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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0620 東方からの使者

 アンジュを先頭に俺たちはエレノア、シルビア、ミルキィ、ライラ、豪雷、疾風、ペロンと、そこにいた全員で屋敷を出て面会に向かった。

俺たちはこの時のために作っておいたアンジュの館へと到着した。

そして応接間へ行って中に入ると、そこで待っていた客に、アンジュは満面の笑みを浮かべて挨拶をした。


「お待たせいたしました!

ようこそ、アンジュの館へ!

遠い所からはるばる尋ねて来ていただいて嬉しいです!

私が天賢者のアンジュ・サフィールです!」


その挨拶に客の三人が驚く。


「何と!そなたが天賢者アンジュ殿?」

「はい、そうですが?」


アンジュがそう答えるそばで、実は俺も驚いていた!

この3人はあの3人だ!

あの何でも解説してくれる鯰髭のライデーンさんとその仲間二人だ。

アンジュを尋ねて来たのはこの3人だったのか!

相手はアンジュに対しても驚いていたが、その後ろにいる俺たちを見てさらに驚いた。


「そしてもしやその後ろにいる方々は青き薔薇ブルア・ローゾの皆様では?」


驚く3人にアンジュが答える。


「ええ、その通りです。御存知なのですか?」

「仮にもロナバールに住んでいて、組合員として登録している者が、あなた方を知らないのはもぐりでしょう。

ましてや我々はあなた方の数々の伝説を存じております。

マルコキアスを倒した事、昇降機を2週間で作り上げた事、金剛杉を数日で数十本を切り倒した事などです。

しかも聞くところに寄れば、組合に登録された全戦団ブリガード中屈指の戦闘力を誇るとも伺っております」

「なるほど」

「申し遅れましたが、私はこの3人の代表でサコン・ミナモトと申します。

こちらはライデーン、そちらはベンケイ・オオヤマと申します」

「よろしくお願い申しあげる」

「よろしゅうにな」


残る二人も挨拶をする。

サコンは丁髷ちょんまげこそはしていないが、腰には刀を二本差して、武士と洋装の中間のような格好のキリッとした青年、ライデーンはいつもの通り、坊主頭でナマズ髭の中華っぽい服を着たようなおっさん、ベンケイはサコンと同じく、武士のような格好をしているが荒々しそうな雰囲気のあんちゃんだ。

そこでアンジュが話を切り出す。


「なるほど、それでは話しを伺いましょう。

わざわざロナバールから遥か離れたここへは・・・いえ、私へは一体何の御用事で?」

「それは魔物退治の要請です」

「魔物退治?」

「はい、我らは東のミズホの国よりきせし者、それは実はある魔物を退治するための人物を探していたのです。

そのためにすでに数年を費やしております」


数年・・・確かにそうだ。

俺がこの三人を初めて見かけたのはもう5年近く前で、しかもメディシナーだった。

そしてその後、ロナバールでも見かけた。

そんなに時間をかけてまで退治する人を探すとは一体何の魔物だろうか?

アンジュもそう思ったのだろう。

その事を三人に尋ねる。


「魔物・・・一体何の魔物です」

「はっ、それはヤマタノオロチです」

「えっ?ヤマタノオロチ?」


思わず聞き返すアンジュに残りの二人もうなずいて答える。


「さようです」

「そうなんじゃよ」


ヤマタノオロチ・・・それはドラゴン系の魔物でスキュラの一種だ。

8つの首と8本の尻尾をもち、ドラゴン系の中でも相当強いはずだ。

その姿は日本神話の八岐大蛇やまたのおろちとほぼ同じだ。

もちろん実際には遭遇した事はないが、魔物辞典で見て俺も知ってはいる。

アンジュも念を入れて相手に問いただす。


「ヤマタノオロチとは、あのヤマタノオロチですか?

ミズホに出現すると言われている八つ首スキュラの?」

「さようです。数百年に一度現れて街を滅ぼすと言われている、あのヤマタノオロチです」

「そのヤマタノオロチを我々に退治せよ、と?」

「その通りです。

我々はミズホ王室の命により、以前からこれはという人物を探していたのですが、中々見つからず困っておりました。

しかももはや期限は残り一ヶ月と少々・・・

戻る時間と討伐に準備する時間を考えると、正直我々は焦っておりました。

それが今年度版の魔道士便覧を見た所、何と初めて天賢者の項目があり、そこにアンジュ様の名前が載っているではありませんか!

