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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0619 唯一の天賢者 アンジュ・サフィール

 今年の魔道士便覧が刷り上がって大アンジュの我が家にもそれが送られてきた。

俺たちが天賢者になってから初めての魔道士便覧だ。

これには正規の魔道士以上の資格を持つ人物の名前、資格、師匠、連絡先などが記載されている。

しかし例外があって、賢者、天魔道士、天賢者で掲載を希望しない者の名前は記載されていない。

その三つは人数が少なく、記載されると問い合わせが凄まじい事になるために、希望者は自分の名前を原本以外の記載を拒否できるのだ。

昨年まで天賢者は5人いたらしいが、その全員が掲載拒否をしているために、今まで天賢者の項目はなかった。

そして今年になって天賢者が3人増えた。

俺とシャルルとアンジュだ。

しかし俺とシャルルの項目は今までの天賢者同様に記載されていない。

二人とも他の天賢者同様に騒ぎになるのを恐れて無記載を希望しておいたからだ。

しかしアンジュは違った。

卒業時に俺とエレノアに掲載希望を願い、俺とエレノアが許可を出した。

そのアンジュが興奮しながら、たった今届いた魔道士便覧を開いた!

そこには今までの魔道士便覧と違い、天賢者の項目があり、堂々と1ページ分を丸々全て使って


天賢者 アンジュ・サフィール 

    種族 魔人

    師事 不詳

    連絡先 ホウジョウ子爵領、大アンジュ アンジュの館

 

と書いてある。

アンジュが魔道士便覧掲載を希望した結果だ。

これは凄い目立ち方だ!

何しろ天賢者は現在俺を含めて8人しかいないらしいが、アンジュ以外は全員が記載を拒否している。

マジェストン総本部にある原本には記載されているが、各魔法協会支部に送られている物や一般で販売されている魔道士便覧にはアンジュ以外の天賢者は記載されていない。

だからアンジュは一般的には「唯一の天賢者」となる。

何しろ今までは誰も天賢者で記載を希望した者はいなかったので、正規の魔道士にも関わらず天賢者の存在を知らなかった者や存在を疑っていた者もいたほどだ。

そういう意味ではこれで初めて天賢者の存在が一般魔法社会にも伝わった形だ。

それを見たアンジュは狂喜乱舞した!

そのページを開いて俺たちに見せながら大興奮して叫ぶ!


「見てください!御主人様!エレノアさん!

ここにちゃんと天賢者アンジュ・サフィールって書いてありますよ!」


その様子はまさに鬼の首を取ったようだ。

俺もその表記に感心して話す。


「ああ、しかも1ページ全部アンジュの独占じゃないか?

凄いな!」

「ええ、本当です!

これ、夢じゃないですよね?」

「ああ、現実だぞ?間違いない」

「シルビアさんもミルキィさんもライラにも間違いなく見えてますよね?

これ幻じゃないですよね?」

「ええ、大丈夫、私にも見えているわよ。アンジュ」

「私にもです」

「ああ、間違いなく見えているよ、アンジュ姉さん」


興奮したアンジュはその魔道士便覧を俺にガシッ!と渡すと勢いよく話す。


「ちょっとこれ何冊か買って、実家に持って行きます!」

「そうか?お父さんたちによろしくな?」

「はいっ!」


そう言うとアンジュは飛び出して行った。

その様子を見て俺は苦笑した。


「やれやれ、凄い騒ぎようだな、アンジュは?」

「ええ、よほど嬉しいのでしょうね」


エレノアも俺の言葉にうなずいて話す。


「まあ、生まれてからつい3年前までは全く魔法が使えなかったんだ。

それがようやく使えるようになって、魔道士の最高位の天賢者にまでなったんだ。

はしゃぐのも無理はないか?」

「そうですね」


シルビアもうなずく。


「ま、数日は自慢で実家にいてもいいんじゃないかな?」

「ええ、そうですね」


今度はミルキィもうなずく。

ライラは不思議そうに呟く。


「しっかし天賢者の称号ってのはそんなに嬉しいのかね?

アンジュ姉さんは」

「はは・・・天竜のライラにはちょっとわからないかもな」


俺たちがそんな話をしていたが、しばらくするとアンジュは帰って来た。


「ただいまっ!」


早いな!おい!

