれよこれよと想像をふくらませながら、俺は元に...少し身体をいじりながらも戻り始めたのだった。


ということで次回は主人公が変身します!

あ、でも戦隊ものは期待しないでくださいね?あまり見た事ないので。


次回更新は2018/11/21です。

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