そこで天賢者たるアンジュ様に会いに来た次第でして・・・」

「なるほど・・・」

「しかも実際に面会してみれば、一緒にいるのは今や組合でも戦闘力全戦団ブリガード中最強と噂されている青き薔薇ブルア・ローゾの面々・・・

これ以上に頼りになる集団が存在するとも思えません。

いかがでしょう?引き受けていただけないでしょうか?」

「そうですね、相手がヤマタノオロチと聞いては私も慎重にならざるを得ません。

仲間と別室で少々相談させてください。

我々が相談をする間、ここでお待ちください」

「はっ、なにとぞ良い御返事を」


俺たちは3人をそこへ残して別室へと行く。

開口一番に俺が驚いて話す。


「ヤマタノオロチとは驚いたね!」


俺の言葉にエレノアも驚く。


「ええ、私も名前を聞いた事はありますが、実際にそれに絡む話など私も初めてです」

「そりゃねえ」


そりゃ相手は伝説の魔物だ。

そんな物と絡んだ人間の方が少ないだろう。


「確か前回は350年ほど前に現れて、当時のムロマチ政府を破壊し、ミズホ王朝はかろうじて生き延びて、現在のエドで復興したらしいです」

「そうなんだ?」

「ええ、それ以前にもミズホ国ではカマクラ、ナラと何回か出現したヤマタノオロチによって首都が壊滅し、そのたびに遷都しているようですね」

「なるほど・・・」

「それで、どうするのですか?御主人様?」

「どうしようかねぇ・・・

肝心の相談を受けたアンジュはどうしたいの?」


俺の質問にアンジュは考えて答える。


「そうですね、何しろ相手は伝説の魔物・・・確かに戦ってみたいとは思いますが、ヤマタノオロチと聞いては私にも判断しかねます。

せっかくの私の初めての依頼なので受けてあげたいとは思いますが、さすがにこれは私の判断には余ります。

受けるか受けないかは御主人様とエレノアさんにお任せします」

「そうか・・・エレノア、ヤマタノオロチのレベルっていくつくらいなの?」


俺の質問にエレノアが答える。


「確か720前後のはずです。

もちろんあなどれる相手ではありません」

「エレノアよりも上なんだ?」

「そうですね」


エレノアよりも上のレベルの魔物とは確かに凄い!

そんな魔物には初めてお目にかかる!

俺は単純に感心して話を続ける。


「そりゃ凄いな。しかし組合には頼んだのかな?」

「おそらく断られたのでしょう。

ヤマタノオロチを退治するなど、オリハルコン等級でも無理です。

それこそゴルドハルコン数人でもどうだか・・・」

「そう言われてみればそうか」

「ええ、何しろミズホの国を何回も壊滅に追いやっている魔物ですからね?

それで天賢者の存在を知ってここに来たのでしょう」

「なるほどね」


俺はそれを聞いて少々考え込む。


「実はそれとは関係なく、僕は一度ミズホには行ってみたいと思っていたんだ。

とりあえず引き受ける引き受けないとは別に、行くだけ行ってみようと思う。

引き受けるかどうかは実際に現地で調査して決めようと思う」

「承知しました」

「しかしこちらの事はどうしますか?

まだ大アンジュの方の開発も始めたばかりです。

さすがにミズホへ行くのは1日や2日では無理です。

最低でも滞在は1ヶ月ほどにはなるでしょう。

我々全員が行ってしまうと開発が頓挫してしまいますが?」

「そうだねえ・・・」


 この場所の開発を将来も含めた全体を把握しているのはもちろん俺だけだが、当面の事程度なら、エレノアとシルビアもわかっている。

本来この大アンジュの統制を任せるはずの影主えいじゅ飛鷲ひじゅうは、現在シャペロやキャロルと共に、マジェストンで魔法学士になるべく学生をしていて、ここ大アンジュにはいない。

だから3人の内の誰かは残らなければならないだろう。

しかしすでに俺が行くのは決定だ。

そして今回は相手が相手なので、エレノアにはどうしても同行して欲しい。

そうなると必然的にシルビアは留守番という事になる。


「・・・今回はシルビアはこっちに残って、開発の指揮を執ってくれないかな?」

「承知しました」

「後はエレノアはもちろんの事、ミルキィにアンジュ、ライラに、リンドバーグで行くからミルファも行ってもらうか?