まだあれから1時間位しか経ってないぞ!

文字通り、大アンジュとサフィール村をマッハで往復して来たアンジュは俺に報告をする。

大アンジュから魔人の里まで確か直線距離でも3000カルメル以上はあったはずだぞ?

往復なら6000カルメル以上だ!

往復するだけでもマッハ1だとしても5時間以上はかかる距離だぞ?

それが用事も含めて1時間少々で戻ってきたって事は、マッハ7、いや10以上は出して来たのか?

ちょっと行って来るって本当にちょっとだな!

別に実家でもっとゆっくりして来ても良かったのに!

興奮したままのアンジュが俺に報告をする。


「行ってきました!」

「どうだった?」

「はい、両親も祖父も大変喜んでいました!

後で兄にも送るそうです!」

「そうか、良かったな?」

「ええ、本当に凄いです!」


その日、俺たちはアンジュが魔道士便覧に天賢者として掲載された事を祝って宴会をした。


「それではアンジュの天賢者掲載を祝ってかんぱ~い!」

「「「「「「「 乾杯! 」」」」」」


魔法学校入学前からの知り合いである俺たちだけでなく、アランやアラベル、新参のアレックたちも一緒になってアンジュの天賢者掲載祝いをした。

アンジュは泣きながら嬉しがって一日中興奮状態だった。


 アンジュが魔道士便覧に天賢者となって掲載されてから1週間ほどが過ぎた。

アンジュは屋敷の中にいる時は、毎日魔道士便覧を肌身離さず持っていて、たまにその部分を見ると、ニマニマとしている。

俺たちもその姿を見て苦笑いをする。


「やれやれ、アンジュはしばらくあのままだな」

「そうですね。

まあ、放っておきましょう」

「ええ、そのうち飽きるでしょう」


そんな時に町の案内所から屋敷に連絡が入った。


「あの、アンジュ様に御案内が入ったのですが?」

「何の用だい?」

「はい、天賢者のアンジュ様にお会いしたいそうです。

魔道士便覧を見て、ロナバールから来たそうです」


それを聞いて俺は少々驚いた。

エレノアもだ。


「ほう?魔道士便覧を見て?早速か?

しかしこりゃまたえらい早いね?」

「ええ、魔道士便覧が発行されてから1週間ほどですから驚きの早さです。

正直まさかこれほど早く面会希望者が来るとは思いませんでした」


大アンジュと外界はまだ道がつながっておらず、来訪の手段はほぼ空からしかない。

それとても魔物が跋扈する大森林を通り抜けて大アンジュまで来るのは本人の航空魔法にしろ、飛行魔法艇にしろ、相当な飛行技術を持ってなければ不可能だ。

それが魔道士便覧が発行されて1週間程度で訪ねて来るとは驚きだ。

俺は感心してアンジュに尋ねた。


「流石は「唯一の天賢者」様って事か・・・どうする?アンジュ?会ってみるかい?」


アンジュは勢いよくうなずいて返事をする。


「はい、是非会ってみたいです!

私が天賢者になってからの初めてのお客様ですから!」

「はは・・ただ天賢者のサインが欲しいだけの客かも知れないぞ?」

「ええ、冷やかしでも結構です。

何しろ私の初めてのお客様ですから!

サインくらい、いくらでもしてあげますよ!

あ、でも念のために御主人様たちも一緒に会っていただけますか?」

「ああ、わかったよ。

じゃあ、みんな?天賢者アンジュ様の初めてのお客に敬意を表して青き薔薇ブルア・ローゾ全員で御対面と行こうじゃないか?」

「そうですね」


エレノア以下全員がうなずいた。

俺たちはこの時のために用意したアンジュの館へと向かった。

一体、誰が天賢者様たるアンジュに会いに来たのだろうか?

その時の俺たちは軽く考えていたが、その出会いは想像以上に俺たちの人生に影響を与える事となるのだった。



すみませんが、本業の方が忙しくなったのと、次の話がまだ作るのに時間がかかるために1ヶ月ほど更新を止めさせていただきます。

次回更新日は令和5年1月7日の予定です。

その間は今までの話の改訂や書き足し、先の話作りをさせていただきます。

それと多少外伝の話が出来上がった物があるので、外伝の更新をするかも知れません。


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