何しろ相手が相手だ。

まだ完全に引き受けるとなった訳ではないが、そうなったとしたらうちも総力戦になるだろうからね?」

「ええ、お任せください」

「それでしたらアランとアラベルも連れて行きましょう。

かなり役に立つはずです」

「ああ、そうだね?

 それとあちらで何があるかわからないからペロンにも同行してほしいな」

「はい、お役に立てるかどうかはわかりませんが御一緒しますニャ」

「うん、ではこんなもんか?」


当然の事ながら豪雷と疾風は無条件で俺についてくる。

これで遠征隊の人員は決まった!

俺、エレノア、ミルキィ、アンジュ、ライラ、豪雷、疾風、ミルファ、ペロン、アラン、アラベルの11人だ。

そしていつもの通り、オリオンたちジャベックも何人か連れて行く。

良い機会なので、クレアスが作り出した、アメシスも全員連れて行く事にした。

一人は現在マジェストンの29階層の第2ホウジョウ小屋にいるので、現在残り2名だ。

このジャベックはガルドやラピーダに匹敵するほどなので、必ず役に立つだろう。

もちろんハムハムとムサビーもだ。

連れて行けば何かの役には立つかもしれない。

何しろ相手はエレノアよりもレベルが上の魔物だ!

ほとんどうちの総力戦だ!

そしてもちろんミズホ3人衆も一緒だ。

さらにこの事を話すとアレックたちも行きたがった。


「何と!ヤマタノオロチですと!

あの伝説の魔物を相手にしに行くとはさすがはホウジョウ様。

是非私も御一緒させていただきたい!」

「もちろん私もです」

「私も」


アレック、フリッツ、ライマーの3人は同行を希望したが、ニコラスは考え込んだ様子だ。


「私も一緒に行きたいのですが月単位の長期間ともなると農作物が気になります。

残念ですが今回はこちらに残り、ケンネル殿と作物の様子を見ていましょう」

「わかった」


こうしてアレック、フリッツ、ライマーたちもミズホ行き一行に加わった!

総員14人とジャベックたちだ。

乗っていくのはいつも通り、リンドバーグとスカイインの2隻だ。

そして今回は大規模で長期になる可能性が高い遠征なので、念のために、大型輸送魔法艇キャリーホエールを一隻と小型魔法艇も2隻、随行させる事にした。

あちらで色々と買い物をする予定もあるからだ。

アースフィア1周認定試験の時を除けば、大森林の向こう側へ行くのは俺も初めてだ。

そしてあの時は当然、どこにも着陸などしていないし、そんな暇もない。

だからこれが事実上始めてのミズホ探訪だ。


ミズホに行くにはリンドバーグでも二日の予定だ。

リンドバーグ一隻ならば1日でも行けようが、今回は編隊飛行となるので、大事をとって比較的ゆっくりと飛んで行く事にした。

もっとも当然の事ながらこれは実際には異常に早い。

まだろくに交通機関も発達していないこの世界、本来ならば船や馬車でも1年以上はかかる場所なのだ。

徒歩ならおそらく2年以上だ!

実際に地球の歴史でも、かのマルコポーロがヴェネツィアからモンゴルの上都じょうとへ辿り着くのには4年もかかったらしいし、玄奘三蔵げんじょうさんぞう長安ちょうあんから天竺てんじくへ行くのに、往路は様々な障害があったために15年、復路も1年半はかかったと聞いている。

だからいくらアムダール帝国の最東端である大アンジュからとは言え、大陸の東の果てのさらにそこから海で渡った場所に2日で行くなど驚き以外の何物でもない!

当然ながらその事をミズホから来た3人も驚いている。


「二日ですと!

それほど簡単にミズホまで戻れてしまうとは・・・

我々も一部は航空魔法を使ったとはいえ、ミズホからは半年以上もかけてアムダール帝国まで旅をしたのですが・・・」

「しかもこのような快適な空の船旅になるとは驚きでござる!」

「まったくじゃわい!」


驚きを隠せない3人と共に俺たちはミズホに向かう事となった。

以前から行ってみたかったイシダさんの故郷でもあるあの国だ!


本日より予定通り、再開します。

今回からいよいよ東の果ての島国「ミズホ編」となります。


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